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喫茶店の日


一本道を隔てただけで地価は変わる。方角が良い悪い、日が当たる当たらない、あるいは町名が違うだけでも暮らしぶりは変わったりする。

よりよい生活を求めて住む場所を替えようとしても先祖代々暮らしていたりしたら引っ越しなど容易なことではない。

ハイ・ホー婆が死んだのはたまさかタバコの煙の吹き溜まりのようなところで長年暮らしたのが原因だった。

しかし住む場所に恵まれてもモノが生きるのにはアクシデントがつきもの。今まさにハイ・ホー婆の家からチョット離れた場所、そこは清々しい風のとおり道となっている家にトロッポは住んでいた。


トロッポは良い環境の家に暮らし、健康で元気に働いていた。何より彼女は主、ずんぐりむっくりの純粋なファンでもあったので村人たちも彼女を快く受け入れていた。


その朝も彼女は主、ずんぐりむっくりのために一生懸命シゴトをしようと思い早くに起きて大きな伸びをした。

トロッポ

ウッ〜、今日も良く寝た!!今日は赤血球子にもう、運べな〜いって言われるくらいの酸素を運ぶわ!!

でもその前に喫茶店に行って、お盆の敷き紙?

あれに書いてあるクルクルの世迷言日記をモーニング食べながら読むわ…アッ、茶店なんて私のイリュージョン…

ずんぐりむっくり様、トロッポを応援してください。

アワワ〜私ったら、主はお忙しいんだからそんな無茶なワガママ、き・ん・しだじょ。

夢見がちなトロッポが一人、そんなことを思いながら身支度を整えているとノックの音がした。

つづく

















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ポリポリ
大変貧乏しております。よろしかったらいくらか下さい。新しい物語の主人公を購入します。最後まで美味しく頂きます!!