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インドラージャスターンと御徒町のこと

3月、東京マサラ部はラージャスターン月間です。
ラージャスターン州といえばインドの西側パキスタンとの国境に接していて、インド国内州最大の面積を持ち、砂漠から密林地帯まで、なんでもござれ。

自分自身は数年前に、同州東部にあるヒンドゥー教の聖地プシュカルへ一度訪れたことがあります。キャメルサファリが体験できると聞いたのがきっかけ。
ラクダに跨ってキャラバン隊と砂漠の荒野を歩けることを期待したのですが、その実おじいさんとラクダ一匹で広場を散歩しておわただけでした。亜流サファリ。

あの山を越えれば砂漠地帯になるっておじいさんが教えてくれた

私のラージャスターン記はそんな感じでもやもやが残ったままだったのですが、実は御徒町にはラージャスターン出身者が多くいるとの情報を聞きつけ、リベンジも込めて先日訪れました。
御徒町といえば、ジュエリータウンとして有名ですが、歴史としては江戸時代まで遡るそうで。

台東区には古くは浅草,吉原,柳橋,黒門町,湯島,根津など,粋街,色街が多くあり,かんざし,帯留めなどの小物を納めるビジネスの拠点として御徒町が便利であった。明治の中頃になると,指輪を製作,加工する業者が増え,やがて型を使用した量 産技術が生まれ,宝飾品の街・御徒町のイメージがますます高まった。
山本須美子.(2020).東京都在住ジャイナ教徒にみるトランスナショナリズム

一方、ラージャスターンも宝石や貴金属の採掘業が盛んで、州都ジャイプルは世界有数の宝石の街として名を馳せています。90年代頃になるとインド人宝石商の一部が日本は御徒町へと移住し、世界各地の宝石をインドの工場で加工し日本に輸入販売するというビジネスを展開。

実際に御徒町駅近、いわゆるジュエリータウンと呼ばれるエリアを散策すると、訪れた10店舗ほどのジュエリー店のうち、2-3店舗がインド出身のオーナーでした。

さらに興味深かったのは、ネパール系のジュエリー店も存在したこと。昨今のインドネパール料理店のようにニューカマーかと思いきや、店主曰く18年前から御徒町で宝石商を営んでいるらしい。なんでもネパールもインド同様、天然石や宝石が採掘されるそうで。ヒマラヤ山脈一帯でとれる水晶が有名みたいです。知らんかった。

そのネパール店主に教えてもらった御徒町ガード下のネパール料理屋さんにも行き、美味しいスクティとヒエ焼酎(焼酎苦手だけどサラサラ飲めちゃう)を楽しむことが出来ました。店員さんもホスピタリティ溢れる人で、御徒町のネパールに触れた一日となり、嬉しい気持ちになれましたとさ。



はっ、ラージャスターン



トップ写真はプシュカルで目が合ったダリ

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