遺品整理を自分でする際のコツ
結論から言うと、遺品整理を自分でする場合は以下の手順をクリアしましょう。
①:遺品整理(片付け)に必要な道具を用意する
②:親族と遺品整理のスケジュールを決める
③:遺すものと処分するものを仕分けする
④:不用品を処分する方法を考える
⑤:売却できる資産を処分する方法を考える
⑥:親族と遺品を平等に分配する
⑦:解約が必要な手続きを進める
⑧:不動産などの処分は自分でやるのは厳しい
いずれも自分で遺品整理をおこなっていく上で重要なものばかりです。根気のいる作業ばかりですが、ひとつずつ確認していくことをおすすめします。
この記事では、遺品整理を自分でする場合のコツをくわしく解説します。
これから遺品整理や人形供養、ゴミ処理をする方はぜひ参考にしてください。
①:遺品整理(片付け)に必要な道具を用意する
遺品整理は片付けをおこなうシーンが多くなります。
したがって片づけに必要なものを用意しましょう。
その主な道具としては以下のとおりです。
掃除道具
ダンボール
脚立
クリアケース
紐やカッターなど
上記をそろえておくと、遺品整理の作業がスムーズになります。
遺品整理は遺すべきものと不用品の量によって作業量が大きく違うので、必要な道具はしっかりと準備しておきましょう。
②:親族と遺品整理のスケジュールを決める
遺品整理は親族との連携がなによりも重要です。
遺品整理をする場所に集まったら、親族と共に作業スケジュールを決めましょう。
スケジュール決めのポイントは次のとおりです。
部屋ごとの分担作業を決める
すべての親族が集まる必要のある場合を考える
遺品整理をおこなうときの注意点を定める
故人の遺言があればそれに従う
買取り対象となる遺品の有無
遺品整理は自分でおこなう場合でも、親族が参加するケースがほとんどです。つまり、片付けに参加数する親族の人数や担当者を明確にすることが重要になります。
それぞれのモチベーションが低下している状態では、片付けはいつまで経っても完了しません。
もっといえば、遺品整理に対してまったく知識がない親族が参加した場合、大切な遺品をあっさりと捨てられる可能性があります。
このようなトラブルを避けるためにも、作業スケジュールはしっかりと決めておきましょう。
③:遺すものと処分するものを仕分けする
遺品整理を自分でする場合は、以下の仕分けを徹底しなければなりません。
①:遺すもの
②:不用品
遺品整理となると簡単に処分できない問題がいくつも発生します。
そんな時は以下のポイントを参考にしてください。
判断基準ポイント
残すもの
財産相続者で形見分けすべきもの
買取り価値のあるもの
資産価値のあるもの
不用品
完全に不要なもの
ゴミとして処分できるもの
誰も貰い手がおらず価値のないもの
特に判断に困るのが「日本人形」です。
人形はそのまま処分することも売却もできますが、故人が大切にしていた場合は供養も検討しなければなりません。
④:不用品を処分する方法(ゴミの出し方)を考える
遺品整理の仕分けが完了したら、次は不用品を処分する方法について考えていきましょう。
燃えないゴミと燃えるゴミに関しては、自治体の回収サービスを利用できます。
しかし、なかには自分ひとりで処分することが難しい不用品もあるはずです。そういった場合は誰かのサポートが必要になりますが、親族と話し合った場合でも処分が困難な場合は「遺品整理業者」へ相談しましょう。
⑤:売却できる資産を処分する方法を考える
処分すべき遺品のなかにリサイクルできるものがあれば、リサイクルショップなどに買い取ってもらうことをおすすめします。
たとえば、骨董品なら骨董品につよい業者に依頼。
着物なら着物の買取に特化した業者に依頼することで、高価買取が実現します。
分野別の買取業者については、私がいつも楽しく拝見している松本市のローカルブログ「ショギョウムジョウ」さんのこの記事が参考になります。
https://shogyomujo.net/%e5%80%8b%e4%ba%ba%e7%9a%84%e3%81%ab%e3%81%8a%e3%81%99%e3%81%99%e3%82%81%e3%81%aa%e6%9d%be%e6%9c%ac%e5%b8%82%e3%81%ae%e3%83%aa%e3%82%b5%e3%82%a4%e3%82%af%e3%83%ab%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%97/
なお、リサイクルショップなどに持ち込む時間がない場合は、ネットオークションやネットフリマを利用するのもおすすめです。
これはあくまで主観ですが、リサイクルショップなどで高値がつかなかったものはネットフリマなどで売った方が高く売れる可能性があります。
⑥:親族と遺品を平等に分配する
遺品整理で遺すものは親族間で平等に分配する必要があります。
しかし、資産額を完全に平等分配することは極めて難しいこと。したがって、完璧に平等分配する必要はありません(そもそも権利関係は親族によって大きく異なるので)。
とはいえ、分配は遺言書に従います。
たとえば遺言書に「総資産の半分を長男に譲り、残りの資産を次男と三男でわけること」と記されていた場合、長男が総資産の半分を相続します。
⑦:解約が必要な手続きを進める
遺品整理をしていると、賃貸やインターネットなどの解約手続きが必要になる場合があります。
もっとも注意すべきは故人が暮らしていた家です。
賃貸だった場合は故人が死亡した時点で大家さんに相談することをおすすめします。
というのも賃貸物件は、契約している以上賃貸料金が発生します。室内の遺品整理が完了しないと、いつまでも賃貸料金を支払うことになるので注意してください。
なお、故人が部屋で死亡し特殊清掃が必要な場合は、ハウスクリーニング費用についても大家と相談する必要があります。原状回復費用の負担割合などを明確にしないと、後のトラブルに発展するのでこちらも十分に注意してください。
⑧:不動産などの処分は自分でやるのは厳しい
故人が土地や住宅などの不動産を所有している場合、これらについての処分を検討しなければなりません。
親族が所有するのであれば問題ありませんが、いつまでも使用しない不動産がある場合は早急に処分する方法を考える必要があります。
なぜなら管理されない土地や住宅などは、近隣住民にとって迷惑になる可能性が高いです。したがって、近隣トラブルに発展する前に専門家へ相談しましょう。
不動産の遺品整理は想像以上に難航します。
むしろ専門家がいないと解決できないケースが多いので、法的な手続きが必要な場合は代行を依頼しておいた方がスムーズです。
まとめ
遺品整理を自分でおこなうことは可能です。
しかし、ご覧のように自分でおこなうと負担が大きくなります。
スムーズな遺品整理を目指すのであれば、遺品整理業者への依頼も検討すべきでしょう。
無理のない遺品整理を実現することが何よりも大切です。