今日はエッフェル塔の日
ジャズの流れる喫茶店。その片隅で、赤いお帽子をちょこんと被ったクリームソーダーちゃんと白いワイシャツを着た
エスプレッソ君がお話している。
エスプレッソ君:やあ、久しぶり、このところ、暖かくなって、君のシーズン到来だね。
ソーダちゃん:ありがとう。あなたは毎日出番があって羨ましいわ。
エスプレッソ君:同い年の君と僕がこうして今日も会えるなんて、幸せだな。
ソーダちゃん:みんな、あなたの事を年上だと思ってるわ。頼りがいがあるから。
エスプレッソ君:二人初めて会ったのは、かれこれ、120年位前だったね。
ソーダちゃん:そうね、パリの万博で初めてあなたを見て、ちょっと驚いた。
エスプレッソ君:それは僕もさ、僕らは古くからこんな、黒い色して苦み走った感じだから、
悪魔の飲み物なんて言うモノもいるのに君ときたら、
冷たくって、甘くって、そして愛らしいピンクだったね。
忘れられないよ。建設を終えたばかりのエッフェル塔よりも興奮した。
ソーダちゃん:そう、私、ラブラブに来てから、ピンクのお洋服から緑のお洋服に着替えたの。
緑の方がたか見えするって言われたから。
最初は確かに金座でもてはやされたけど、今はなぜだかレトロな感じなんて言われてる…
エスプレッソ君:洋服なんかまた着替えればいいじゃないか、君はとっても素敵なんだから、また、人気もよみがえるよ。
ソーダちゃん:そうかしら?私なんてもう、忘れられていくだけじゃない?
エスプレッソ君:馬鹿だなぁ、そんな心配するなんて。ほら、あのナタデココちゃんだって、タッピー君だって、
ふり幅は大きいけど、生き残っているよ。
まぁ、最近はわらび餅子なんて、新顔も現れているケド、万博生まれの僕たちは万博があるたびに思い出されるのさ。
ソーダちゃん:次の万博は大阪ね、なんだかんだ言っても、もう4年後ね。
エスプレッソ君:だろ?次の万博ではどんな新顔が現れるのか、今から楽しみで仕方ないよ。
ソーダちゃん:あら、若い子に乗り換えるつもり?
エスプレッソ君:ソーダじゃないけど、楽しみなんだ。
大変貧乏しております。よろしかったらいくらか下さい。新しい物語の主人公を購入します。最後まで美味しく頂きます!!