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あの子の初体験の話 賢者

1人になって、考えた
仕事だったのに、俺も初めてだって(仕事では)言ってたのに、ゴムは常備してるんだな
長らく、延長していたのに結局延長料金は取らなかったんだな
断ってたら、どうなってたんだろう?
我慢して帰ったのかな?それって辛いのかな
連絡先聞いてくれても良かったのにな、そこは仕事だって割り切るのかな
そもそもそういう気持ちでは無かったのかな
なーんて、さよならした直後は考えてたけれど

どうでもよくなった

それよりも嬉しかった、気持ちが楽になった
(あんなに重く考えてた処女って何だったんだろう、あんなに守ってきた物はこうも呆気なく無くなる物なんだ、これまで悩んで考えてきた時間は何だったんだろう)

あ〜、眠たくなってきた

重荷になっていた物がなくなりおかげで、上手く恋愛が出来そう!と思った
前向きに考える事ができた
それと同時にに初めての彼氏には、経験がないって事にしておこうかな
でも、本当に[彼氏]とは経験ないしな
(あれ、もしかして同じ事言ってる?論理的には一緒の事言ってるよね)
なんて事を考えながら眠りについた

        数ヶ月後

『え!処女卒業してたの?!』
友達はびっくりしていた
話しの流れ的にバレてしまったのだけれど、、
『え、彼氏いないよね?誰?!誰よ!』
(言えない、言えないよ)

それから、友達の間では酔っ払た勢いでいい感じになった人と(酒飲めないくせに)
になっている


あの子の初体験は
愛し合った初体験でも最悪な初体験でもない
ただただ思い出に残った誰にも言う事が出来ない初体験だった


恋愛が出来る!
と張り切っていたあの子だったけれど、
次は彼氏いた事無いのに何故か経験がある
そして経験はあっても1度しかない
この謎めいた重荷を背負い恋愛をまたしても
難しくしているとは、、、、
まだあの子は知らない。

               タイム終了。


初体験って大切なものだ、絶対に心に決めた人と経験するんだと心に誓っていたあの日も
初体験ってそんなに大切なものかなー?
タイプだったら誰でもいいから早く終わらせたいと思っていたあの日も
そうやって考えていた日が懐かしく思える日々にいつの間にかなってしまう
結局は何が良かったのかと考えるけれど、
どんなに時間が掛かろうが、
愛し合える人と愛し合うのが1番良いと思う
良くも悪くも、何事にも初めては心に思い出に残ると思うから


なーーーーんて、思えるだけでいいよね。


                おしまい。


               

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