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嫉妬?

  先日のNHK短歌の後半は大河ドラマに出てくる和歌の話題だ。道長の娘、中宮彰子が産んだ皇子様の五十日の祝いの席で、まひろが道長にこわれて歌を詠み、それに応じて道長も歌を返している。テレビではまひろも道長も歌をぼそぼそいうだけで、何を言っているのか分からないが、今回のNHK短歌で理解できた。
 
 最初にまひろが詠んだ歌は、
いかにいかが数えやるべき八千歳の
あまり久しき君が御代をば
 
 まひろの歌を俵さんが現代語訳すると、
いかがして数えましょうか八千年も
続くであろう君の御代をば  ・・・だそうだ。
 
 さらに解説するなら、「今日の五十日の祝いに、さていかが数えおおせられましょう。幾千年も続くに違いない、末永い若様(敦平親王様)の行く末を、」
 
 これに対し、道長が返した歌が、
あしたづのよはひあらば君が代の
千歳の数も数へ取りてむ
 
 こちらは、「鶴ほどの寿命が私にあれば、1000年続く皇子の寿命を数えられるのに」となる。昔から鶴の寿命は千年らしい。
 
 俵さん曰く・・・まひろが詠んだ歌の一部を取って道長が即興で返している。しかもお互いの言葉(千歳)を取り合っている。まさに現代のラップ、この時のまわりの女房達の雰囲気が、道長とまひろが良い雰囲気すぎるんじゃね?だ。道長の正妻倫子も不快な表情で退出してしまった。和歌を阿吽の呼吸でやりとりするのは心と心が通じ合っているのを見せびらかした感じがある。
 木村氏は・・・カラオケに行った時、奥さんがいるのにデュエットを歌うみたいなことですね。なんでそこでイチャイチャいているの、練習してきたでしょ!
 
 確かに大勢でカラオケに行った時、奥方がいるのに、他の女性とデュエットするのはよくあることかもしれない。調子に乗って腕を組んで歌うこともあるだろう。奥さんは平静を装っていても、間違いなく心穏やかではないはずだ。そんなことを考えてこの歌を味わうと妙に現実感がある。なお、当方は全く経験ありません。念のため!


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