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まさか自分が病気になるとは思わなかった。
私は子どものころから元気な方だった。
小学校では皆勤賞をもらっていたし、風邪で休んでも1年に1回程度だった。
中学ではスポーツに打ち込み、高校もスポーツ推薦で進学。
そして、短大では資格取得の勉強をしながら、週5でアルバイト。
自分でいうのもなんだが『根性』が取り柄だと思っていた。
しかし、社会人になってから上手くいかないことが増えた。
新卒で入った仕事の話
私の職種はエッセンシャルワーカーと言われるものだった。
3勤交代で夜勤もあり、拘束時間は25時間だ。
もちろん大変だったが、とてもやりがいを感じていた。
しかし、5年ほど続けていた頃、急に睡眠障害になった。
夜勤の時だけではなく、休みの日も眠れなくなってしまったのだ。
睡眠不足でも勤務を続けていたら、どんどん体の不調を感じるようになった。
そのため、今後のことも考えてその仕事は退職した。
二つ目の仕事
次に始めた仕事は、前職と職種は同じだが業界は違うものだった。
責任が重く、知識も必要な仕事だったが、夜勤は無かったので挑戦してみた。
しかし、ここでも私の身体に異変が起きた。
残業が多いわけでも、不規則な生活なわけでもないのに夜寝付けないのだ。
体調が不安定になる自分を認められなかった。
元気に働いている人を見ると、なおさらそうだった。
「同じような仕事量の同僚は元気なのに…、私は弱い人間だ」
そう思うようになった。
睡眠薬などを服用しながら働くことも考えた。
ただ、その現場はもともと人手不足で、各々の責任が重くストレスはかかりやすい環境だった。
家族とも話し合い、タイミングを見て退職した。
そして私は正社員にこだわることをやめた
退職後は結婚していたこともあり、主婦になった。
はじめは「私からキャリアを取ったら何が残るんだろう」と不安だった。
でも私には仕事以外にも、大切なものがたくさんあると気が付いた。
仕事を辞めたから、気が付くことができた。
今後は自分が元気でいられるような働き方に挑戦してみる。
今までよりも収入や安定性はなくなるが、心がすり減るよりはいいだろう。
そう思わせてくれたのは家族だ。
家族のために、明るくて元気で優しい自分でいられるようにしたい。