今日はノウポリ袋の日
無理して 丸めることはない〜
スプーンですくって 入れるだけ〜
味噌汁、味噌汁、新たな世界を開く〜
肉団子GOGO〜肉団子GOGO〜
ステージで合い挽き安男が歌えば客席からは低音の歓声が響く。歯が弱くなっても獣の肉🍖を喰らいたいと願う女たちが歓喜する。
舞台袖でこの様子を見守っているチョッパーとスラスラ。スラスラは安男の舞台にやや興奮気味。
夏に弱い安男なのに肉団子の歌の大ヒットで凄いことになってますね。羨ましいですよチョッパーさんが、
そう喚き立てているスラスラを制止してチョッパーは言った。
安男ね、頑張ってるんだけど、どうも顔色がちょっと変色してきて臭うんだよね。あいつどっか悪いんじゃないかな?
担当タレントのことをちゃんと見ていないと駄目だよ、ハム樹も腐りやすいんだから気をつけて温度管理してやらないと。と。
その日はそれで一日も終わったけれど深夜になってチョッパーは安男が心配になり彼のアパートを訪ねた。
アパート通路側の窓は開いておりそこから安男の楽しげな笑い声が聞こえる。チョッパーは、あー友達が来てるなら安心だと思い帰ろうとすると、
ポリ代ちゃんのこと、スラスラ好きなんだよ、という安男の声が聞こえた。
安男は行方知れずになったポリ代相手に一人で話しているのが知れた。
チョッパーは事は深刻だと思い急ぎ干椎茸蓑文句先生の所へ行った。
先生はチョッパーに、安男からポリ代の霊を祓うためには冷やすしかないと告げた。チョッパーはまたアパートに飛んで帰って安男を氷漬けにした。
チョッパーは安男を一人にするのが心配だったのでポリラップちゃんに安男を見守ってくれるように頼んだ。
ラップちゃんは安男をしっかりと包み込みやがて朝を迎えた。ポリ代の生霊あるいは死霊は退散し安男の表情も穏やかさを取り戻した。
すべてが元通りになったと思われたが安男の片耳は消えていた。ポリラップちゃんは懸命に安男の体を守っていたけれど、生まれつき粘着力が弱い。
弱っているところにポリ代の彷徨える霊魂が入り込み片耳を引き千切って持って行ってしまったらしい。
それでも大事に至らず良かったと、チョッパーが安男に話していると空からポリ代のシャカシャカした笑い声が聞こえた気がした。
チョッパーと安男は夏空を仰ぎ見たけれど空はただ眩しいばかりだった。