ストレングスファインダーQ&A(随時更新)
ストレングスコーチをやっているとよく聞かれることをまとめてみる。
Q.「クリフトンストレングス」という呼び方は何が違うのか?
A.クリフトンストレングスもストレングスファインダーも同じ。ストレングスファインダーはグローバルに展開されているものだが、アメリカでは亜流の「ストレングス○○」が雨後の筍のごとく増えてしまい、オリジンであることを踏まえて「クリフトンストレングス」と名乗っているとのこと(ギャラップ社の人談)。日本ではストレングス○○がほかに出現していないので、ストレングスファインダーという呼び方で問題ないだろう。
Q.占いとどう違うのか?
A.ストレングスファインダーはポジティブ心理学と統計学の組み合わせだが、究極的には占いっちゃあ占いである。なぜならば、占いも統計学の世界のものであり、人はこういうことを言えばこういう反応をするから...というようなことをやっているからだ。占いとストレングスファインダーの最大の違いは対象の母数で、ストレングスファインダーはグローバルに2000万人以上が受けており、その2000万人以上のデータのフィードバックによって成り立っている。占いは個人がやっても数万人レベルということを考えれば、その精度の差はわかるハズ。
Q.何回も受けていいのか?
A.理由が明確であれば受けることを否定はしないが、何回も受けていると答えを無意識に操作してしまう可能性があり信憑性が薄くなってしまう。事前情報がない状態で受けた最初の結果が一番ピュアで信頼できるので、最初に受けたものを使いつつ、節目節目で受け直すような形が望ましい。ちなみに、グローバルに見た場合何回も受けているのは日本人だけらしい。
Q.結果は受ける度に変わるのか?
A.その人が持っている資質は普遍的なものであり、大きくは変わらない。とはいえ、ストレングスファインダーで上位に来る資質はその人が常に使用しているからであり、役割や立場ががらっと変わるような場合、たとえば転職して異業種についた後とかに受けると、前職の際には使っていなかったものが磨かれ、異なる場合もある。
Q.34資質すべて出した方がいいのか?
A.出した方が断然いい。理由は2つあって、一つは上位資質がすべてわかること。もう一つは人に頼るべきポイント(下位資質)が明確になること。
上位資質とはその人が強みとして使える資質で、人によるが大体10位くらいまでのものを指す。下位資質はその人があまり得意ではないことで23~34くらいに位置するものとなる。全資質がわかればストレングスファインダーの活用の幅をもっと広げられるので是非おすすめしたい。
なお、34資質を出すにはギャラップのサイトで34資質全部を出すコードを5850円で買うか、TOP5に加えて34資質を開放するコードを4680円で購入し、アクティベートしなくてはならない(実は最初に受けたときに34資質全部出ているので、受け直さなくてOK)。
手順は以下のサイトが詳しい。
Q.相性のようなものはあるのか? この資質とこの資質は噛み合いにくいとか
A.答えを端的に言えばある。あるが、前提として、相性がよくない資質はそこまで気にせず、逆に「自分にないものを持っている人」として頼る対象にした方がよい。
相反しやすい資質は大体以下のような感じ。
最上志向⇔回復志向(良いものを作り上げたい⇔悪いところを直したい)
ポジティブ⇔慎重さ(なんとかなるさ⇔なんともならねえ)
活発性⇔慎重さ(はじめたい⇔リスクを潰したい)
個別化⇔公平性(人はみな違う⇔人はみな同じ)
共感性⇔分析思考(直感力に優れる⇔分析力に優れる)
戦略性⇔適応性(先を見通して道筋をたてる⇔なるようにしかならない)
社交性⇔親密性(色んな人と知りたいたい⇔深く狭い関係性を好む)
調和性⇔司令性(和を尊ぶ⇔争いをいとわない)
原点思考⇔未来志向(過去があって今がある⇔先のことを考えるのが好き)
最上志向と回復志向が一緒のチームにいたりすると、考え方や進め方の相違から相容れない関係性になってしまうこともあるが、冒頭でも述べたように正反対だからこそ頼る対象とすべきである。
Q.採用に使えるか?
A.あまりいい選択肢とは言えない。ステレオタイプとして、たとえば慎重さを持つ人であればリスク管理的な仕事が向いてはいるが、その人の資質というのはクセのようなもので、アウトプットの質がいいか悪いかは別問題である。
たとえば、戦略性を持つ20代の若手社員と、適応性を持つ経験豊富な50代のベテラン社員がいたとしよう。先のことを考えるのが得意だからと戦略性の資質の有無だけで20代若手に戦略企画を担わせるのは早計だ。なぜならば、戦略の立て方における思考のプロセスは戦略性でなぞられるも、最終的なアウトプットはその人のスキルや知識によるからである。その資質があったうえで、どういったことができるのかをセットで見る必要がある。
Q.ストレングスコーチは受けた方がいい?
A.資質を間違った知識で読み解くのは非常に危険なので、専門家に教えてもらう機会があるのならやったほうがよい。
あとは良いコーチに巡り会えるかどうか。というのは、ストレングスコーチも人であり、それぞれ資質が異なるからだ。ある程度客観性を持ち得たコーチングになるようにコーチも努めはするが、根底には上位資質の考え方やクセがある。自分の資質と相反するような資質を上位に持つコーチの場合だと、あまりにも突飛なことを言われてしまう可能性は否定できない。
あまりコーチングというもの自体になれていない状態であれば、自分の資質と似通ったコーチを選ぶのが無難。自身のアウトプットをより最上のものにしたいのであれば、あえて自分が持ち得ていない資質を上位に持つコーチにお願いするなどすると効果的である。
Q.「さあ、才能に目覚めよう」とギャラップのサイトで受けるのはどう違う?
A.ストレングスファインダーは「さあ、才能に目覚めよう」という本かギャラップのサイトでコードを購入すると出せる。結果自体は別に変化がない。異なるのは受けるのにかかる費用で、本の方が今は安い(本は1980円、コードは2340円)。いますぐ受けたいとか、本が売り切れていて買えないという場合でなければ、本を購入して受けるのが得策か。
ちなみに、ギャラップ認定コーチであれば、コードを若干安く買えるクーポンを持っている可能性があるので、場合によってはコーチに購入をお願いし、コードを受け取るのもあり。
Q.大学生ですが、学生でも受けてよい?
A.受けるのは問題ない。ただし、受講時に出される質問の内容と出た結果が就労者向けなため、活かしにくい可能性はある。また、この延長線上の話となるが、社会人になりたての頃に受けるのもあまりよくない。というのは、資質はそのときに使っているものが上位に来るので、社会人になりたての頃だと学生のときに使っていた資質がそのまま出てしまう可能性がある。それほど急いでいなのであれば、慣れるであろう半年くらいあとに受けるのがよい(これに限らず、環境が劇的に変化したすぐ後に受けるのは同様の理由でオススメしない)。