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御嶽の料理旅館、河鹿園
2013年1月の日記です。
1月14日は我誕生日、残りの人生は徐々に少なくなるが、
この1年を無事に過ごせたのだから目出度いのだ、
と自らに言い聞かせている。
昨年の誕生日は猪苗代湖で白鳥を見て過ごしたが、
今年は身近なところでと、13日から
多摩川の上流、我々が第二の別荘としている
御嶽の料理旅館、河鹿園で過ごした。
河鹿園は、景観、建物、食事、三拍子そろい、
季節にかかわらず、楽しめる。
奥多摩川を望む急傾斜地に建てられた、
2階建て日本家屋の3棟が主たる客室になっている。
傾斜した廊下で、各棟をつなぎ、
いずれも階下は二つの客室、階上は食事をする広間だ。
我々はいつも中央棟の階下、○○の間に泊まる。
昭和初期の建築をそのまま丁寧に残し、レトロ感たっぷり、
![](https://assets.st-note.com/img/1673995847910-iM8hU3iWsI.jpg?width=1200)
窓際の椅子に座り、冬の景色を眺める。
眼下は幅10メートルほどの多摩川の源流、
青い急流が岩をぬって流れ、
あちこちで岩に当たり白濁している。
川向う、崖上の大銀杏は、葉を落として裸になり、
白壁、大屋根の玉堂美術館が全景を露わにしている。
上方には淡い緑の山々が幾重にも連なり、
ぼんやりと霞んだ冬の景色だ。
![](https://assets.st-note.com/img/1673995781530-8HbluFZoXw.jpg?width=1200)
食事は何時も通り、丁寧に作られた多彩な懐石料理だが、
やや薄味、量も控えめで、我々の胃腸には優しい。
料理の彩りに加えて、早咲きの梅や、
山茶花の赤い花なども添えられ、舌と目の両方で楽しめる。
冷酒を2本呑み、心身ともに満足して部屋に戻ると8時過はぎ、
特にすることもなく、9時には布団に入り、
そのまま何もせずに・・・よい子の早寝だ。
追:残念ながら、河鹿園は数年前に閉鎖している。
ご主人に子供がおらず、後継ぎがいなのだろう。