【授業終了】認知科学ーUIUXデザインのための基礎理論

講義ノート(2020-21年度)として作成(作成者:吉橋昭夫)、授業は終了しています。2022年度より講師交代。

【授業終了】認知科学ーUIUXデザインのための基礎理論

講義ノート(2020-21年度)として作成(作成者:吉橋昭夫)、授業は終了しています。2022年度より講師交代。

最近の記事

まとめ, リフレクション [2020.8.4]

最終回です。各回をふりかえりつつまとめをします。以下に、各回の「●考えてみましょう」(調べてみましょう、探してみましょう 含む)の部分を抜き出しました。いまいちど振り返ってみましょう。読み飛ばさずにしっかりと「考えてみた」人は、理解が深まり、理論が身についたことと思います。 授業のねらいや到達目標は、初回の講義ノート(シラバスから転載)に書いてありますので見直してみましょう。理解がすすんだかどうか自分のレベルを確認してください。 リフレクションについて今回の講義のタイトルに

    • 経験と物語が支える魅力(2) [2020.7.28]

       21. 魅力を語るナラティブ・ストーリー (p138-149)  22. 自らの存在を確認する (p150-158) 前回に引き続き、第4章 経験と物語が支える魅力 から、ナラティブ、ブランド・ロイヤリティ、コミュニティ文化と人工物 などについて学んでいきます。 魅力を語るナラティブ・ストーリー ナラティブ(物語)の描く世界138ページから、人工物の魅力とは何かを考える調査(荷方,2011)が紹介されています。大学生に「自分の持ち物について、気に入ってる理由を

      • 経験と物語が支える魅力(1) [2021.6.22改訂]

        今回は 第4章 経験と物語が支える魅力 を読みながら、ユーザー・エクスペリエンスや経験価値について学んでいきます。 19.価値・経験・人間らしさ経験価値128ページにコーヒー豆の価格とコーヒー1杯の価格の話が載っています。コンビニで買うコーヒーは1杯100円、有名コーヒーチェーンで飲むと300円くらい、コーヒー専門店だと500円ほど、ホテルなどで頼むと1,000円以上することもあります。このコーヒーの価格の差は何でしょう? 1杯800円のコーヒー(表参道のカフェにて

        • 感じることはわかること(2) [2021.6.15改訂]

          16. スキーマとメンタルモデル 先週に引き続き、第3章 感じることはわかること から、スキーマ、メンタルモデル、マジカルナンバー、チャンク、情報の外化など、わかりやすさや使いやすさをデザインするための重要な理論を学んでいきます。 スキーマ と スクリプト まずスキーマとスクリプトについて学んでいきましょう。 みなさんが飲食店に食事をしに行くことを想像してみてください。思い浮かぶのはどんなことでしょうか? たとえば「お店に入って席に着き、メニューから料理を選び、店員を呼

          感じることはわかること(1) [2021.6.8改訂]

          今回と次回は、第3章 感じることはわかること を読んでいきます。今回の授業で取り上げるアフォーダンスとシグニフィア、次回のメンタルモデル、マジカルナンバー、情報の外化など、「わかりやすさ」「使いやすさ」を考えるにあたって重要な理論がたくさん出てきます。 注: "Signifier" の日本語訳に、シグニフィア、シグニファイアのふたつの日本語表記(読み)がありますが、以下では引用元の書籍の記述にそろえて両方の記述を用います。「心を動かすデザインの秘密」ではシグニフィアを使っ

          感じることはわかること(1) [2021.6.8改訂]

          感性と感情の認知科学[2021.6.1改訂]

          教科書について 今回からは、教科書「心を動かすデザインの秘密 認知心理学から見る新しいデザイン学 」(荷方邦夫 著, 実務教育出版)から特に重要な項目を取り上げて学んでいきます。ガイダンスで説明した通り、美大の学生にもわかりやすく書かれていますので、一般の認知科学の専門書よりも理解しやすいと思います。授業でふれない部分は各自の興味に応じて読んでみてください。 本の構成本全体の構成については、以下の目次と 図0-03 本書の概要図(p022)で把握することができます。概要

