新しいタバコの害
加熱式タバコが流行っていますが、
アメリカでは、当初、さまざまなフレイバー(大麻抽出物のTHC、ビタミンE酢酸を含め)の混入で、
急性の肺障害が急増しました。
今は規制されて、減ったらしいです。
日本でも報告されています。
https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/archive/y2021/3429_04
元々加熱式でないタバコでも、
若くて吸い始めの人で多いのが、
急性好酸球性肺炎とか
呼吸細気管支炎を伴う間質性肺炎(RBILD respiratory bronchiolitis-associated interstitial lung disease)とかになったりします。
治療は薬剤もありますが、禁煙です。
日本では、アメリカでは含まれていた物質が含まれておらず、
どうやら、前者の急性好酸球性肺炎のようなものが起こるらしいです。
加熱式タバコの蒸気の中に含まれている物質へのアレルギーなんじゃないかと言われています。
急性の症状はあまり知られていませんが、医者の中ではメジャーです。
一方タバコの発がん性のように長期にわたる毒性もあります。
通常のタバコの発がん性は、数十年経ってからでないとわかりません。
この加熱式タバコの長期的な毒性もまだわかっていませんが、
長期的な毒性がわかるまでは売り尽くして、通常のタバコのように市場の一角を占めるよう習慣を作り、普及に努めているのかもしれませんね。
肺の病気で、微粒子を吸い込んで、何十年かしたら病気になるケースは多いです。
多くは塵肺(じんぱい)と呼ばれるものですね。
有名なのは、石綿ですが、正確にいうと胸膜中皮腫の他にも肺がんの発がん性がありますし、石英による珪肺という病気もあります。
肺には微粒子が溜まりやすく、排出しにくいからですね。
https://ganjoho.jp/public/pre_scr/cause_prevention/smoking/tobacco04.html
ちなみに、電子タバコでも、一定の条件を満たせば禁煙外来を保険で受診できるらしいです。
通常のタバコもさることながら、タバコの害がすでにわかりきった後に登場した商品での健康障害を直そうとするなら、最初から作らなければいいと思ってしまいますが、
そうは理想的にいかないのでしょうね。