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【番外セイリング04前編】みかんの国からうどんの国へのセイリング

おひとり様大好きセイラーの代表格とも言うべき私ですが、それでも他の方のヨットに乗ることもたまーに。
そんな番外編セイリング人のヨットに乗るシリーズですが、

↑これまでの記事はたったの3本(この記事が公開された時点で4本になってますけどね)。
自分の好きなように、勝手気ままにセイリングしたいと言う私の性格が表れていますな。

◾️兄貴分ヨット再び

今回乗せて頂くヨットはHABER 800 Sloop
私の乗るHABER 660 Sloopと同じヨットビルダーの兄貴分に当たる艇種。
このヨットオーナー氏と私の関係については前回の

↑こちらの冒頭に書かれていますので、ご参照下さい。

そうです、昨年の10月にこのヨットに乗せて頂いてから半年、再びこちらにお邪魔致します。

◾️DAY1  (羽田→)新居浜→仁尾

と言うわけで羽田空港へ。
羽田での朝はいつもカツサンドを買い求めまして朝食にするのですが、

ビールじゃなくてお茶

左は今回食べた「まい泉」のヒレカツサンド(JAL側)。
そして右は、先週食べた「万世」の万かつサンド(ANA側)。
そうか、先週は八丈島に遊びに行ったっんだった… こんなにカツサンドばかり食べて大丈夫か?自分(おにぎり屋さんが無駄に並ぶのよ!)。
いや、もっと言うと、そんなに仕事休んでばっかりで大丈夫なんだろうか?と言う不安な気分も薄っすら湧いて来ましたが、それはカツサンドの空き箱と一緒に捨て去って搭乗口へ。

そこでオーナー氏とミートして機内へ入ります。
1時間強のフライト。

闇夜の国から2人で舟を出すんだ〜
海図も磁石もコンパスも無い旅へと〜
舟はどこへ行く

井上陽水「闇夜の国から」

と言う歌がありましたが、今回は闇夜の国ではなくてみかんの国愛媛県からうどんの国香川県への往復。
2人ではなく3人。
海図はプロッターに(簡易なヤツが)入ってて、磁石は当然ヨットに備え付けられています。
コンパス?これはチャートで距離を測るためのディバイダの事か??それとも方位磁石とは別にハンドコンパスの事を言ってるんだろうか??
なんて事を考えていると、CFM56-7B24飛行機のエンジンが唸り声を上げて飛行機を加速させ、羽田空港を離陸。

↑3倍速ね。
最後の10秒くらい、ブロッケン現象が見えますよ(これを撮ろうと思って席を直前で最後列右側にした)。

途中

川の向こうは東京

川崎上空で都内へ延びる雲の回廊を見たり、

高校時代から見慣れた山々

雪の残る南アルプス上空から伊那谷を見たりしている間に、あっという間に瀬戸内海エリアに。
上空から見る瀬戸内海は白い綿ががびっちりと詰め込まれているような感じで、霧のような雲のような。
おそらく低層海上は風が無く、湿った空気が広島、岡山、香川、愛媛に挟まれた海に抱え込まれてるんでしょうなぁ。
携帯でAISを見ていると、たまたま神戸から九州方面へ向かっている友人のヨットが飛行経路の下にいたので写真でも撮ろうと思っていたのですが、残念!
本人にその旨メッセージを送ると、

これ、レーダー無いと無理だわ…

「もやで大変、レーダーとAISを頼りに」的なメッセージと共に、こんな真っ白な写真が送られて来ました。
やっぱりなぁ… 風が無く視程の短い瀬戸内海か…なんて思っていると、飛行機は松山空港に着陸。

空港からはレンタカーで昼食と夜のアルコール飲料の買い出しもそこそこに半年ぶりの新居浜マリーナですわ。

緑の鯨が海に入るところ

カバー類を外したり、ざっくりの準備を船台の上で行い、クレーンで下架して、出発!
自分が艇長じゃ無い気楽さよ。
思った通り、海上は白くフォギーな感じで当然無風。
下手すると艇速5.5ノットで風向風速計は真向かいから5.5ノットの風が吹いてます(つまり無風)。

