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第4級アンモニウム塩=消毒液=猛毒

IN DEEPの記事から。
 
特に、商業ベースなどでよく使われていた「第四級アンモニウム塩」というものが使われている消毒剤は「猛毒」であり、今後何年にもわたって、その影響が出続けると思っています。

(記事)消毒剤に使われる第四級アンモニウム塩は、通常の使用でも「先天性異常と神経の欠損」を誘発する。実験では異常は二世代にわたり続いた
In Deep 2023年5月16日

第四級アンモニウム塩の毒性は、「世代を超えて」続きます。

そんなものに、小さな子どもたちまでもが、下手をすると「毎日暴露していた」のですから、社会の健康状態がよくなるわけがない。
 
現在、日本、あるいは世界中で、小さな子どもたちのさまざまな感染症疾患が爆発的に増加していますが、「ウイルスの重複感染」というようなことは、ワクチン暴露の影響(と共に後述しますが、子どもや赤ちゃんたちにも IgG4 抗体が生成され続けているかもしれない日常)が関係しているでしょうが、
 
「単純な免疫低下は、第四級アンモニウム塩の毎日の暴露で十分もたらされる」
と考えます。特に免疫システムが成長中の子どもでは、なおさらそうです。
 
まず顕著になっていくと見られるのが、「老衰の激増」です。すでに増えているのかもしれないですが、少し書かせていただきます。
 
具体的な死因がつけられない高齢者の死は老衰になる
 
老衰と書きましたが、正確には、
「衰弱死が増える」
ということです。
 
ブースターを複数回接種した方々の体に起きていることとして、
・抗原原罪
・免疫寛容
というような概念があります。
 
たとえば、5回目まで接種した方なら、
武漢株(一価)、武漢株(一価)、武漢株(一価)、武漢株(二価)、武漢株(二価) ……
となっており、その後、XBB 対応の一価ワクチンなどが出てきましたけれど、ともかく「繰り返し武漢型の抗原を打ち続けている」ことで、
 
「免疫システムが、武漢型以外に反応しなくなっている」
という状態を、抗原原罪なり、免役寛容なり、厳密には異なるものでも、私たち一般人は同じものという考えでとらえていいかと思います。
 
武漢型などは、当然、今の世には存在しません。ですので、「無意味な免役防御体制」となっているわけです。
 
……ただ、これについては、レプリコンが武漢型の一価ワクチンであることと絡めて、やや状況が厄介になってきていますが、これはまた別の機会にと思います。
 *****
点眼液の防腐剤としても使用されている、第4級アンモニウム塩。

個人的な話はともかく、今日、ふとしたことで、2017年のある医学論文を見かけまして、それを読んでいるうちに「今の過剰殺菌生活って、細胞自体を殺してんじゃないの?」と思うに至りました。
 
論文は、眼科系の医学ジャーナルの iOVS というものにあったのですが、タイトルは以下のように難しいものです。
 
点眼剤防腐剤の塩化ベンザルコニウムはミトコンドリア機能障害を強力に誘発し、レーベル遺伝性視神経症(LHON)変異細胞に優先的に影響を及ぼす
The Eye Drop Preservative Benzalkonium Chloride Potently Induces Mitochondrial Dysfunction and Preferentially Affects LHON Mutant Cells
この「レーベル遺伝性視神経症」というのは、日本では指定難病で、説明では、
> 10~20歳代で両眼性の視力低下で発症し,早期に高度視神経萎縮にいたる予後不良な遺伝性 の視神経疾患
 
 
とあるもので、治療法もないようですが、この論文は、
「その眼の難病を引き起こしているのは、目薬の添加物の可能性」
であることに言及しているものでした。

 
論文のタイトルにある「塩化ベンザルコニウム」というのは、今や日本でも世界でも、業務用、家庭用、医療施設で大々的に使われている消毒剤の成分であることが多い「第四級アンモニウム塩」の混合物で、つまり第四級アンモニウム塩と同等というようにお考えになって構わないと思います。
 
この「第四級アンモニウム塩」は、パンデミック以前に、以下の記事で、 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の最大の原因が、この第四級アンモニウム塩を含む殺菌・除菌製品である可能性についての研究記事をご紹介しています。

