税務署へのお土産
2013年2月の日記です。
企業は毎年利益に応じた法人税を自己申告して納めるが、
税務署はそれが正しいか、過少申告していないかを、
企業に出向いて税務調査し、
申告に誤りがあるとされれば修正申告を求める。
場合によっては重加算税を課すこともある。
企業側に悪意がなくても、巨額の修正を求められると、
何十億円の利益隠しと、新聞の3面に載ることもある。
当社にも2月に数名の税務署員が来て、
23年度の税務申告に対する調査を2週間ほどかけて行った。
通常、税務調査を行うと、
会社が損金や費用としたものの一部を認めず、
交際費等と同様の利益処分とみなす、
あるいは、将来の費用を先取りして利益を圧縮している、
等として、ある程度の追徴課税が課される。
故意に利益を隠そうとは考えていないのだが、
殆どが見解の相違だから致し方ない。
昨年は認められが今年は認められなかった、と聞くこともある。
裁判覚悟で争えば勝てるかもしれないが、
裁判費用も、手間も時間もばかにならないし、
税務署の心証を悪くして今後に影響するかもしれないと、
言われた通りに追徴課税を支払うことになる。
泣く子と税務署には勝てないのである。
当社も前回の税務調査では10項目程の
ミスを指摘され、少なからず追徴された。
税務署は調査に要する人件費などを考慮して
費用対効果を考えて、相手がどうであれ、
ある程度の追徴課税がノルマになっている、と言う人もいる。
仕方が無いので、我々もお土産と割り切っている。
ところが、今回当社の調査をした調査官は、
「今回の調査で修正を求める事項はありません。」との事。
税務署のノルマがなくなったとは思えず、
多少のお土産は覚悟していたが、意外な結果だった。
ほっとすると同時に、当社は馬鹿正直で、
なんとなく、何処かで損しているのではないかと、複雑な思いだ。