口だけではない口臭の原因
口臭がきつい人っていますよね、高校生の時の同級生の女性がそうでした。
でも、医者になってから気づきましたが口だけが原因ではないかもしれません。
喉と食道の間にふくろみたな窪みができている人がいます。
Zenker憩室といいます。
ここに食べ物が溜まって腐ることがあります。
数は少ないですが、先日高齢の男性で偶然見つけました。最初は変な腫瘍かなと思いました。こういう袋状のものは、検査で見ると袋に見えず、風船状に見えて、主要かと間違えそうになります。
よくみるとやっぱり食べ物が詰まっていました。
こういう袋状のものを憩室と言いますが、もともとうまれたときからあるものと、
管の中の圧力でうまれたあとにできるものがあります。
ここでのZenker憩室は、うまれたあとにできるものですね。
つまり、喉と食道の間は、ちょっと壁がよわいので、何らかの圧力(おそらくたべもの)が加わり続けると、ぽこっと出てきてしまうのですね。
消化管(のどから肛門まで)にはいくつか弱いところがあって、ぽこっと袋が出てしまうことがあります。大腸にもできますし、小腸(十二指腸)にもできます。
大抵問題になる時は、そこにゴミが溜まって炎症が起きる場合です。
どうやら食生活などの習慣的な行動が効いているようです。
高齢者によくみられるってことに矛盾しませんね。
ちなみにZenker憩室はいまは内視鏡で治せるそうです。いい時代になりました。