「タバコではない」 : 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の最大の発症要因は「漂白剤と消毒剤」であることが判明。第四級アンモニウム塩を含む除菌製品が私たちの社会を破壊する
投稿日:2019年12月15日
 
 
この記事を書いたのは、パンデミック以前の 2019年12月でしたが、この比較的すぐ後から「社会が第四級アンモニウム塩にまみれる」状態となっていきます。
 
先ほどの論文から概要を抜粋しますと、以下のように書かれてあります。
2017年4月の医学誌より
塩化ベンザルコニウム(BAK)は、最も一般的に使用されている点眼防腐剤だ。塩化ベンザルコニウムは、いわゆるドライアイや線維柱帯変性などの毒性作用に関連しているが、塩化ベンザルコニウムによる眼毒性の根本的な生化学的メカニズムは不明であった。本研究では、塩化ベンザルコニウムの悪影響のメカニズムの基礎を提案する。(略)
 
結論: 塩化ベンザルコニウムは、ヒト角膜上皮細胞および、薬理学的に適切な濃度でも、レーベル遺伝性視神経症変異を有する細胞のミトコンドリアを阻害し、これが塩化ベンザルコニウムの眼毒性の基礎であることを示唆している。
 
レーベル遺伝性視神経症の患者、その保因者、そしておそらく原発性開放隅角緑内障患者(眼圧が正常な場合の原因不明の緑内障。緑内障の60-70%を占める)を含むミトコンドリア欠損症の患者では、塩化ベンザルコニウムを含有する点眼薬の処方は避けるべきだと考えられる。 (iovs.arvojournals.org
 
「へえ、目薬にも第四級アンモニウム塩が入ってんのか」と初めて知りました。殺菌的な意味合いなのだと思いますが、この中で注目すべきなのは、塩化ベンザルコニウムを含有する点眼薬が、
細胞のミトコンドリアを阻害
という部分です。

 
どうやら、第四級アンモニウム塩系というのは、この論文では、視神経細胞のミトコンドリアだと思われますが、それを阻害する。
 
いずれにしましても、
「第四級アンモニウム塩系の消毒剤は、ミトコンドリアを直撃している」
可能性がある
ということになりそうなのです。
 
まさか「目の細胞にだけ影響があるわけではあるまい」と、調べてみましたら、2017年の以下の論文に突き当たりました。
消毒剤の塩化セチルピリジニウムに曝露された細胞株におけるミトコンドリア機能とエストロゲンシグナル伝達の評価
Evaluation of Mitochondrial Function and Estrogen Signaling in Cell Lines Exposed to the Antiseptic Cetylpyridinium Chloride
ここには「塩化セチルピリジニウム」とありますが、Wikipedia では、この塩化セチルピリジニウムというものも、
> 第四級アンモニウム化合物
とあり、第四級アンモニウムの系統の物質であることがわかります。
 
この説明によりますと、塩化セチルピリジニウムは、細菌に対しての強い殺菌作用があるために、
その特性から液体歯磨剤や、口内の殺菌を目的としてトローチとして、あるいは喉の殺菌を目的としたうがい薬など医薬品に利用されている。
 
ということですので、わりと日常的に暴露している物質だと思われます。
この論文からも抜粋します。
 
2017年8月の医学論文より
塩化セチルピリジニウムや塩化ベンザルコニウムなどの第四級アンモニウム塩は、練り歯磨き、うがい薬、トローチ剤、のど飴、点鼻薬などの消毒剤や殺生物剤としてよく使用される。

【19世紀から20世紀、更に21世紀にかけて化学の発達は目覚ましいものあったが、人類にとって必ずしも良いことばかりではないらしい。というか人類が使用法を間違えているのではないか。少量だから微量だから体内では蓄積されず最終的には排泄されるから問題ないと楽観的。内服では肝臓が働いてくれるが呼吸では肺に直接行き排出機能はない。時限爆弾のような形で病気になると因果関係は不明のままだ】。【mRNA新型コロナワクチンの接種者の間でターボ癌が発症しているが、この場合も標準的な医学教育を受けた医者にはワクチンから来ているという発想もない。来ていないかも知れないが完全に彼らの頭の中では100%それはない】。
 
