モノに対するこだわりが強い子どもへの対応とは
・子どもの頃からの思い出のモノ
・使い古した洋服や布団、タオル
・空き箱や紙袋など、使うかどうか分からないモノ
など、他の人から見たら「もう捨ててもいいのでは?」と思うモノでも捨てることに抵抗を感じる人がいます。
特にモノに強いこだわりのある子どもは、それらがないと感情が不安定になることもありますのでね。
強引に捨てさせるわけにもいきません。
だからといって、全てのモノを捨てずに残すというのも難しい話ですよね。
まずは「なぜ捨てられないのか?」ということを考えてみましょう。
1.思い出のモノ
例えば
・いい点をとれたテストのプリント
・楽しかった授業の教科書
・みんなにほめられた工作物
など、「うれしい感情」と共にあるモノは、いい思い出があるから捨てられないことが多いです。
2. 持っていると落ち着くモノ
使い古した洋服やタオル、布団など、もう使い古してボロボロなのに捨てられないのは、(デザインが好きというより)手触りが気に入って使い続けたいという場合があります。
3.ないと不安になるモノ
空き箱や紙袋、工作用の廃材など、使い切れないほどあるけど全部いるというのは「いつか使う、何かに使う」と思って捨てることに抵抗を感じます。
そして実際にそれらがなくて困った経験があったり、残しておいて助かった経験があるとより強く捨てることに抵抗を感じるようになります。
対応を考える
これらの3つのパターンの全てに当てはまるのは「気持ちは分かるけど、全部は残せない」ということなんですよね。
だからまずはそのモノに対する本人の気持ちを受け止めてあげてください。
そして「残せる量」を決めて、その範囲内でやりくりする練習をしましょう。
片付けられない一番の原因は「モノが多いこと」です。
モノは増えれば増えるほど、収納・管理・片付けの手間が増えます。
そのため本人が管理できる量を超えたモノを持つと、それだけ片付けの負担が大きくなります。
だからこそ優先順位を考えて「何を持つか」ということを考えることが大事なのです。
まずは優先順位の高いモノから選び取り、残ったスペースに置ける範囲で「思い出のモノ、お気に入りのモノ、ないと不安になるモノ」などを選ぶようにしましょう。
(優先順位の高いモノとはお金やそれに準ずるモノ、印鑑、医療や福祉関係の書類、生活必需品などのことをいいます)
これは「自分に許されたスペースで生活をする」練習でもあります。
いつか実家を出て自分の力で生活をするとき、捨てられないからと何でもかんでも残していたらあっという間に家中モノだらけになってしまいますよね。
そうならないためにも
・自分に許されたスペースはどのくらいあるか
・そのスペースに置けるモノはどのくらいまでか
・自分が管理できる量はどのくらいか
・自分が管理できる量を維持するためにはどうしたらいいか
ということをできるだけ早くから練習しておくことが大事です。
こだわりの強いモノだからこそ、自分にとって必要なモノや大切なモノを選ぶ練習と、自分が管理できる量を維持する練習をさせてあげてくださいね。