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日記 2024.10.31(木) 風邪ひきさんのうどん。

よく寝た、7時にぱっと目が覚める。昨日出かけていたお母さんは隣でまだ寝ている。そろそろ朝ごはんの支度をしなくちゃいけないから起きあがろう。寝転んだままお母さんとしばらくしゃべって少しずつ目を覚ました。

喉に違和感あり、咳も少し。顔が熱くてなんだか熱っぽいかんじがある。どの症状も軽いが無理したらひどくなりそう。急に寒くなったから冷えてしまったのかもしれない。
こんな時こそ梅生番茶の出番。三人分の湯呑みを集め、梅干しを潰して紅しょうがとおしょうゆをたらして熱い番茶を注いで梅生番茶を作った。あつあつの梅生番茶はすっごくよく効く。お母さんは猫舌で冷めないと飲めないから置いておいて、外に出ているお父さんにも湯呑みを渡す。霧がかかり冷える朝の庭、畑のパトロールをしながら梅生番茶をすするお父さん。

朝ごはんはたこ焼きみたいな味の練り物としめ鯖、昨日のあら汁の残り。今朝も朝から豪華だな。食欲はある、頭痛もないし気だるさもそんなに。午前中はあたたかい台所にいよう。

柿酢の作り方を調べる。渋柿、甘柿、熟し柿、どれでも柿酢はできるらしい。お父さんが熟し始めて干し柿にできないとはじいた柿も使えるな。切ったり潰したりした柿を瓶に詰め、蓋はきっちり閉めずに涼しい場所に置いておくだけでできる柿酢作り。ポイントは柿を洗わないこと、あたたかい場所に置かないこと。水分も何にも添加しないで柿の皮にある酵母菌が柿の糖分をえさにして自ら発酵するらしいのだ。これは楽しい。これならわたしにも失敗なしでできるかもしれない。
今日はやり方を調べて段取りだけ組み、作るのは明日にしようと思っていると、柿酢作りについて調べたことをしゃべっているのを聞いていたお母さんが柿酢作りの準備を始めだした。お母さんのやりたい気持ちに火がついたらしい。その波に乗っかってわたしも動き出す。よし、やろう。

保存瓶が4つあったので4種類の柿酢を作ってみることにした。富有柿と御所柿の甘柿のみのもの、渋柿のみのもの、甘柿も渋柿もいろんな柿をミックスしたもの。甘柿で作った柿酢は酸味が強くなり、渋柿で作った柿酢は甘味が強くなり、味に違いが出るらしいのだ。また新しく楽しい実験の始まり。
お母さんが柿のヘタと黒っぽくなったり傷んだところを取り除き、わたしが木槌で柿の実を叩いて荒くつぶし瓶に詰めていく。細かすぎるタイプと大雑把のコンビはいつも息が合わないよねと笑いながら手を動かす。でも二人とも極端なので、力を合わせることでちょうどよくなるのだと思う。
柿のしぶきをいっぱい浴びながら4種類の柿酢が完成。柿の渋で手は荒れた。熟した柿を使う方が発酵の進みは早いらしいがさてどうなる。

お母さんはこういう作業をする時ものすごく緊張して体がかたまってしまうらしい。失敗しないようにと慎重になるからだと思う。あとで肩に手を当ててあげよう。

ご飯を炊くのが面倒だったのでお昼ご飯はあたたかいうどんにすることにした。お母さんのお腹が鳴り始めたし、わたしもまだやっぱり顔がほてっている。よし、しっかり温まるようにでも簡単に、風邪ひきさんのうどんを作ってみよう。しょうがたっぷりにねぎ、とき卵に梅干し。片栗粉でとろみをつけてあつあつのうどんをイメージしながら作った。麺も水で締めたあとに温めてから盛り付けたり、いつもは面倒でやらないことをやってみる。自分のために、手をかけてあげる。早くよくなあれ。お母さんも風邪をひかないように。細麺で少しやわらかいおうどん、足の先まで温まってほんとうに美味しかった。お母さんもこのおうどんが大好き、と言っていた。