最近の判決では、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、特定の製品での塩化セチルピリジニウム(の使用)を禁止し、ヘルスケア、食品、製薬およびクリーニング業界等での使用について、塩化ベンザルコニウムの有効性と安全性プロファイル、一般的には第四級アンモニウム塩に関するより多くのデータを要求した。 (略)【これはアメリカの規制当局での話です)。
 
結論: 実験室での、塩化セチルピリジニウムによるミトコンドリア阻害は、ヒトへの暴露に関連する可能性のある濃度でも発生した。
塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、ロテノン、およびトリクロサンの抗エストロゲン活性は、それらのミトコンドリア阻害活性に関連している可能性がある。
 
調査結果は、第四級アンモニウム塩のミトコンドリア阻害および抗エストロゲン作用に関する追加研究の必要性を裏付けている。 (ehp.niehs.nih.gov
 
つまり、どうやら、今や日本でも世界でも、どこでも多用されている第四級アンモニウム塩は、「ミトコンドリアに悪い影響を与えている」という可能性があるようです。
この「ミトコンドリア」というものは、細胞の中の器官で、細胞の図としては以下のようなものがわかりやすいかと思います。
細胞の中のミトコンドリア

ミトコンドリア


日本科学未来館
このミトコンドリアというものは、非常に重要で大事なものですが、それについて書くのは私には難しいですので、2016年の WIRED の記事の冒頭をご紹介しておきます。

体内のミトコンドリアを増やして元気になるための3つの方法
あらゆる病気は、細胞内のエネルギー工場・ミトコンドリアの量が足りていないことが原因だと、ミトコンドリア研究の第一人者・太田成男は言う。逆に言えば、ミトコンドリアを増やせばずっと健康でいられるということだ。

人間が、動いたり、考えたり、はたまた恋をしたりすることができるのは、ひとえにエネルギーがあるからだ。そのエネルギーをつくっているのが、「ミトコンドリア」と呼ばれる細胞内小器官である。

「人間を含めた高等生物は、もともとは遺伝子をつくる生物とエネルギーをつくる生物の2つが合体して生まれています。そのエネルギーをつくる生物が、現在のミトコンドリアです。ミトコンドリアがなければ、間違いなくわたしたち人間は存在していないでしょう」

そう話すのは、日本医科大学教授の太田成男。30年以上にわたってミトコンドリアと健康の関係を追い続けてきた、ミトコンドリア研究の第一人者だ。 (wired.jp

ミトコンドリアは「エネルギーを作る」ために働いてくれているもののようで、この太田教授が言われるように、「ミトコンドリアがなければ、わたしたち人間は存在していないでしょう」という。

そのミトコンドリアが、「第四級アンモニウム塩にやられちゃう」
ということがわかり始めているということでしょうか。

 
論文「看護における生活環境汚染の理解とその重要性」より
人体が摂取する様々な物質の割合の 79% は呼吸によるものである。
経口摂取の場合には、嘔吐や、肝臓による解毒作用を期待できるが、吸入曝露の場合は、肺から直接に血中に流入するため、経口摂取で認められる初回通過効果(肝臓での解毒)が回避されてリスクが増大する危険性につながる。(略)

病院では、布製品等の除菌を目的として噴霧式の消臭・除菌剤が使用されていたり、除菌クロスを用いて家具やパソコン類を拭いていたりする。これらの製品には、第 4 級アンモニウム塩が使用され、除菌クロスで室内を清掃すれば、第4級アンモニウム塩が揮発して室内に充満する。(略)

一般的な医療施設では、第4級アンモニウム塩を病室で用いるため、入院患者は、常に第4級アンモニウム塩に曝露し続けることになっている。

つまり、多くの人びとが「知らず知らずのうちに、第四級アンモニウム塩を呼吸から吸入して暴露してしまっている」ということになります。

過去の研究での第四級アンモニウム塩の健康被害としては、マウスへの経口投与において以下のようなことが認められています。
・死亡率増加傾向
・萎縮性肝機能障害
・免疫系への影響
・先天性異常を引き起こす
そして、今回ご紹介しましたように、人間の生存のために最も重要であるもののひとつであるミトコンドリアも攻撃を受けている可能性があることを知りました。

