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医師が見るロンドンの街並み②
今回も、イギリスの首都ロンドンの町並みを人の身体の視点から見てみたことを紹介したいと思います。
ロンドンにはクソでか公園が大量にあります。
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公園の総面積は、1億5000万m^2(東京ドーム3000個)におよび、中心部の腫瘍な公園だけでも5000万m^2近い面積があります。
もともとは、ロンドンが小さかった頃、郊外にある王室の狩猟場や貴族の私有地が多くの公園のもとになりました。
例えば、ハイドパーク、リージェントパークなどを歩くとわかりますが、東京の公園と違い、鳥の美しい声がたくさん聞こえます。野生のリスや鳥といった動物の宝庫になっているらしいです。
あまりに広すぎて、少しはいると、車の音も聞こえなくなります。
一方東京では、ここまで広大な公園は事実上ほとんどありません。
江戸から東京になり、戦争による空襲を経た後も、街の構造、鉄道、インフラ、建物、ありとあらゆる要素が金儲けのために最適化されている街です。
広大な自然が必要という考え方はあまりないのでしょう。
僕が大学生だった頃、通っていた大学は100年くらい前の建築がたくさんありました。
しかし、当時より学生数が増えたこと、コンピューターシステム関係のスペースが足りなくなってきたことから、中身だけ近代的なビルにしたり、そもそも取り壊して新しいピカピカのビルにしたりしていました。
教授は、「どんどん壊してビルにしてしまったほうがいい。そのほうが効率的」といっていました。
一方、産業革命を経て、都市規模が急速に拡大したロンドンでは、緑は不可欠として残されたそうです。
実際、現地の方に聞いても、休日は広大な公園で過ごすのが楽しみと言う人もいました。写真を送ってきてくれる人もいました。
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一日何時間か自然の中で過ごすだけでも、ストレスが劇的に軽減し、週注力が上がったり、自然の効能が徐々にわかっています。
緑を潰して、ビルという監獄で朝から晩までだらだら働くことなのか、それとも、緑の中に何時間も考えずにたたずんで、やるときは集中して結果を残すのがいいのか。
あの時代にイギリスで緑を残すと決めた人たちはなにかがわかっていたのでしょう。
本当の効率とはなんなのか考えさせられますね。