ヴィッセル神戸FW武藤嘉紀選手の負傷したプレーを見て思う事〜2022.7.16 鹿島vs神戸〜
2022年7月16日 J1リーグ第22節 鹿島vs神戸
ヴィッセル神戸FW武藤嘉紀選手が右足首を負傷したプレー(3:00〜)
180度方向転換のステップした際に踏み込んだ右足が受傷。
・直前の接触で体勢は少し崩れている
・この体勢でのステップでは右足への負荷は大きい
受傷要因としての負荷は高い可能性があるが、足首の筋拘縮が解除されていれば防げていたのではないかと感じる。
足には多くの骨があり多くの関節で構成されている。
だからこそ多様な動きが可能かつ負荷を分散させることができます。
底屈
背屈
内転
外転
内反
外反
回内
回外
内返し
外返し
運動学上では上記の動きが可能で、それが各関節で複合的な要素も含まれていきます。
*関節の形状で限られた動きしか起こらない箇所もあります
足、足趾、足首の骨が自由に動くことができ、激しいサッカー動作に耐え衝撃を受け流せる理想的な筋肉の状態。
MTR Method™️はそんな體を実現させる為に、国内外問わず選手サポートをしています。
武藤選手の特徴やイメージといえば…
『筋肉』
『筋トレ』
高校(FC東京U-18所属)、大学(慶應義塾体育大学ソッカー部)から本格的に始めて、2013年FC東京にプロ入りした後も続けている。
武藤選手自身も
『成功と失敗を繰り返しながら試行錯誤を続ける時期』
と言われ筋トレのメリット、デメリット両面を感じながら体作りに取り組んでいたようです。
2015年4月にFC東京からドイツ・ブンデスリーガのFSVマインツ05に移籍。
「とにかくカラダを大きくしよう、強くしようということだけを考えていました」
その考え方に大きな変化が起こったのが2016年の度重なる怪我での長期離脱です。
2016年2月ブンデスリーガ第20節ハノーファー戦で右膝の負傷
診断は右膝外側側副靱帯を部分断裂
2016年3月下旬練習復帰するも練習中に別箇所を負傷
診断は右膝外側側副靭帯を損傷
治療に専念するために帰国し2015-16シーズンが終了
怪我
海外での大柄選手との対戦
自身の體と向き合う時間が多かった2016年についてのインタビュー記事に「筋肉」「筋トレ」に対する変化の内容が書かれています。
2016年時点で右膝や右下肢には強い筋拘縮があったのではないかと予想。
特に表層部の筋拘縮解除や質のまだ良好な筋拘縮は自然治癒や既存の治療にて寛解した可能性があるが、練習中というのは深部や質の悪い筋肉の硬さが残った状態で復帰してプレーによって悪化して再発したのではないかと…
その後も海外でのトレーニングを積極的に取入れ試行錯誤されていた経緯も見られます。
20209月に移籍したスペイン・プリメーラ・デビションのSDエイバル時代には「コンカレントトレーニング」と呼ばれる、持久力トレーニングとレジスタンストレーニング(いわゆる筋トレ)を同時に行う方法も取入れていました。
2021年8月には日本のヴィッセル神戸に移籍
シーズン途中の移籍でリーグ戦14試合5得点7アシストを記録
今シーズンである2022年3月2日のJ1リーグ第10節横浜F・マリノス戦の接触プレーで左膝を負傷
診断は左内側側副靭帯損傷による長期離脱
長期離脱から復帰された2022年5月1日までの経過を編集した動画でリハビリテーション、PRP注射、トレーニング、ケアを紹介している。
「武藤嘉紀 怪我から復帰への道のり」
【筋拘縮】の概念を考慮すると「筋肉の質が悪い」状態から筋肉が再活性化する為には、アプローチとして不安な面が多い。
結果的に復帰できたことは喜ばしいことではあるが…
日本への移籍
長期離脱からの早期復帰
更なるパフォーマンスアップの為の体作り
見据えているのは2022年11月21日に開幕するFIFAワールドカップ・カタール大会ではないかと思う。
そこに今回の怪我。
2016年に「筋肉」に対しての考え方の変化があったように…
『強靭かつ柔軟な筋肉』の為には【筋拘縮】を解除して筋肉の硬さを取り切る必要がある。
成功と失敗を繰り返しながら試行錯誤を続けてきた武藤嘉紀選手だからこそこの内容が届いて欲しい。
MTR Lab™️ Madrid
チューニングスペシャリスト
プレミアムセラピスト
仁木洸平
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