今の社会は、どこに行っても、どこで何をしようと、この「第四級アンモニウム塩の攻撃と暴露」からは逃れにくくなっています。

スーパーなどでは、今でも多くの人たちが手に消毒剤をすり込む光景を見ますが、「今、手につけているものが何であるのか」は多くの方々はあまり考えない。

あるいは飲食店では、お客さんが退出するたびに殺菌消毒するという光景が見られますけれど、先ほどの論文から抜粋しますと、第四級アンモニウム塩を使用したあらゆる除菌製品で 室内を清掃した際に、
> 第4級アンモニウム塩が揮発して室内に充満する。
ことになるわけです。今の社会はどこもこのような状態となっている可能性が高いです。

今のパンデミック対策の中で「三密を避ける」というようなオカルトが語られることがありますが、しかし確かに、消毒剤のあまりにも強い毒性を考えると、「第四級アンモニウム塩が充満した空間を避けるために密空間を避ける」というのは考え方としてアリかもしれません。あるいは過剰に消毒しているような店には近づかないとか。

コロナウイルスはそれほど私たちを殺さないかもしれないですが、第四級アンモニウム塩は、時間の経過と共に私たちの細胞を殺すものとなっていくかもしれません。他にも今後の私たちを殺す可能性のあるものはいろいろとありそうです。
 
*****
以下の過去記事では、それまで「タバコ病」というように言われていた慢性閉塞性肺疾患(COPD)の最大の発症要因が、第4級アンモニウム塩を含む漂白剤と消毒剤であることが突き止められたことを取り上げています。

ここでご紹介した英国ガーディアンの記事には、以下のようにありました。
週に 1回以上、第四級アンモニウムを含む消毒剤(漂白剤)を使用した場合、
> 慢性閉塞性肺疾患を発症するリスクが最大 32%増加する可能性がある。

この研究は、病院のナースさんを対象にしたもので、ナースさんたちは、消毒作業をおこなうことが多い職業ですが、そういうナースさんたちで、
「週に 1度以上」
第4級アンモニウム塩を含む製品を使っただけで、「 COPD を発症するリスクが最大 32%増加したことがわかった」というのです。
それも、直接手につけるのではなく、清掃や殺菌などで使っているだけで、です。
これに関しても、後からご説明させていただこうと思いますが、これらの有害薬剤は、
「皮膚」
「経口」
の2種類の身体内への侵入経路がありまして、つまり、単に清掃用として第4級アンモニウム塩を含む消毒剤(家庭用の漂白剤もそうです)を使っただけで、「その空間の大気中に第4級アンモニウム塩が拡散する」のです。
 
現在の日本は、多くの人々が店頭や室内で、消毒剤を次々と手に塗ることで、空気中にも拡散させているし、「皮膚からも直接、吸収している」のです。

【現在の日本ではタバコ喫煙者は減っているにも関わらず、肺癌は年々増加している、辺りに「真犯人」がいると思われる】。

最悪の状態ですよ。
それでもですね(良くないとはいえ)ハンドタイプの消毒剤は、多くは使っている人たちだけの問題という側面はありますが、冒頭のスペインのように、
「空中から散布」
などを始めたら、「全体に健康被害が広がる」はずなのです。
 
 
スペインの数値が語る「消毒の現実」
そもそも、スペインでは、これ以前に、「軍事緊急ユニット(UME)」の名の下に、「軍によるスペイン全土消毒作戦」が展開されていました。
以下はそれを報じた 3月23日の記事のスペインの報道の概要です。
 
スペイン軍事緊急ユニットがスペイン国土の隅々まで消毒する
軍事緊急ユニット(UME)の兵士たちは、スペインのさまざまな都市に展開し、コロナウイルスの蔓延を阻止しようとしている。彼らは 3月15日に消毒活動を開始して以来、空港や駅、あるいは行政施設や養護施設まで、あらゆる種類のスペースを消毒するという使命を遂行している。
 
軍は、この「消毒戦争」のために消毒用の大砲まで開発し、「町全体」を消毒することさえ可能にした。軍は主に 0.5%の次亜塩素酸塩を含む消毒剤を消毒に使用しており、消毒する領域全体に均一に噴霧させている。
 
