オレンジ色の明け方

朝方4時過ぎ、随分長く寝ていた所、テレビの音で起きた。

旦那が隣の部屋でテレビつけっぱなしで寝ていたので、全ての電気を落として布団へ促した。

外は真っ暗だった。

真っ暗な布団の中でTwitterを見ていると「暗い中で携帯みたらよくないよ」と旦那が呟きすぐさま寝息が聞こえてきた。

一通り見て周り、さてもうひと眠りなんて思ったけど寝すぎたせいか体が痛くて起きた。ブタクサ花粉の時期がいつの間にか来ていて鼻水も垂れてきた。

明かりもつけずに居間で鼻をかんでいると、窓の明かりがオレンジだと気づき、不思議とベランダへ出てみた。

携帯へ雨雲レーダーから雨が降るよと通知が来た。

見上げてみると夕方のような、オレンジ色と水色のコントラストがとても綺麗な朝が始まっていた。

いつだか見た空に似ていた。何十年も前のこと。

夜が長くて、退屈してたけど外に出たら朝が始まっていてこんな感じの色味で、すごく好きだった人が隣にいた。

彼はもういない。あの空のどこかへ飛んで行った。

こんなノスタルジックな気持ちになるのは昨日微熱が出たせいか、まだ寝惚けているのか、鼻水がまた出てきて慌てて日常へ戻ってきた。

カラスが鳴いて、新聞配達のバイクが駆けていく。

さぁっと雨が降り出し、朝が始まった。

おはよう。