見出し画像

【ショートマンガ】売られていく豚たちにも愛をこめて 祖母の豚飼育

私たちの祖父母の世代。
生きていれば100才を超える年齢。
明治の終わりか大正時代に生まれて、若い時に戦争を体験しています。

私の祖父母は幸い戦死することもなく、
また農家だったので 都市部の人ほどには
食糧難も厳しくありませんでした。

そんな時代を経て、平和な戦後を過ごしていたわけですが
彼らは 物もお金も とても大事にします。

ある時 祖母は 飯台にたれた醤油を 
人差し指でこすってはなめていました。
”もったいないから”と 言ったかどうかは覚えていませんが、
多分そういうことだったのだと思います。

私が幼いころ、母方の祖父母の家では農作物としてジャガイモを作っていました。
売れないくずのジャガイモに魚かすを入れて
自分で煮ていました。

なぜかは知りませんが、豚の飼育に関しては祖父は全くタッチしておらず、
祖母だけで世話をしていました。

10頭か15頭くらいいたんでしょうか、それなりに豚小屋の中は
ブイブイ言っていましたから。

動物好きな祖母で、豚の世話も楽しそうでした。
祖母の手にかかれば、お祭りで買った亀も 手の平くらいに大きくなったり、金魚も長生き。

そう言えば、祖母が痴ほうになり 家族に対して心を開かなくなってしまっても、
実家で飼っていた犬に対しては優しく笑いかけ 嬉しそうになでていました😥

大正生まれの祖母も、5年ほど前に97才で他界。
96才まで一人暮らしをしていた気丈な人でした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?