特に、ベンチ、手すり、建物への通路、待ち合わせ場所、人ごみなど、接触が増える可能性のある領域に重点を置いている。適切と思われる場合には、0.45% の次亜塩素酸塩溶液で満たされたポンプを使用し、病院の駐車場などの広いエリアに使用している。 (La Razon
これまでもこのようなことをしていたのですが、これからは「空中からの散布も始める」というのです。
 
なお、注目していただきたいのは、スペインでは「 3月15日」から、このスペイン全土の徹底消毒作戦をおこなっているということです。つまり、この 1ヵ月ずっと行っている。
それを知りまして、私は、
「ああ、スペインで、感染拡大が止まらないのは、このせいだ」
と直感しました。
 
これは、あくまで私個人の考え方ですが、「人間はバクテリアによって、ウイルスから守られている」と私は考えています。地球上に存在する夥しい種類のウイルスたちと、バクテリア(細菌)や真菌は、基本的には共生していると思われ、特殊な例を除けば、その共生関係の中では「致命的な健康被害は起きにくい」と思われます。
 
人間が地球に登場して以来の地球とは、そもそも、そういう「共生の場所」です。
たとえば、科学の世界で、人間の腸内のバクテリアが「健康に非常に重要だ」と気づいたのは、比較的最近のことですが、
「それなら外部のバクテリアも悪いわけがない」
と思うのです。
 
私たちはウイルスに対してもバクテリアに対しても、「病原体」としてのイメージしか持てないという、現実の把握に乏しい近代社会に生きてきました。しかし、腸内細菌のことを考えるだけでも、私たちは「微生物と共生して生きているし、共生しなければならない」というのが現実だと気づきはじめていたはずです。
 
それなのに、現実の今の社会では、そのバクテリアをただ殺している。常在菌まで殺している。

 
常在菌に関しては、「全身の常在菌がウイルスから私たちを守っている」ことは医学的にも真実であり、これについては後でふれようと思います。過剰な手の殺菌などは、ウイルスや病原体バクテリアに感染する危険を増加させるのです。
 
そもそも、スペインで行われているような屋外での殺菌作業が、「実際に屋外のウイルスを殺すのかどうか」は、実は科学の世界ではよくわかっていないのです。
以下は、3月12日の科学誌サイエンスからの抜粋です。
 
******
 
私たちを攻撃するものと、守ってくれているもの
 
書かれたのは、三重大学の臨床環境看護学専攻の今井 奈妙教授と、帝京平成大学薬学部の稲津 教久教授のおふたりです。
その中に、「ハッ」とする部分が数多くあるのです。
呼吸による化学物質曝露 - 液体蚊取り・除菌 クロス・柔軟剤の香り
 
呼吸状態の観察は,看護師にとって馴染みのある行為であるが,呼吸に不可欠な空気が汚染されていることや,汚染された室内空気によって神経障害が引き起こされる事実には,無頓着な場合が多い.
しかしながら,人体が摂取する様々な物質の割合の 79% は呼吸による(村上,2000)ものである.
 
経口摂取の場合には, 嘔吐や,肝臓による解毒作用を期待できるが,吸入曝露の場合は,肺から直接に血中に流入するため,経口摂取で認められる初回通過効果(肝臓での解毒)が回避されてリスクが増大する危険性につながる
 
この部分を読みまして、先ほども書きました、第4級アンモニウム塩を含んだ消毒剤の多くは、
吸入曝露の場合は,肺から直接に血中に流入するため
に、肝臓での解毒作用が回避されてしまう。
 
そして、これらの物質は「使用するだけで大気中に拡散」します。
要するに、たとえば、「家庭用の漂白剤で漂白している」とします。どこの家庭でも見られる普通の光景ですが、この時点で、おそらく身体はダメージを受けているはずです。
 
あるいは、芳香剤や柔軟剤や何もかもが同じようなメカニズムのもとにあります。
そして、以下のような記述もあります。第4級アンモニウム塩は、論文では Quats と専門語で書かれていますが、ここでは、第4級アンモニウム塩としています。
 
病院では,布製品等の除菌を目的として噴霧式の消臭・除菌剤が使用されていたり,除菌クロスを用いて家具やパソコン類を拭いていたりする. これらの製品には,第 4 級アンモニウム塩が使用され,除菌クロスで室内を清掃すれば,第4級アンモニウム塩が揮発して室内に充満する.
(中略)
 
一般的な医療施設では,第4級アンモニウム塩を病室で用いるため,入院患者は,常に第4級アンモニウム塩に曝露し続けることになっている.
 