          認知的インタフェースの科学とその周辺[2021.5.25改訂]

          ○配布資料について(google Classroomにて配布済)難解な専門用語や概念がたくさん含まれていますが、全てを理解する必要はありません(無理です)。この講義ノートで取り上げたものを中心に参考として読んでください。 はじめに前回までの事例編に続き今回から理論編に入ります。理論だけに偏らず事例を交えながら、認知の理論とデザインの関わりをみていくことにします。 今日は、「認知的インタフェース―コンピュータとの知的つきあい方」 (海保博之・黒須 正明・原田 悦子 著,

          認知的インタフェースの科学とその周辺[2021.5.25改訂]

          入出力のインタフェース[2020.6.16]

          7. 入出力のインタフェース(1):タッチUI 8. 入出力のインタフェース(2):ジェスチャーUI,音声UI,ロボットUI ほか 事例編の最後の回は、様々なユーザー・インタフェースをみていきます。すでに製品として普及しているものもあれば、試作や研究段階のものもあります。GUIの画面とマウス、キーボードからiPhoneのNUI/タッチUIを経て、VUI(音声UI)やVR、IoTのようなセンサーが主体となるものまで、周りを眺めてみると暮らしの中にはすでに様々なインタフェースが

          モバイルNUIパラダイムの登場 [2020.6.9]

          4. ユーザーインタフェースの進化 5. モバイルNUIパラダイムの登場 6. 過去・現在のコンピューティングパラダイム 今日は、学生のみなさんが毎日使い、おそらくライフラインにすらなっている「モバイル」と、そのUIやUX(ユーザー・エクスペリエンス)について考えていきます。 モバイルの時代のユーザー・インタフェースのデザインについて書かれた、「モバイルフロンティア よりよいモバイルUXを生み出すためのデザインガイド」(安藤幸央,佐伸哉 監訳、青木博信 ,清水かほる 訳、丸

          モバイルNUIパラダイムの登場 [2020.6.9]

          2. マッキントッシュ, 3. ヒューマンインターフェイス ガイドライン [2020.6.2]

          2.  マッキントッシュ(Macintosh) ガイダンスでの説明のとおり、認知の理論を学ぶ前にインタフェース。デザインの様々な事例を見ていきます。今回は、美大の学生にはおなじみのMac(マッキントッシュ:Macintosh)を取り上げます。MacはApple社が販売しているパーソナルコンピューターですが、コンピュータを製造・販売している会社はもちろん他にもあり店頭にはたくさんの製品が並んでいます。認知科学の講義で、個別の企業の製品名を出すのは、Appleの宣伝をしたいわけで

          2. マッキントッシュ, 3. ヒューマンインターフェイス ガイドライン [2020.6.2]

          1. メディアラボ [2020.5.26]

          MITメディアラボについて今日は、アメリカのMIT(マサチューセッツ工科大学)の研究所「メディアラボ」(MIT Media Laboratory)について取り上げます。コンピューターサイエンスほか多くの分野で優れた研究成果を上げている研究所です。ユーザー・インタフェースや認知科学に関する研究の中から、著名な研究者数名と研究成果、関連する事例などについて学んでいきます。 もちろん、メディアラボ以外にも、世界には認知科学やユーザー・インタフェースに関する研究を行なっている多くの優

          美大で認知科学を学ぶ理由 [2020.5.19]

          はじめに例年教室で対面で行なっている授業が今年度はオンラインでの開講になりました。こちらの講義ノートを使い、GoogleClassroom(以下Classroom)と併用しつつ授業を進めていきます。 講師自己紹介まず、担当する教員の自己紹介をします。情報デザインコースの吉橋です。よろしくお願いします。情報デザイン学科が設立した年に多摩美に着任しました。専門は、サービスデザイン、UXデザイン、UIデザインです。現在は、デザイン経営や、医療とデザインの連携などに興味があり、共同

          美大で認知科学を学ぶ理由 [2020.5.19]