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スーパーの食材に感動の美味しさがない理由


農業における多様なスタイルと試行錯誤

農業って一言でまとめられるものじゃなくて、本当にいろんなやり方があるんですよね。だから、農家さんそれぞれのスタイルや考え方も千差万別です。私たちも試行錯誤しながら、自分に合った農業スタイルを探求しているところですが、いつも頭の片隅に残っている言葉があるんです。
それは、「どっちを向いて、誰のために何をするのか」って言葉。

奥田シェフから学んだ「どっち向いて誰のために何をするのか」

この言葉は、「食の都庄内」親善大使で山形県の庄内地域にあるアル・ケッチァーノのオーナーシェフ奥田政行さんが講演会でお話しされていたもの。
奥田シェフは世界でも認められているイタリアンの巨匠です。
その彼が以前「どっち向いて誰のために何をするのか」
と投げかけていたことがありすごく印象的でした。
そうすることで、自分が何をすべきかわかるという意味合いだったかと思いますが、なんとなく脳裏に焼き付いています。

販路の多様化と取捨選択

これまでEDENでも、直送販売やふるさと納税、ギフト取引、そして市場出荷など、様々な販路がありました。
そこで感じたのは、取引先やお客さんによって、それぞれ要望は大きく異なってくるということ。
いろんな人に美味しいすいかを届けたい!
たくさんの人に食べて笑顔になってもらいたい!
その一心でたくさんの方々にお届けする手段を探していました。
しかし、取引方法や要望も異なるので、必要な作業も増えてしまいます。
要望に応えようとするあまり、私自身も手が回らなくなった経験がありました。あれこれ手を広げすぎると、どれも中途半端になっちゃうんですよね。

そこで今年は、「手数を減らそう!」って決めて、ふるさと納税はやめ、市場出荷に集中することにしました。出荷の9割くらいが市場向けになったんですけど、そのおかげでスタッフみんなで同じ方向を向いて仕事に取り組めるようになりました。目標が明確になって、無駄が無くなり生産性もぐんと上がった感じです。

市場流通業者と消費者ニーズの違い

市場出荷をメインにして気づいたのは、お客さんが求める「すいか」と、市場のバイヤーさんが求める「すいか」って、全然違うんですよ。
お客さんはもちろん、甘くてジューシーなすいかを期待してますよね。
でも、市場やスーパーのバイヤーさんが求めるのは、より長く日持ちするすいかなんです。
スーパーで買ったすいかが思ったほど甘くなかったって感じたこと、ありませんか? それって、実はこういう理由があるんです。

市場に出荷されたすいかは、市場に運ばれ競りにかけられて、店頭に並ぶまでに数日がかかることが多いのです。
その間に熟しすぎたら売り物にならないため、早めに収穫することになります。だからスーパーのすいかは完熟じゃなくて、少し若い段階のものが多いんですよ。これはすいかだけじゃなくて、トマトとかイチゴとか他のフルーツにも当てはまります。

とはいえ、そういった現実があるからこそ、スーパーでは多種多様な商品が常時安定して店頭に並べることができるのです。
そのことを理解すれば、スーパーで買う食材に感動の美味しさがないのも納得できるかもしれません。

美味しいすいかを楽しむためには?

もし完熟して本当に甘いすいかや果物を味わいたいなら、ちょっと割高にはなりますが、個人農家から直接購入するのが断然おすすめです。
やっぱり直送のすいかって、その場で収穫してすぐに送れるからこそ、完熟の美味しさざ味わえるんですよね。
これはもちろんすいかだけじゃなくて、他のフルーツも同様です。
直接販売するお客さんは、美味しいすいかを求めて買ってくれるわけですから、生産者側もその要望に応えようと思いますし、顔が見える販売には責任もつきもの。
直売なら収穫後するお渡しできますし、直送でも最短で翌日に着くので、完熟した美味しいすいかがお届けできるのです。

EDENのすいかが美味しい理由

EDENでは市場出荷だけでなく、テント直売や直送販売も行っています。
栽培する規模が大きいので、植え付け時期を分け、収穫時期も分散させながら栽培しています。
テント直売や直送販売では収穫したその日に地元のお客さんに直接販売したり発送したりすることができるので、日持ちの心配はあまりいりません。
早期収穫してしまわないように別管理し、完熟まで待って収穫するので新鮮で甘いすいかを食べていただけるのです。
さらに、高級ギフトシリーズは間違いなくあまくて美味しいすいかをお届けできるよう、品質チェックはもちろんのこと、非破壊糖度計を用いて糖度測定も当社基準をクリアしたすいかのみ箱入れします。
農家直送だからこそ、美味しいすいかをお届けできるよう努めているつもりです。

まとめ

私たちも、「どっち向いて誰のために何をするのか」をしっかり意識して、これからも改善しながら進んでいこうと思っています。
EDENでは毎年美味しいすいかをお届けするために、反省と工夫を繰り返しながら、品質にこだわったすいか作りを続けます。
手数を減らした分、直送の量は限られていますが、その分、厳選したすいかを大切にお届けしますので、どうぞお楽しみに。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願いします!



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