お昼からなまった体を動かしたくて隣町へトレッキングに行こうということにしていた。その前にお昼寝をする。柿酢作りもがんばったし、今日は少し長めに寝てみることにした。台所のカーペットの上、お母さんと並んで横になる。カーテンを閉めてブランケットをかける。目を瞑ったら二人ともすぐに眠っていた。

眠っている間、顔が熱くなっていたけれど起きてみると随分楽になっていた。よし、これなら無理なくいけそうだ。洗濯物を取り込みトレッキングポールを持って森林浴兼トレッキングへ。

山の中は雨のあとでしっとりと湿っていて気持ちがよかった。お寺の脇の道からお城のある頂上まで大体30分くらい歩いていく。急な道だがポールがあれば膝に負担もなくゆっくりと汗をかきながら登って行ける。半分登ったところで暑くなって二人とも上着を脱いだ。頂上からは街が一望できる気持ちのいい景色が広がる。さくっと1時間くらいで登って降りて来られるこのくらいのトレッキングが一番好きだ。

帰りにお母さんの実家へ。お母さんの一番上のお兄ちゃんの奥さんであるおばちゃんにこの間の法事のお礼と弟にお祝いでくださった洋服のお礼を伝える。頂いた服を着せた写真を見せて赤ちゃんの成長をみんなで愛でる。おばちゃんはたくさんの孫に囲まれているしいろいろと知識も豊富。お料理も上手だし(おばちゃんの煮た漬物は世界一美味しい)、好き嫌いがはっきりとしていて言いたいことは言うタイプで清々しくわたしは大好きだ。おばちゃんが好きだという柿とピーマン味噌を渡して代わりに甘くて白いとうもろこしをいただいて帰った。いつもありがとうございます。

お母さんと二人で夕飯を準備する。コンロをフルで使いたいから久しぶりにガスの炊飯器でご飯を炊いていく。お母さんは大好きだという牡蠣と玉ねぎの炒め物をしめじを追加して作り、わたしはいつものように具沢山のお味噌汁を作る。お吸い物もいいけれど、やっぱりお味噌汁が好き。レンコン、里芋、ナス、わかめ、キャベツ、小松菜。具沢山過ぎるお味噌汁。昨日も弟が野菜を持って帰ってくれたからあり過ぎた野菜がちょうどよく減ってきた。これなら使いきれそうだなとほっとする。
お豆腐屋さんで買ったふっかふかの座布団みたいな厚揚げは焼いてキャベツの千切りを挟んでサラダみたいにして食べた。お豆腐屋さんで食べたランチでそうしてあったから真似してやってみたのだが美味しかった。

食後に南蛮漬けを作っていく。弟の釣ったヤズ、美味しいうちに料理して食べてあげたい。タタキで食べても美味しいらしいが南蛮漬けも美味しいと弟が言っていたのでやってみる。
玉ねぎ、にんじん、ピーマンを細切りにして炒める。調べたレシピでは火は通さなくてもいいと書いてあるが、わたしは生の玉ねぎが苦手なので炒める。油は敷かず玉ねぎの水分を使って炒めていく。お酢、砂糖、おしょうゆ、お水を入れてあんができた。
適度な大きさに切って小麦粉をまぶしたヤズを油で揚げていく。21時のドラマに合わせてお風呂に入っておきたい。お母さんに任せてわたしはお風呂へ。さっと入って出たらお母さんにもう出たのと驚かれた。
でこぼこコンビの連携プレイで21時にはお母さんもお風呂から上がりテレビの前へ戻って来られた。しかしチャンネルを合わせてもドラマはやっていなかった。日本シリーズ、ソフトバンク対DeNAの野球の試合が延長していたからだった。お母さんとわたしのコンビは息が合い過ぎるとうまくいかないようだ。

柿酢がうまくできたらいいなと思う。この間道の駅で買った柿酢は酸味がやわらかくてすっごく美味しかったからあの味になったらいいな。自分に配慮しながら楽しいことに向かって動いていたら、いつの間にか風邪の気配もどこかへ去って行ったようだ。温かくして今日また一晩眠ったらすっかり元気になるだろう。

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