11時半に見えてるのは股島

セイラーは、風が無くとも高セイル

武士は喰わねど…とは関係ありません、多分。

の名言(今思いついた)通り、メインセイルを掲げて自称機帆走(実質機走)で東へ東へ。
視程はまぁ、1.5マイルくらいはあるかな… 
7〜80マイルほど西にいるであろう前述の友人の状況に比べたらまだ良い方です(と自分を慰める)。

波も無く、風も無く、周囲に船も無く、淡々と進むヨットの上で皆でヨット談義をしながら時間の経過を待つ感じ。

おっと、島が。

最初のウェイポイント目印股島またじまですな。

左が股島、右が小股島

股島は無人島ですが、第1種漁港があって漁船の待避港として使われてるとか。
戦後は17人の定住者がいましたが昭和37年に無人島化だそうです。
島名の由良は、私の好きなマテ貝が多いから股島と名付けられたとも。

私の愛読書の一つ、SHIMADAS(シマダス)より

ここから4マイル程進むと、大きな島が靄の中から出現。

伊吹島、1平方キロの面積に人口400人(これもSHIMADAS情報)。
この島を過ぎたら右に変針し、6マイル強進むと…

蔦島は、明日アンカリングする予定

蔦島つたじまがあり、その奥に広がる四国本土には白い仁尾マリーナのクレーンが見えます。
ゴールが見えると青い空が見えてくる不思議。

セイルを降ろす段階で多少風が吹き始め、セイルがちゃんと風をはらむように…

太陽も風も、こんなものよね…

仁尾マリーナに入港して、

無事に着岸。
お疲れ様でしたー!

ところで、入港時に気になったヨットが。
我々と同じゲストバースに舫うこの大きなHanse458ヨット

これは確か… と自分の写真アルバムを漁ると…

2年前に伊豆大島で撮った写真
Hanseのコクピットデザインは好みで写真を(勝手に)撮った

やっぱり(写真が)あった。
2年前、伊豆大島に遊びに行った時に波浮港にいた、東京湾の奥の方のヨットだ。
こんな所で目にするなんて(オーナー氏にはお会いしていません)。
マリーナのスタッフさんの話によると、これから沖縄を目指すとか。
道中、UWお気をつけて

さて、仁尾マリーナと言うと、我が愚艇ウチのヨットが関東にに来る前に置かれていたマリーナなんですよ。
まさかここに自分が来る事になるとはなー。

ゲストバースには我々のHABERと、向こうのHanseの2艇

だから何だという話ですが、それでも仁尾時代のウチのヨットを知るスタッフもいて、なんだか里帰りな気分にも… ならないか。

仁尾マリーナは陸置・海上係留混合型で、25t吊クレーンも。
立派なクラブハウスの2階はレストラン。
そんな感じのマリーナです。

到着後、ヨットの上で艤装の確認をしたり、

上手く動かないWebastoの温水式FFヒーターの調子を見たりしているとそこそこの時間になりました。

今日の夕食はマリーナ2階の

イタリアンで、

ワインを何本か開けて、アンティパストっぽいのだけパカパカ頼むような感じ?
お腹も膨れて適度に酔っ払い、色々歯止めが効かなくなった後は、

夜のヨットで、

持ち寄った崎陽軒のシウマイやらおつまみ缶詰やらウイスキーやらで肝臓のアルコール消毒を。
酔っ払ったんで記憶には無いのですが、

私が撮った… のか?全く記憶に無し…

携帯には夜空の写真が残っていたので、おそらく星空が綺麗だったんでしょう。
バウバースを使わせてもらい、いつの間にか朝までぐっすりでした。

今日のWalkmeterのデータは(クリックして下さい)、

21マイルを3時間50分。
平均5.4ノット。

Reliveの動画はこちら、

航跡トラックは青い方が今日の往路です。
赤い方は復路。

こんな感じの1日目でした。

2日目は、仁尾マリーナを出てお隣の無人島「蔦島」でアンカリング。
ドローン撮影なんかも。

次回更新は来週末のどこかで!