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今日はプルーンの日
米子は持ち前のお節介から得体のしれないオーラを発散させているディアボロを追い出そうとグッと身を乗り出した。
すると、それまで喘鳴し、ヨボヨボに見えた婆が目にも留まらぬ早さで、米子に負けじと米子とディアボロの間に素早く割り込み、クタクタの笑顔をディアボロに向けた。
もう、婆は落ちたかとディアボロは内心苦笑した。
ディアボロの心は壊れやすくそれを隠すために硬い殻を被っている。けれどそれを感じさせない柔らかな表情を作る術を彼は身につけていた。
それは孤独なモノの心の琴線と共鳴する。心の脆さを感じ取ったモノは、自身の孤独な心模様と重ね合わせ、ディアボロに惹かれ、そして瞬く間に心を開き、彼の侵入を許してしまう。
孤独なモノの心のスキマに侵入したディアボロは、自身の硬い殻も、柔らかな仮面も脱ぎ捨てて欲望のままに振る舞う。
ディアボロはこれまでも己をコピーし、世に拡散すると言う欲望を果たすために、多くのモノたちの骨の髄まで啜り、モノたちを死に追いやってきた
婆
まぁ、困っているならこの婆のところにしばらく居ればいい…
その内、マックロファージ巡査が見回りに来た時にでもお仲間の話しを聞いてあげ
米子
ハイ・ホー婆さん、コイツ、怪しいわよ、
薄ら笑いしてさ、アスベストとか、そんな連中に決まってるわ。
ディアボロ
お嬢さん、あなたはお美しい、そのお顔にそんな言葉は似合いませんよ。
ワタシの目を見てください。私が嘘を言うモノに見えますか?
婆
何処の馬の骨とも分からないのは米粒のアンタだよ、
さっきから出て行けとアタシは言っているじゃないか!!
米子
確かにアタシは肺に入っちゃいけない米粒たけど、
コイツ、もっとヤバいって、アタシ、感だけは良いのよ。アタシを信じて…
婆
もし、このモノがウイルスだったら寒い冬場にやって来るさ、
だげどディアボロさんは爽やかな初夏のプルーンの様じゃあないか!!
アンタ、婆からディアボロさんを盗るつもりだね!!
米子の心からの言葉もディアボロに心、奪われたハイ・ホー婆には届かなかった。
つづく
上記内容
あらゆる細胞の表面には受容体があります。
受容体には特定の物質だけが結合できる構造をもった部分があり、ここにその物質が結合することで細胞の活動に影響を及ぼします。
人細胞の表面に存在するこの受容体にコロナウイルスは結合したのち、細胞の中に入りウイルスのコピーを作ります。
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