自民党総裁選
従来の自民党総裁選は、派閥の長が我々にはうかがい知れない、訳の分からない裏取引で決められ、選挙は形ばかり、しかし、今回は大半の派閥が解体され、有力議員の影響も限られ、選挙は文字通りの選挙になり、開けて見なければ分からず、なかなか面白かった。結果から見れば岸田首相の功績だろう。
結果は石破氏の逆転勝利だったが、高市氏とは僅差、決選投票直前での5分間演説で石破氏に決めた人もいるらしく、どちらに転んでも不思議ではなかった。
当初、有力視されていた小泉氏は一回目の投票で三位に沈み、決選投票に残れなかった。告示後のNHKの調査によると、一般国民の人気投票で、石破氏、小泉氏がリードし、高市氏は大きく遅れているが、日本テレビの自民党員に限った調査では高市氏が2位となり、小泉氏を逆転している。
当たり前だが、一般国民と自民党員とでは、かなり違う。高市氏の(超)保守的な考え、一例をあげると、選択的夫婦別姓に断固拒否姿勢などが、国民には受けないが自民党員には受けるのであろう。
昨今、自民党員は110万人程度で有権者の0.9%に過ぎない。しかも、男性が65%で高齢者が多い・・・・そうだ。結果、一回目で国会議員票で一位の小泉氏が自民党員票で高市氏に大きく後れを取り、三位に沈んだ。
決選投票では、国会議員票が、世のコメンテイターの予想を裏切って石破氏が大幅に伸びたが、結果から考えると、自民党員より、自民党国会議員のほうが、世論を見ていることになる。総選挙では、ほんの僅かな(0.9%)自民党員より国民全体が重要なのだから当たり前だ。
この後、石破氏が自民党全体をどう丸め込んで、自己の主張を進めていくか、一応期待している。
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