第4回「ニコニコえなチックラジオ」アーカイブ
「ニコニコえなチックラジオ」とは?
「アーティスト目線で、NFTアートを見てみよう!」
メインパーソナリティーの遠山ニコさん(https://twitter.com/Ni_koYma)とチックウィードさん(https://twitter.com/chickweed420)と、タイムキーパーのEnaSakatsukaさん(https://twitter.com/EnaSakatuka)が、アーティスト目線でNFTやアートについて語っていくラジオです。
笑ったり、聴いたり、時々ちょっと真面目な話をしてみたり。
NFTアートの現場でリアルに感じていること、ちょっと聴いてみませんか?
第4回の前半は、「技術と感性、どちらが大切?」というテーマでお送りします。
また、後半では、オンエア中にラジオを聴きに来てくださったリスナーさんの作品を紹介していきます!
Twitterスペースのアーカイブは、こちらになります。
◆NFTアートとは?
スピーカー紹介
遠山ニコ
NFTアーティストです。
現在和風なイラスト作品をメインにしながら、荒廃した世界観も描きたいと思っています。
このラジオでみんなから刺激を受けたいです。
◆Twitter
https://twitter.com/Ni_koYma
チックウィード
生け花NFTアーティストです。
お花を使った写真作品を作っています。
お友達募集中!チッくんと気軽に呼んでね!
https://twitter.com/chickweed420
EnaSakatsuka
「女の子×ハンドサイン」のイラストNFTを展開しています。
絵を描く楽しさを大事にしながら、NFTについて勉強中。
一緒にアートやNFTを楽しんでいきましょう!
◆Twitter
https://twitter.com/EnaSakatuka
「技術」と「感性」、どちらが大切?
遠山ニコ(以下ニコ)
「技術と感性は、両方持ち合わせるに越したことはないと思う。
どちらか1つを選ぶなら、「感性」かな。
買い手側、見る側の視点としての話になるけど、
僕は他のアーティストさんの「感性」を感じさせる作品に目がいきやすいね。」
チックウィード(以下チック)
「作り手側の視点として語るなら、まず技術だね。
自分の専門分野である華道についてなら、作品の中の、技術が光る部分に目が行くよ。
ただし、他のアートについては分からないことが多いね。
自分の感性でしか判断できないのかな…とは思う。」
ニコ
「確かに。
イラストと書道が専門の僕の場合だと、お花や華道の技術については、分かりにくい部分があるね。」
チック
「華道専門の僕は、イラストがそうなるね。」
ニコ
「イラストにおける技術は、補色や色使いが該当する。
反面、イラスト制作においては、色を選ぶ感性も重要だよね。」
受け手側が意識する「技術と感性」
EnaSakatsuka(以下えな)
「私は、感性が強い作品はアーティスティックだと思ってる。
技術を持って写実的に表現されたアートとは、また別の種類のアートである…みたいな。
受け手、見る側次第な部分はあるけど、私の場合は、
という印象かな。」
ニコ
「作者の内面が、作品に色濃く反映されているもの。
それが『感性で描かれたアート』ってことか。」
えな
「アーティストがどんな思いで描いたかは、いったん置いておいて。
受け手側として、何を感じたかを重視した考え方だね。」
作る側が意識する「技術と感性」
チック
「個人的には、技術に裏打ちされた技術と感性が大事だと思う。」
ニコ
「ああ、分かる。」
チック
「僕のお花の写真を撮ってくれている写真屋さんと以前話したときに、
という言葉があった。
それにすごく共感したね。
それまでの伝統とは違う、新しい作品を作ろうと思っても、その土台を作る王道、伝統が分かっていないと、新しいものが何なのか分からないと思う。
土台を作るために、勉強したり、技術を高めたり、経験を踏んだりする過程が必要だよね。
その土台を作った上で、最終的に「アイディア」や「感性」が出てくるのだと思う。
エジソンが言ってた、
『天才とは、1%のひらめきと、99%の努力である』
という言葉がある通り、
技術を磨いていくことで、感性(才能)も磨かれていく。」
ニコ
「素晴らしいものを作ろうとすると、守破離(しゅはり)が大切なのかな。
守は学び、破は手本に倣って作ってみる。
そして、離で独り立ち。
そうした段階を経ることで、アーティストとしての個性が芽生えると思う。」
チック
「華道でも、基本→変化→応用が大事。
まず基本を学ぶ。
その基本から少し変化させることを学ぶ。
その先に、応用がある。
応用では、最終的に新しいものが生まれる。
だから特に最初は、技術は大事にするものだと思っている。
技術を磨いた先で、その人の経験値が作品に出るのかな、と。」
ニコ
「なるほどね。
大本になる基礎は、書道や華道、絵で、それぞれ異なる。
自分の専門とは違うアートを目にしたとき、チッくんは「技術」と「感性」のどちらを強く意識するのかな?
