絶望から這い上がるどころか飛翔する力

死別、大きな病気、逆境のような絶望的な状況の時、凄まじい力を発揮することがあります。
心的外傷後成長(PTSDではなくPT”G”)と言います。
事故でお子さんを亡くした父親の行動について紹介します。

https://www3.nhk.or.jp/news/special/jiken_kisha/shougen/shougen5/

奥勝さんは、雪崩事故で高校生の息子さんを亡くされたそうです。

https://nasu0327.com/2021/02/6339/

事故を疑似体験できるウェブアプリを作り公開しているそうです。

ゲームアプリを作るプログラミング技術はありませんでしたが、
一から勉強し、仕事の後作り上げていったそうです。
わずか半年でできたとのことです。

体験してみましたが、なかなか良くできています。
少なくとも、雪崩が起きた斜面や雪崩のエフェクトがあり現場を想像しやすいです。

考えてみてください、
ゲームアプリの経験のない人が、何も動機がないのにウェブアプリを作るとして、
半年でできるでしょうか?

あと、貶しているわけではありませんが、
アプリを作ったからといって、息子さんが戻ってくるわけではないですよね。

何が言いたいかというと、
人間が絶望するとき、状況そのものを好転させることはできないわけですが、
他のことを成し遂げる強力なパワーが湧いてくる現象があります。

僕にも経験があります。
心的外傷後成長(PTSDではなくPT”G”)と言います。

何も問題のない時は、到底できないようなことができてしまいます。

なんでこんな能力があるのでしょうか?

そもそも、生きていると、死や治らない病気などどうしようもない状況に絶対でくわします。

その時、生き物は死ぬ存在であることと言った絶望的な現実に気づきます。

その都度自殺していたら、集団として生き残っていないでしょう。必ず体験するわけですからね。

太古の昔、同じようなトラウマ的な体験をした人の中で、それをバネに頑張った人がいたはずです。

このウェブアプリの制作過程でもみられますが、われわれには通常通り100のパワーを出していては、突破できない難題がたくさんあります。

絶望の力を利用して、1000のパワーを出して、乗り越えてきたんではないでしょうか。

そうやって生き残ってきた者たちの子孫がわれわれなのかもしれません。

昔も数えきれないほどの悲劇があったに違いありません。
僕たちは、それらの悲劇の上に生きているのかもしれません。

となると、ダメージのあと、埋め合わせてあまりある力を発揮するという現象そのものは、

生き物と、チューリングテストに合格する人工知能の違いとして、候補の一つだと僕は思います。

※チューリングテスト:ある機械が「人間的」かどうかを判定するためのテストで、人間でしか答えられない質問をしていくというもの。これに合格する、つまり人間と区別がつかないAIもある。


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