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上高地

 2010年8月猛暑の夏休み、
松本で長男夫妻と合流して総勢4人、バスで上高地に向かいました。
終点の一つ手前の大正池で降り、河童橋まで1時間余りを歩きます。
下界の猛暑とは別世界、高原の冷たい風が心地よく、
長袖のシャツ姿で散策です。
大正池は、焼岳の噴火で梓川をせき止めて出来たそうで、
穏やかにコバルトブルーの水をたたえています。

 梓川河原沿いの道を上流に向かって歩きます。
川は幅30メートル程、透明度の高い水がさらさらと流れ、
川底のごつごつした岩がよく見えます。
岩が競りあがっているところでは、
水面が大きく浮き沈みして、荒々しく音を立てます。
木々の香りに囲まれ、頭上でウグイスがホーホケキョと、
見事に鳴きますが、姿は見えません。

 河童橋につき、上流を眺めると、目の前は穗高連峰、
右が前穂、中央が奥穂で、左が西穂、白い雲を背景に、
巨大な岩が複雑な凹凸の、青みがかった峰を形作っています。
正面奥穂下の大きな窪地に見える、幾本もの白い縦筋は、
残雪や細い流れで、全てが集まって目の前の梓川になります。

 橋を渡り目の前が今日の宿、白樺荘です。
チェックイン後、案内された部屋の窓沿いの椅子に座り、
再度、穂高連山を眺めつつ一休みです。
長男夫妻の宿は別の宿で、明日の朝まで別行動、
妻が、同じ宿が取れなかったとは言っていますが、
多分、嫁殿に気を使ったのでしょう。

221026:白樺荘3

 翌朝、長男夫妻と合流して梓川の更に上流、
明神池までぶらぶらと往復しました。
梓川の池がところどころ広がり、何本かの細かい流れに分かれ、
小さな池にもなり、その上に木道が整備されています。
雨上がりの冷気の中、野草の白い花が控えめに姿を見せます。
老若男女、軽装の若者から、山登りの重装備の人などが
入り乱れて歩いています。

221026:白樺荘4

 河童橋に戻り、昼食をゆっくりと食べて帰途につきます。
バスが松本まで降りると、下界は真夏でした。

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