怒り
家で私は本を読んでいた。
そこに買い出しから帰ってきた母に「NIKO!救急車呼んで、携帯もって早く来てー!」と呼び出された。
何事?と思いながらもただ事ではないと察した私。
外に出ると、高齢のご夫婦がベンチに座っているが、明らかにお父さんの様子がおかしい。
とりあえず119番に連絡して救急隊へ連絡。
病院で働いていたこともあり、奥さまから年齢、持病などを聞きつつ、3メートルの家にダッシュして、サチュレーションを測る機械を持ってダッシュで戻る。
その間は奥さまと母に様子をみていてもらう。
たぶん3秒くらいで戻って様子を救急隊へ伝えながらゆっくりお父さんに「もうすぐ救急車きますよ、苦しいところとかないですか?」など話しかける。
そして、無事救急隊がやってきて、ある程度状況を説明し、私の出番は終了した。
でだ。
近所では工事中でたくさんの人はいるし、通りすがりの人もたくさんいた。
なんなら遠目に見てる方々も大勢いた。
気がついたのは私の役目が終わった後だったが。
え?
「私(自分)にできることはありませんか?」とかないんですか?
高齢のお父さん(身体は大きい)を支える動揺した奥さま。私の母はとりあえず私の指示通りに動く。救急隊と連絡を取り合って状況を注視しながら奥さまもお父さんもなるべく不安にさせないように話しかける私。
たぶん、遠目に見ていたあなたも前を通って行ったあなたも、何かしらできたと思いますよ?
もう少し思いやりのある人がいてくれたら、少なくとも私はお父さんの身体の状態に注視できた。
そこにいたあなた方は、自分が体調崩して意識が朦朧としていても素通りしてもらって大丈夫なんですか?
腹立つ。
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