もしも自分の子供に自殺をしたいと言われたら

 私にとって自殺というものは馴染み深いようで、実感がわかないふわふわしたようなものだ。令和3年度には自殺者数が2万人を超えたという警察庁の記事を見て、その人数の多さに驚いた。テレビによって偏見が形成されるメディアの悪い所だなと、頭の引き出しにしまいながらふと考えた。もしも自殺を決心していると誰かに相談されたのなら、自分はどのような声をかけるだろうか。直感的にはするべきではないと言ってしまいそうだが、熟慮すると本当に自殺してはいけない理由はあるのだろうかと批判的に捉えてしまう自分もいる。よく周りの人が悲しむからやめなさいというのを耳にするが、これにも疑問を感じる。極端な話になるが、もしも人類が一人になったとして、その人が死にたいと言っていたらこの言葉には力がなくなる。加えて、現状に追い込まれている人に対して未来の事を言及するのはナンセンスだ。
 多角的に考察してみたが、自分にできることは死んでほしくないと率直に伝えることしかできない。その人の自殺の原因を体験してないからこそ言えることで、無責任の看板を大きく背負っている。いじめ、性被害、ALS、両親の事故死などの自殺に繋がるような体験をもし自分がしたとして、力強く生きていけるのだろうか。




いいなと思ったら応援しよう!