このように、日常の噴霧式の消臭・除菌剤、除菌クロスなどを含めた、非常に多くのものに、第4級アンモニウム塩が使用されていて、現代の生活というのは、
「単に生活しているだけで危険」
な環境であるのに、そこに加えて、今の状況では「建物に入るたびに、それらで手を洗い、家では過剰な消毒を続けている」ということになっているのです。

 
それと、この
>入院患者は,常に第4級アンモニウム塩に曝露し続けることに
という部分を読みまして、「病室の環境」というものを認識することにもなりました。
つまり、病室あるいは病院(入院病棟のある大病院など)では、常に第4級アンモニウム塩などの消毒剤成分が大気中に漂っている場合が多い可能性があるということです。
 
第4級アンモニウム塩の健康被害での報告としては、マウスへの経口投与で、
・死亡率増加傾向
・萎縮性肝機能障害
・性成熟の遅れ
・免疫系への影響
などがあり、室内への第4級アンモニウム塩の噴霧によって,
・マウスに先天性異常を引き起こす
などがあるそうです。
 
それでですね、実はここからがさらに大事なのですが、これらの「毒」が、「口や鼻から体内入る」という経路と共に、
「肌(皮膚)から入る」
ということが、日常で起きていることにふれられています。
 
この皮膚から入るメカニズムについては、一言で説明するのは難しいのですが、しかし、この論文を書かれたお一人である稲津 教久教授が書かれた「経皮毒ハンドブック」という著作を見出しまして、その中に、
「人間は皮膚の常在菌で守られている」
ことにふれている部分があります。
 
角質層だけがもつ「皮膚バリアー」機能
角質層は一時的に水分を吸収してふくれあがることがあります。もっともふくれた場合、その厚さは最大で6倍。水分や水分に含まれる異物をためておいて、あとから侵入しようとする異物を遮断するという機能を兼ね備えています。
 
さらに角質層にはもうひとつ大きな役割があります。それは太陽光やウイルス、細菌などの外敵から身を守る「皮膚バリヤー」としての機能です。
 
「皮膚バリアー」の正体は、実は常在菌という細菌です。

 
マラセチュアやブドウ球菌、アクネ桿菌など 20〜 30種類の常在菌が生息しています。ただし、その常在菌のほとんどは善玉菌で、汗や皮脂を食べて分解し、天然のクリームとして皮膚を弱酸性(PH4〜6)の健康な皮膚を保つ役割を果たしています。(経皮毒ハンドブック)
 
この後も、手の常在菌の作用について詳しくご説明されているのですけれど、ここまでの抜粋だけでも、「手の過剰な殺菌」がどれほど有害なことかおわかりでしょうか。
極端にいえば、「手の消毒を過剰にすればするほど、常在菌が死滅し、私たちのウイルスからの防御が失われていく」と言えるのです。
 
現在、街中でおこなわれている「消毒奨励運動」は、過剰な殺菌行為に相当すると思われます。
 
ただ、お仕事によっては、頻繁に手を消毒することを義務づけられている職種も数多くあると見られ、消毒剤の使用を避けることができない場合は、薄手の手袋などにより、消毒剤をできるだけ回避されるのがよろしいかと思います。
 
毒はウイルスのほうではない、ということを今こそ認識すべきではないでしょうか。
 
そして、パンデミックの中で、わざわざ自らの防御システムを崩壊させる必要などはないはずです。
私たち人間には、特別なことをしなくても、基本的な病原体に対抗できるシステムとメカニズムが備わっているということを強く認識されてほしいとも思います。
 
以上です。
【第4級アンモニウム塩については全くの知識がないのでIN DEEPの岡さんの知識を引用させていただいた。この物質は殺菌以上の悪さを人類にしている事実を一般の人が理解し、必要最小限使用してくれればと思う。これは社会に既に浸透してしまっているのだ。更に悪いことには、こういう製品を製造販売している企業は世界的に有名な大企業です。「力」があるので、そう簡単には今の状況は改善されないと思う。我々に出来る事はなるべく使わないことだ】。

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