ホリデー快速河口湖

　2010年6月、大宮時代の日記です。

　土日祭日に限り、JR大宮駅から
「ホリデー快速河口湖」が出ている。
大宮を出発して東北線、武蔵野線、中央線を経由し、
大月から富士急行に乗り入れて、河口湖駅まで直行する。
大宮発8時18分、河口湖着10時56分だから、
所要時間は2時間40分、それほど速くはないが、
乗り換え不要で待ち時間がなく、便利ではある。
帰りは河口湖発14時51分、一日一往復だけ。

　今朝、河口湖のハーブ祭に行こうと、
このホリデー快速に乗ってみた。
6両編成のうち、１号車だけが指定席で、あとは自由席、
特急券などは不要だから、普通にパスモで乗りこむ。
旧い特急の車両は、外見も内装も一昔前のまま。
車内販売がないので、ビールを買えず、口が寂しかったが、
なにせ、パスモだけで乗っているのだから文句は言えない。

　中央線の大月で単線の富士急に乗り入れると、
景観は一変、山間を左右に曲がりながら、縫うように進む。
途中駅のホームは列車全長の半分しかないから、
前３両のドアしか開かない。
山をぬけて緑濃い田舎街に差し掛かると、影絵のような
芒洋とした富士山が、上空に現れ、暫し見とれる。
列車は更に進み、富士吉田駅でスイッチバックして、
２駅目の終点河口湖駅に到着した。

　湖畔まで10分ほど歩いて、ハーブ祭の会場に入るが、
ラベンダーはさしたることはなく、拡声器が煩い。
昼食を食べて駅に戻ってベンチに座り、
ビールを飲みながら文庫を読み、快速の出発時刻を待つ。

　帰りはビールのほろ酔いでうとうとしていると、
あっという間に大宮駅に到着。
いつもの寿司屋に直行し、いつもの酒を飲み、
ホリデー快速の日帰り小旅行を終えた。

　追：その後、この快速は2019年に廃止されました。