『基礎の違い』から生じる、受け手側の感じ方の違いや、感性の違いについて、どう受け止めるのか知りたいな。」
チック
「うーん、そうだね。
華道を例にすると、古典的とされている作品に対しては、基礎を重視して見ることが多いかな。
逆に、現代アートに通じる生け花に対しては、基礎となる『作品の構成』や『造形』に目を通しながらも、『感性』で受け取る作品の印象を大切にしているよ。」
ニコ
「書道での基礎は、昔の人が残してくれた書道を踏襲していくことにある。
草書体、楷書体など、それぞれの文字によって基礎が違うんだ。」
チック
「そうだね。
基礎と一口に言っても、それぞれの流派で、基礎自体が異なる場合がある。
その基礎を納めた先で出てくる作品は、それぞれ違った個性を持っている。」
ニコ
「たまに基礎を踏襲しきれていない作品を見て、残念な気持ちになっちゃったことがあるんだけど、この気持ちは僕の「感性」から出てくるものなのかな?
それとも、それまで学習してきた技術や知識から、そういった感情が生まれるのかな?」
チック
「そういえば、書道にも古典的な作品と、現代アートに通じる作品があるって、以前話してくれたね。
『古典的な作品』として提示されているものに対しては、基礎や技術を重視した見方になるんじゃないかな?」
※ニコさんによる、書道と現代書道についてのお話は、こちらの記事をご覧ください!
「東洋アート」と「西洋アート」の基礎の違い
チック
「東洋アートと西洋のアートの基礎が、お互いに影響しあった例がある。
基礎と基礎を掛け合わせることで、新しく生まれるアートもあるね!
どんな基礎を踏まえているかで、その人の作品が見えてくる。」
えな
「目指すアートによって、習得する基礎はそれぞれ違うのかもしれない。
けれど、共通する部分もあるのかな、と感じました。」
ニコ
「そういえば、書道の基礎中の基礎の技術として、『筆遣い』が挙げられるね。
筆の使い方は、流派が異なっていても共通している。
やっぱり、まずはじめに基礎を習得するのは大事だよね。
…うーん、意見変わっちゃったかも。
感性よりも、技術の方が大事な気がしてきたぞ。」
チック&えな
「意見変わっちゃった(笑)。」
ニコ
「臨機応変にいかないとね(笑)。」
チック
「技術は、まず最初に大切なもの。
けれど最終的には、技術の先に、アーティスト個人の感性が乗った作品を作っていく必要があると思う。
基本をどれだけ学んでいても、そこから1つ離れた、『個人の感性』を足していかないとね。」
えな
「感性が加わることで、アーティストとしての個性が生まれる。」
チック
「そうだね!
技術を高めることばかり目指してしまうと、最終的にはみんなが同じ作品を作ることになっちゃう。
作品の特色を出すためには、感性を加えることが大事ってこと。」
ニコ
「個性を前面に出す作品を作るためには、感性が大事だね。」
チック
「おっと!
また意見が変わっちゃったね(笑)。」
ニコ
「また変わっちゃった~(笑)。
つまり結論は、「技術」と「感性」、両方大事ってこと。
技術を磨くことと、感性を作品に出していくことの両方を交互に試行錯誤していくことで、自分の作品が出来上がっていくのだと思うよ。」
和風アートと西洋アートの表現の違い
ニコ
「浮世絵が西洋画に影響を与えた例があるね。
そして明治時代以降は、西洋画の手法を取り入れた和風アートも活発になっていった。
浮世絵と西洋画の例のように、日本と西洋のアートがお互いに影響しあった例は、他にもあるのかな?」
チック
「華道とフラワーブーケの間でも、似たようなことが起きているよ。
『空間の美』を大事にするのが、日本華道。
生け花は、枝が作る線で魅せる芸術ともいわれている。
枝の折れ方で作られる空間に、美を見出す。
逆に、西洋のフラワーブーケは、お花をまとめることで空間を埋める美を追求している。
今は、日本の生け花と、フラワーブーケの技術が、お互いに影響しあっているんだ。
他の例としては、水墨画があるよ。
水墨画は線を描いて川を表現する。
表現を簡素化したり、空間を生かす美が水墨画の特徴だね。
西洋画では、写実的に色を塗って表現する手法が主流だけど、この描き方も後世では互いに影響しあっているんだ。」
リスナーさんの作品紹介
ここからは、第4回のスペースラジオに参加して下さったリスナーさんと、その作品について、紹介していきます!
じょーじさん(@showyubase21)
TheMafiaAnimalS(#TMAart)のファンアートコレクションを展開していらっしゃいます。
ニコ
「第一印象は『カッコいい!』。
実は、僕はタバコ吸ってる作品にときめきやすいです(笑)。
イラスト上でのタバコは、アンニュイな雰囲気や、妖艶な感じを出すアイテムだと思っています。
バックカラーの紫も、作品の妖艶さが強調されている感じがして、良いですね!」
ぶーこさん(@bukomaru_m)
3DCG制作ツール「Blender」を使って、#CNPJ の着ぐるみファンアートを制作されています。
ニコ
「すごい!!
