
医師のプレゼン①デザインはデフォルトがベスト説
僕の友達の小学生は、授業でスライドを使ってプレゼンテーションをするのが当たり前だそうです。学んだことを僕の前で自発的にプレゼンしてくれたりします。(僕は内容を全く知らなくて、プレゼンしてもらうまでわからなかったものもあります。)
今回は、プレゼンのスライドについて実践していることを主体にお話ししようと思います。
医学生や医師の駆け出しの頃、プレゼンが大事と言われて教育されてきました。
例えば、現在は杏林大学にお勤めの岸本暢将さんが、僕が学生の時に、プレゼンの仕方の講義をしてくれました。アメリカに留学のご経験があるようでそこで学ばれたようです。
その授業の内容より、その授業そのものがプレゼンになっていたことをよく記憶しています。
スライドの方を1ミリもみずに、話と共に、手元のリモコンでスライドをめくっていくようなスタイルで、スライドも必要最小限のフレーズとイメージを沸き起こす大きな写真やイラストで締められていて、さながらスティーブ・ジョブズのプレゼンを彷彿とさせました。
当時とてもスタイリッシュで格好いい感じました。
イメージとしてはこういう感じですね。

僕もこういった本を使って、地道にデザインして発表資料を作っていました。
この本によると、デフォルトはそのまま使わず、文字の大きさやフォントについて細かくアドバイスされていました。
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医療現場に入っても、スタイリッシュなプレゼンをする先輩はたくさんいました。
研修医の時、ある上司が知識のレクチャーをしてくれましたが、
そのレクチャーのスライドは、文字だらけで、デザインもデフォルトでした。
最後に、「スライドは、デザインはデフォルトで、必要な情報は全て入れる方がいい。直ちに作成でき、印刷すればそのまま現場で使える。」と、あえてしていたことを教えてくれました。
スタイリッシュはスライドは、観衆に強く印象付けたり、自分のかっこよさをアピールするようなショービジネス的な要素がある場合には、いいものかもしれませんが、
大量の情報を迅速に伝達し、聞いた人に正確に運用してもらう目的には不向きです。
スライドを作るのに何時間もかかっていたら、教育したり、複雑な情報を伝達する速度が、全体として遅くなってしまいますし、スライドに載らない内容を流暢に話すだけの時間ももったいないです。
予行演習なんてやらずに、スライドに書いてあることをそのまま目で追って話していく方が話漏れも防げます。
そもそも、発表なんてほとんど頭に残っていません。
発表内容の記憶だけで実践するのはきついです。例えば、薬の量などはどこかに記載をしてもらった方がいいですよね。
僕だけかもしれませんが、先の岸本さんの講義の内容も、講義のスタイルは覚えていますが、結局頭に残っていません。
僕は、上司のアドバイス以来、逆にスライドのデザイン基本的に全てデフォルトにしてきました。セリフに出している内容も全て文字になっています。
スライドを作る時間は、話す時間の半分以下の時間で作成できますので、とても捗ります。1枚1−2分でできる時も結構あります。
例えば、こんな感じです。

音声を文字起こしして、AIで抜粋を作る解説者もいます、スライドもなく、抜粋で見直せるので、実用上問題ないですね。
実践がものをいう場所では、デザインや印象は無駄で、早く、正確に、全てが載っていることが優先されるんじゃないかなと思っています。
続く