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日記 2024.10.4(金) 寄り道しながら西へ向かう。

あまり眠れなかった。うとうとして起きたらまだ21時で愕然とした。そこからどしゃ降りの雨が降ってやみ、静かになった。雨の音だけひたすらずっと流れるYouTubeを聴いたりしても眠れない。3時過ぎ、村上春樹さんの一ヶ月に一度のラジオを聴いていたらいつの間にか眠っていた。村上春樹さんの静かなしゃべりと声が落ち着くから眠れたのかもしれない。

目覚ましはかけなかったけれど6時に目が覚めた。ぐーっと伸びをして起き上がり準備を始める。再び戻ってくる自分のために布団もいつもよりもきれいに畳んでおく。クマ3匹のうち一匹はわたしと共に帰省する。あとの二匹と猫一匹には我が家を守ってもらう。しっかりとお願いしておいた。

朝ごはんはコンビニで買うので番茶と梅生番茶を淹れる。その間にお化粧。ひとつひとつ持ち帰るものを確認しながらポーチに詰めてトランクへ淹れていく。番茶の出がらしを捨てて台所のゴミをまとめたらもう家を出られる。7時過ぎに家を出た。

昨日の雨でびっしょり濡れた道路。そうとうな雨が降ったのだろう、玄関外の通路もまだ湿っていた。コンビニでおにぎりを二つ買い駅へ。すでに始まりつつある通勤ラッシュでたくさんの人だった。

東京駅、8時半発ののぞみ。スタバでホットコーヒーを買ってホームで並ぶ。珍しく先頭に並んだ。一番後ろの席を確保したのでトランクを後ろに置いて背もたれを思いっきり倒すことができた。
iPadにイヤホンをつなごうとしたら携帯と差し込み口が違ってさせないということに気づく。最近、Bluetoothイヤホンをやめて有線イヤホンに変えたのだがiPadにはつないだことがなかったので気が付かなかった。わたしは乗り物酔いがあるので新幹線で本が読めない。iPadを使えないのは少々いたい。仕方なく携帯にイヤホンを差し込み動画を観ることにした。

赤飯とツナマヨのおにぎりを朝ごはんに食べる。おにぎり二つ食べておくとなかなかお昼ごはんがたべられなくても大丈夫。本当は焼き芋を持って乗車したかったな。今度ぜひやってみたい。東京駅のホームに焼き芋屋さんがあったら絶対買ってしまうだろう。

駅で買ってから乗車すればいいとはいえ、車内販売の無くなった新幹線はなんとも味気ない。自動販売機はあるのだろうか。2時間以上新幹線に乗るならばやっぱり車内販売はほしいなと思うのはわたしだけだろうか。

動画を観たり、外を見ながらぼんやり過ごしていたら今日は名古屋までがあっという間だった。新横浜から名古屋の間は行きも帰りもいつも長く感じるはずなのだが。

お昼ご飯はどうしようかと考える。15時過ぎにお迎えを頼んでいるので途中で在来線に乗り換えたあと、途中の駅で一度降りてから帰ることにした。

12時過ぎに尾道へ。くもり。いつもたくさんの人で賑わう尾道ものんびりとした平日の雰囲気だった。歩いて海辺へ行きベンチに座り休憩する。あんまりお腹が空かないのでお店に入ってお昼ご飯を食べるのはやめにした。ベンチの近くのパン屋さんで、全粒粉とグリル野菜のパンをひとつ買って食べた。のんびりとしていて気持ちがいい。

行ってみたかったお菓子屋さんへ行ってみることにした。駅から10分くらい離れたところにある小さな小さなお菓子屋さんのたつみやさんへ。民家の玄関ほどの店内にコンパクトにまとめられたかわいいお菓子たち。洋菓子も和菓子もある。しっかり迷ってどら焼きとシュークリームなど買った。外観もすてきで坂口さんの絵にあるとおりの場所だった。レモングラスが吊るして売ってあったのでそれもひと束買う。乾燥させてお茶にしたりお風呂に入れたり。茎は料理に使ってくださいとのことだった。

たつみやさんのどら焼き。

尾道駅のすぐ裏手にある無人の八百屋さん、れいこう堂さんへ。今日は外にバイクが停まっていてお店の方がちょうどいらっしゃった。ごぼうと小ぶりのかわいい大根、すだちを二つ買う。ごぼうはまだ出始めなのですこし高いですけどね、ショベルで掘るから大変なんですよ。さりげなく野菜のことを教えてくださる。興味深く新鮮でわくわくする話ばかり。仕入れておられる野菜ひとつひとつにエピソードがあって、大事に売っておられるのだなと感じ、買った野菜たちをぎゅっと抱いた。

根菜を買ってしまったので荷物がとんでもない重さになって笑った。どうしよう。でも寄り道しながら野菜を抱えて実家に帰るのは楽しい。

駅に着くとお父さんが駅前まで歩いて迎えに来てくれていた。お母さんは車で待機。わたしの顔が見えると笑顔をくれた。
車内に乗り込みお父さんの用事を済ませてから家に帰る。さっき買ったたつみやさんのどら焼きを食べながらどこで買ったか場所を説明する。ちょっとわかりにくい場所なので今度また三人で行ってみよう。お父さんにはふつうのあんこ、わたしはイチヂクあんをお母さんと分けて食べた。お父さんもお母さんも、イチヂクあんに見向きもしないのは田舎にイチヂクがたくさんあり過ぎるせいだと思う。
どら焼きはものすごく美味しかった。ほかのお菓子たちもはやく食べてみたい。

夕方日がかげる前に家に帰ってきた。まだ紅葉も始まらないので8月に帰省したときにみた山の景色とそんなに変わらない気がした。でもよく見ると柿が色づいていたり、栗が落ちていたり、美味しい秋はちゃんとやってきている。明日からゆっくり秋を探し始めよう。

今日は掃除もやめにして早めに台所に立ち、夕飯の準備をしていく。お母さんは揚げ物とご飯を炊く。わたしはお味噌汁と大根おろしなど準備していく。しゃべり出すとつい手がとまるお母さんに声をかけながら着々と準備を進め、19時にはご飯が食べられるようにできた。上出来、上出来。

今日買った大根を大根おろしにしたら、ぱりっとしたかたさながら水分もちゃんとあってすごく美味しかった。お父さんも大根おろしが美味しいと言っていたし、お母さんはこの辛みがいいねと言っていた。食後にたつみやさんのわっか型のシュークリームをお父さんに三等分に切ってもらい食べた。シュークリームも生地がむっちりして美味しかった。みんなで美味しいねと言い合う食卓はほっと明るくあたたかい。

おしゃべり三人組の生活がまたしばらくはじまる。

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