調査依頼:アトピーにヘルペスの治療?

背の高いイケメンの音楽プロデューサーからご質問です。

アトピー性皮膚炎とヒトヘルペスウイルスの治療について

「アトピー性皮膚炎がヘルペスウイルス(帯状疱疹ウイルスはその一種)によって引き起こされていると考えているクリニックがあって、アシクロビル(ヘルペスウイルスの薬)を使うことで、アトピー性皮膚炎を治療している。どう思いますか?」
とのことで、調べました。

そのクリニックは結局特定できませんでしたが、専門医の書籍と調べられる限りのデータベースを調べました。

結論は、治るかどうか調べられてすらいませんでした。そもそも、「ヘルペスによってアトピーになる」ことはほとんど記載がないです。

唯一の例外で、動物実験で、ヘルペスによってアトピーみたいになったという報告はありますが、ヘルペスを治せばアトピーが治るかは調べられていません。人間では起きたという報告はありません。

ヘルペスに関して言うと、幼少期に感染した人はアトピー性皮膚炎になりにくいと言う報告もあったり、60万人を調査した結果、アトピーの原因になるとは言えなかったとする報告もあります。

僕の考えですが、今後効果ありの報告が出てくる可能性はあるものの、現状では極めて低いと思います。
理由は、ヘルペスの薬はよく使われ、薬でアトピーがなおったら、すぐにみんなわかるので、直ちに調査されるはずだからです。ご存知のように、アトピーの方は皮膚のバリアが弱くなった時、ヘルペスが出やすくなるので、薬を使う人が多いです。

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以下は僕の見立てです。参考までにしてください。

ご存知のことも多いかと思いますが、、、

アトピーでの病院での治療はだいぶ進歩しているものの、それでもやっぱりうまく治らない人がいたりします。

アトピーをお持ちの方は、ご自身の肌の変化にとても敏感なので、医者よりも自分の方がわかっていると思っていることが多いですし、実際そうだと思います。

うまくいかないと、医者が「ちゃんと言ったとおりやったのか?」と言って、患者を責めるような態度になって、関係が壊れていることが多いそうです。それで病院から遠のきやすくなるそうです

ステロイドの副作用が実態以上に報道された経緯もあり、患者さんから医者への不信が根強くあるようです。ただ、もちろん、ステロイドに副作用はあります。

結果、病院での治療からドロップした人のための独自の治療法が多く開発されたようです。

ただ、全部が金儲けというと、そうではないと思います。病院を信用できなくなった人たちの苦しみは相当なものですから、善意から別の治療を作り出したい思いがあったのは否定しません。

僕は、医者が解決できないことを別の方法で解決しようとしている人たちに対して、「間違った治療で患者をわざと食い物にしている」と全員を敵視するのは、違うなと思っています。この態度は自ら新たな問題を作り出すことになります。

医者サイドでは、アトピー自体で亡くなるのは極めてまれなので、がんとかに比べると、方針が揃いにくいです。

あと、自然に治ることがあったり、ちょっとしたストレスで悪くなったりして、なかなか判断が難しい、つまり議論が分かれるところがあり、様々な意見が乱立しやすくなります。

つまり、あれこれ言えてしまうわけです。

出世に負けた医者が、出世に勝った医者のアンチテーゼとして、自分の考えを入れた独自の治療法をやっている例も多いようで、これが問題をややこしくしています。

その結果、独自の治療法が多すぎて、もはや効果を検証できる数をはるかに超えています。
新しい治療を思いつくのは、はるかに簡単なので、そうなっちゃっていると思います。

そうなると、「効果がありました/ありませんでした」と結論が出ていないので、なんでもやりたい放題になってしまっています。

多くは経験ベースであるため、自然治癒を治療の効果と誤認しているケースもあると思われます。

カオスです。

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もちろん、さまざまな治療の中には、本当に意味があるものが紛れている可能性もあります、全部否定してはいけないと思います。

今回のヘルペスの話もその中の一例かもしれません。なので、今後も情報があったら目ざとくチェックしておきます。

偉い医者がみんな「それは効かないだろ」と思っていたのに、本当は効いたということは今までの歴史でたくさんありました。

ただ、今この状況では、何が本当か判別するのは、かなり難しいです。というか異常です。
多分に医者サイドの問題も大きいでしょう。

僕たちがやることは、自分にリスクのあることは、徹底的に自分の頭で考えて、掘り下げる手間を惜しまないことかなと思います。聞いてください、一緒に考えましょう。

「この人(病院)がやっていることは全部信用できる」ではなくて、ケースごとで分けて考えたりとか、複雑な思考ができることが、大事なのかなって感じます。