悲哀姫

誰もがみんな悲しみの中で生きている。 だから、気持ちを言葉にしなければ伝わらない。 誰の胸にも届かない。 言葉にしなかった感情は、初めから無かった事と同じなのだから。 【Twitter開設中】

悲哀姫

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プロフィール

はじめまして、悲哀姫と申します。 正確にはもう数か月前から投稿しており、初めてではないですが、この度改めて真剣に同人でエロゲを作りたいと考え、書いたものをここに乗せるなどして、読んでくださった方に「ぜひ、この作品をゲームにしたい」という有志の募集をしたいという下心です(イラストレーターさんと声優さん募集中!!) 🐬名前:悲哀姫 🐬性別:男 🐬年齢:20代 🐬好き:ゲーム(ギャルゲ、エロゲ含む) 遊戯王デュエルリンクスに最近ドハマり 🐬嫌い:周りが流行ってるからやるこ

    • 追憶の囚人

      Ⅰ 紫のヒヤシンス:許してください 囚人はずっと許しを乞い続けた 虚しさを紛らわすために  私はどうやら過去に縛られ続ける運命のようだ。あれから数年経とうとしている今でさえも、私の時間はあの日から変わらない。時計の針は進んでいない。 いつになったら、あの日の悲しみから解き放たれるのだろう。  いや、私は悲しみにずっと縛られていたいのかもしれない。哀しみに囚われている間、私は私を戒めていられる。私は私を罰することができる。  いつかだったか、私は己を罰することが天の計

      • 聖剣前のワラビーさん

         それは風の噂だった。このブリテン島のどこかにあるという伝説の剣。その剣は錆びることも、刃こぼれすることもなく、永遠の輝きを放ち続ける聖なる剣。だが、それは誰も引き抜くことはできない。選ばれし“未来の王”となる者のみが、永遠なる剣を引き抜ける。暗く深い森の奥、そのまた奥に、その剣は未来の王をただ待ち続ける… 「っていう噂話しさ!」  おとぎ話を語る口調だった男は急にいつもの口調に戻した。 「ぁんだよ、噂かよー! つまんねーの!」  赤髪の少年は駄駄を捏ねるように手にしていたフ

        • さくらびと

          春の暖かな日差しが辺りを照らす。桜の花弁がひらひらと風に煽られ宙を舞う。 私は桜並木の片隅に座り込んだまま、同じ服を身に纏う集団とその景色を眺める。服を着こなし慣れている人たちの表情は暗く、着こなし慣れていない人は不安そうな表情をして、自分のことで精一杯そうだった。そのはず、今日は高校生最初の登校日。新しい環境に誰もが不安を隠せないでいる。自分もその内の一人。 (そろそろ、行かなくちゃ…) 立ち上がろうと自分の足に力を入れると、ズキンと左足に痛みが襲う。 (まだダメ、か……)

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        プロフィール

          過去は優しい幻(ゆめ)だから

          「なんか、久しぶりだな」  駅のホームを出た女性は空高く昇っている太陽の光を浴び、久方ぶりの自然豊かな風景に思わず深呼吸をする。  ここは吹嶋市。人口は大体20万人くらい。高齢化社会がかなり進行しており近年は少子化問題が危惧されているらしい。  私はこの町を二年くらい離れていたし、就職先も県外の予定なのでこの町で暮らすことはないだろうから他人事だと思っていたりする。  有名なことと言えば、この地域ではお盆が大切にされており、大規模な灯籠流しが町全体で行われる。  この町で暮

          過去は優しい幻(ゆめ)だから

          無白の囚人―心の行方―

           虚しい荒野の中を彷徨う囚人に、誰かが手を差し出す。その手は優しく温かい。囚人の心を覆う氷が溶け掛けようとしていた時、世界は静かに動くのを止めた。  囚人は自分を嫌う。惨めな自分を、愚かな自分を、思い出に囚われている自分を。そして――素直になれない自分を。  だから世界は動かない。だから足枷は外れない。だから心はいつも彷徨っている。  止まっていた時間が動き始めた時、あなたはあなたのままでいられるのだろうか。 動き出すその感情は本当に「現在」のモノなのだろうか。  人とは過

          無白の囚人―心の行方―

          12 sisters who tick away time

          CASE OF No.0 プロローグ 12の姉妹の女神達は人の心から産まれた。 彼女達は心の内から人を自分達の使命のために導く。 CASE OF No.1 空白の揺り籠 アスターピース  どうしてアナタは苦しんでいるの?そんなに未来が不安なの?苦しんでいても明るい未来はないわ。 だから今はただ思い出して。目を閉じて、ゆっくりと、最近のことから昔のことまで。ひとつ何かを思い出せば、ほらまたひとつ何かを思い出す。そうやってどんどん色々な事を思い出していきましょう。未来へ続く

          12 sisters who tick away time

          誅戮の審判

          囚人の見る目覚めに近い 僅かな夢 己の全てを罰しよう 心に浮かぶ、歪んだあの日を憎みながら 最初で最後の審判が下る  自分の個性を知らない彼は「集団」や「大人数」というものが嫌いだった。集団は彼の存在を薄くさせ、多くの個性の中に沈んでいくように感じるからだ。そして集団の中に身を投じることで、彼の人格の化けの皮が剥がれ本当の自分の姿が浮き彫りになってしまうから。  『自分は一体どんな奴なのか?』『自分は必要とされているのか?』『自分に存在する価値はあるのか?』そんな疑念を常に

          誅戮の審判

          悔恨の囚人

          Ⅰ ヤナギ:我が胸の悲しみ   囚人は過去に生かされ 過去に生きる   胸に募る 悲しみ故に  私たちは過去に生きている。すべてにおいてそうだ。好きなものも、嫌いなものも、過去の経験から識別する。   なのに、人は過去から逃げようとする。過去は変えることの出来ない事実、隠せぬ真実。過去からは決して逃げることは出来ない。それなのに過去を切り捨て、今を、未来を見ろ、生きろという。だが所詮、我々は永久なる囚われ人、未来を見ることは赦されない。  悲しみ、憎しみ、妬み、怒り、醜い心

          悔恨の囚人