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寿司屋の水槽

 200x年新潟時代の日記が続きます。
 
 先週土曜、分水で花見を楽しんだ帰り、
新潟駅から10分ほど歩き、最近開店した寿司屋に行った。
魚を岩舟(新潟市近くの漁港)から直送しているとのことだが、
新潟には同様なPRをしている寿司屋は少なくない。

 店はビルの7階にあり、あまり目立たないが、明るく清潔そう、
いかにも、新装開店といった感じだ。
店に入ると、正面に大きな水槽があり、
その左右が向かい合うようにカウンターになっている。
カウンターの後ろ側がテーブル席になっており、
合計で5,60席ほどある。
水槽は幅3メートル、高さが1.5メートル程度で、
大きな黒い魚が休むことなく泳いでいる。
時間が早いせいか、客は数人しかいない。

 カウンターに座ると、面前のガラスケースには魚がまばらで、
少し不安だったが、当方は冷酒を、監視人殿はお茶を飲みながら、
先ず、鯵、鯖などを食べる。
次に平目を頼むと、今から捌くので少し待ってくださいと言い、
水槽の蓋を開け、網を底に差し込む。
よく見ると、数匹の平目が底にへばりついている。
一匹をすくって外に出すと、暴れだして飛沫が飛ぶ。
職人は何事もなかったように、直ちに裁き始める。

 ヒラメの解体ショーに敬意を払い、注文を倍にして、4貫とする。
出された平目の握りは、確かに生きがよく、適度な歯ごたえもあり、美味い。
尤も、先ほどまで生きて泳いでいたと、知っていることも、手伝っている。
以後、いろいろなものを食べるが、平目の印象があり、概ね満足。

 その間、店に運ばれてきた魚が次々と水槽に入れられる。
間違いなく岩舟からの直送だぞと、見せびらかしているのだろう。
帰りに確認すると、3匹の大きなはまちが絶え間なく泳ぎ
黒鯛、かさご、平目などが
それぞれ、数匹いて、さながらミニ水族館の様相だ。

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