90's Heavy Metal/Hard Rock回顧 ⑥1995年
本シリーズも第6段、今回は1995年。この年も「大名作」が多かった一方、自分の中でのデスメタルの終焉・次世代の息吹を感じる、重要な年だったのだと改めて思ったところで早速「大名作」3枚から。
1.1995年の「大名作」
At the Gates 「Slaughter of the Soul」
当時は突如現れたと思った、スウェーデンのAt the Gatesの4枚目。いわゆるメロディックデスの最高傑作との呼び声高いが、北欧独特の湿っぽさのようなものはあまり感じず、Carcassらのイギリス系の匂いに近いか。久しぶりに聴いたが、これやっぱり良い。Download Japan 2022での来日も決まっているので楽しみ。
Fear Factory 「Demanufacture」
これも文句なしの名作。初めてMetallica 「Master of Puppets」を聴いた時の衝撃に近かったと思うぐらい、強烈なインパクトの1曲目から始まり、名曲"Replica"で最初のピークを迎える。1995年だけでなく、90'sのベストアルバムの1枚に認定。
Alice In Chains 「Alice In Chains」
Alice In Chainsで言うと大傑作として有名なのは2nd「Dirt」であり、それはもちろん自分も否定しないのだが、比較的評価が低い?この3rd、改めて聴いたが凄すぎる。1曲目の超ヘビーな"Grind"や"Again"が有名だが、私のおススメは"Sludge Factory"と"Nothin' Song"。騙されたと思って聴いてほしい。
2.熟練の作品たち
Paradise Lost 「Draconian Times」
前作の「Icon」からかなり良く聴いていたのだが、ここに来てメロディー側に振り切って結果凄い良いアルバムになったと思う。自分のLIVE観戦履歴によると、この年の11/25にParadise Lostのライブを見に行っている。
もうかなり昔なので詳細は覚えていないのだが、こうしてセットリストを見ると、7, 8辺りの新作からの披露と、17以降の名曲たちが個人的にはハイライトだったか。
当時はよくクラブチッタに行っていた気がするのだが、BURRN!叢書29「ビッグ・イン・ジャパンの時代」によると、当時はかなりのメタルバブルで、少しずつクラブチッタぐらいのキャパでも日本に呼ぶようになってきた、とあって、そうだったのかと。当時5, 6千円で海外アーティストのライブをライブハウスで見れるなんて良いなあ、と思っていた記憶がある。
Cathedral 「The Carnival Bizarre」
この90'sシリーズをやっていて、「久々に聴いて良かったバンド」の1位かもしれないCathedralの、こちらもメジャーに振り切った3rd。当時もメチャクチャ聴いてたなあ。翌年ライブも行っている。
これもあまり覚えてない・・・新作からはともかく、初期のドゥームな曲たちをどうやっていたか・・・リードリアンが面白い動きしてたのは覚えている。
3.1995年デビューの怪物
Deftones 「Adrenaline」
いよいよ次世代を代表するこのバンドがデビュー。当時からリアルタイムで聴いていたと思うが、かなりメタリックなギターでこれはこれで好きだったが、その後さらに大きく化けるとは当時は思ってなかったな。
Foo Fighters 「Foo Fighters」
言わずと知れた世界的ビッグバンドであるこのバンドもこの年デビュー。当時は普通に聴いてたけど、よく考えたらこれ一人で全部作っているデイヴグロールはやはり天才だったんだな。
ヌンチャク 「Nunchaku」
このバンドは絶対に忘れてはいけない。これこそ次世代だ!と当時は本当に良く聴いていた。例のメタル雑誌をいじったり、いろいろ面白かったな。
カバーはClawfinger 「Use Your Brain」。これは2ndなのだが、当時は1stと3rdは超気に入っていたのに対して、2ndはなんか地味であまり聴いていなかった気がするが、今回改めて聴いたらかなり良かった。センスあるし。