3DCGは僕もやったことあるけど、こんなに上手にできなかったよ。
この作品は、特に着ぐるみの「布っぽさ」をうまく出していると思う。
ぶーこさんは、クリプト忍者のファンアートの評価が凄い高いみたいだ。」
チック
「僕も3DCGは全く分からないけど、
机の脚の金属の部分の再現性もすごくいいと思ったよ。
素材の違いの出し方を表現するのは、絵でも難しいのかな?」
ニコ
「デッサンではすごく重視される要素だね。
何を書いているのかを明確化するために、デッサンした際の質感は、すごく大事だよ。」
Buntaさん(@yoobundanna)
タイのクリエイターさんとコラボし、パグのBuntaシリーズのコレクションを運営されています。
ニコ
「僕のコレクションでもお面を使っているせいか、おめんのパグに目が行っちゃう!(Bunta#000,Bunta#002他)
タイのクリエイターさんがBuntaをデザインしてくれて、Buntaさんがオークションを開いているようです。
気になるな~。
(僕もあとで参加させてもらおうかな)」
Rabittsさん(@rabbits_cakes)
イラスト作家として活動し、「ウサギ×お菓子」などをテーマにNFTコレクションを展開していらっしゃいます。
ニコ
「ラビさんは、僕たちと同時期の2021年12月頃にNFTを初めて、それから仲良くさせていただいています。
固定ツイートにあったアニメーションも素敵だな~。」
チック
「wip(作業中の絵)の公開は、お花じゃ難しいので、うらやましいな。
でもやっぱり、他の人のwip見るとワクワクするね!」
ニコ
「ストーリーを作りたいという感じが伝わる。
今後の作品も楽しみだね。
ここで、リスナーの皆さんにお知らせです!
rabbitsさんは、8月末の「ニコニコえなチックラジオ」で、ゲスト参加してくださいます!」
※以下の記事では、rabbitsさんの作品の世界観や、作品の詳細についてご本人が解説下さっています!
shinringoさん(@ringo1_shin)
「りんご」をテーマに、イラストNFTを展開されています。
ニコ
「『超・美麗』って感じですね!
とても美麗な女の子とリンゴのイラストだ…タイトルは『Shin Serpent』。
Serpentは蛇。
つまりこの作品は、創世神話の『アダムとイブ』をモチーフにしているのだと思う。
こんな美人にそそのかされたら、リンゴ食べちゃいますよね(笑)。
リンゴの書き込み具合に、こだわりを感じます。」
チック
「なるほど!
創世神話のアダムとイブをモチーフにしているんだね!
他の人の作品を見た時に、いろいろ考えて解釈してみるのも楽しいね。」
こぐまさん(@koguma_kochone)
「アーティストさんが楽しめるよう応援したい」がモットーのNFTコレクターさんです。
OncyberとHEXAのメタバース美術館を展開されています。
◆Oncyberとは?
https://itgoldfish.com/oncyber/
◆HEXAとは?
https://itgoldfish.com/hexa/
チック
「鬼の女の子と桜、花札…和風な雰囲気だね。
花札に合わせてコレクションを作っていくのかな?」
ニコ
「意味深なモチーフが色々あるね。
プロフィール画像になっているのは、はWAVISAVIさんの、HEXAの作品なのかな?
…夏祭りがテーマなのか!
いい作品ですね~。
僕はOpenSeaの方でWAVISAVIさんの作品を見た時に、ETH(軍資金)がないのに、危うくお迎えしかけたという経験があります。
危ない作品ですね(笑)。」
小赤(@KoakaArt)
金魚NFTクリエイター&ブロガー
(このnoteを書いている人です)
紹介していただけました(笑)。
こんなことをしています。
まとめ&予告
「技術と感性、どちらが大切?」というテーマで、スピーカーの3人にたっぷり語っていただきました!
今回は、いつもより力を抜いて話しができたみたいですね。
次回以降も、じっくり&ゆるゆるな感じで放送予定です。
毎週金曜21時から、Twitterスペースでラジオをやってるので、ぜひ聞いてみてくださいね!
アーカイブも、noteと音声で残るので、聞き逃した人もご心配なく!
そして、2022年8月現在、「ニコニコえなチックラジオ」では、以下のアンケートを募集中です!
ぜひ以下の遠山ニコさん(https://twitter.com/Ni_koYma)のTwitterリプ欄に、コメントしてくださいね!
◆第4回「にこにこえなチックラジオ」アーカイブ
次回の「ニコニコえなチックラジオ」もお楽しみに~!
◆アーカイブまとめ