被災地にプラントを届ける。プラントメーカーの「出荷」のお仕事を紹介!
土木用プラントメーカー、日工広報SOです。
先日、工場を歩いていると大きなトレーラーが停まっていました。
製品を載せているのですが、これが何かわかりますか?
これはアスファルトプラントの一部、「ドライヤ」です。
プラントは高さ20メートルほどありますので、残念ながらそのまま運ぶことはできません。
大小さまざまな装置・部品を現地に運んで、組み立て工事を行います。
先述のドライヤでトレーラー1台分でしたが、いったい
プラント全ての装置・部品を運ぶのに、何台の車が必要なんでしょうか。
疑問を解決すべく、社内で出荷業務を担う「出荷管理課」に突撃。
無知な広報が、出荷を見て・聞いて学んでまいりました!
前半ではプラントメーカー、日工の出荷管理の仕事内容を
後半では、被災地向けコンクリートプラントの出荷を紹介します。
出荷管理のお仕事とは!
さて、今回お話を伺ったのは出荷管理課のK・Kコンビ。
今月は能登半島地震の被災地向けプラントなど、大事な出荷が控えています!
ー出荷管理課の仕事内容について教えてください
出荷管理課では、名前のとおり製品の出荷にまつわる業務を行っています。
配車表の作成、運送会社の手配、出荷前チェック、積込み作業がメイン業務です。
毎日数十台、月にすると200台ほどトラック、トレーラーが引き取りにくるため立ち合いだけでもけっこうな仕事量です。
工事の際に作業がしやすくなるよう、依頼があれば出荷前に簡単な取付作業も行っています。
ー出荷前チェックではどんなことをするのですか?
図面どおりに製造されているか、数が揃っているかなどをチェックします。
出荷時に様々なパーツが一カ所に集まってみて初めて不具合を発見することもあり、製品不良を防ぐための最後の砦としてチェックにあたっています。
少しでも違和感を感じたら設計に相談しています。
ープラントを運ぶのに何台くらいの車両が必要でしょうか?
今月、出荷を控えているコンクリートプラントでは34台の車両を手配しました。
工場各所で保管している製品を積み込むのに、レッカー車を動かし3-4名体制で積込み対応しています。
主に協力会社さんに立ち合いを依頼していますが、何時にどの製品を出荷するのか、製品の位置など、詳細な指示が必要です。
ー出荷予定の製品はどのように管理しているのですか?
案件や装置ごとに完成品を置く場所を決めており、それぞれ製造番号を記載したテープ等を本体に貼って識別しています。
どこに完成品を置くのか、置き場の計画を行うのも出荷管理のお仕事です!
「置き場計画表」という資料を作成し、関係部門に共有しています。
最近は製造から出荷まで日数が空くことも多いので、置き場の確保に頭を悩ますこともあります。
工場内に置ききれない場合は最終手段、工場から少し離れた山に隠れ製品置き場があり、そこに置いています。
ー置き場の管理のほかに、大変なことは?
出荷予定の製品がなかなか見つからない場合も大変です。
置き場の指示はしていますが、誤って小さな部品が他の置き場に紛れこんでしまう場合もあります。
そんなときは「チェックマン*」と共に工場内を走り回って探します(笑)
被災地にプラントを届ける
取材当時、能登半島地震の被災地である輪島市に向けてコンクリートプラントの出荷が行われていました。
まちの復興には生コンが必要不可欠となり、それを製造するプラントの復旧が急がれます。
夏の本格稼働に向けて、被災プラントの解体工事や基礎工事がはじまるなか、車両34台分にのぼるプラント部品を出荷する時がやってきました。
まだまだ被災地の交通状況は不安定。
国土交通省による復旧マップを参考に、特殊車両が通行できるのか運送会社とやりとりして搬入ルートを決定しました。
6/14(金) 計量室建屋の出荷
さっそく配車表をもとに、計量室建屋の出荷スタンバイ!
4人がかりでレッカーを動かし、積み込み。しっかり固定!
予定していた搬入ルート上にあるトンネルが急きょ封鎖されることになり、
ギリギリでルートが変更されました。
本来のルートとは違い、道もかなり狭くなります、、
やや不安が残るなか、計量室建屋は明石本社を出発していきました。
6/17(月) 貯蔵槽の出荷
この日はコンクリートプラント、貯蔵槽の出荷です!
長さ7メートル、といったとこでしょうか。
このあとも、複数車両による出荷が続きます。
無事に届きますように!!☆彡
出荷管理のやりがいとは
プラントが滞りなく納入されるよう、完成品置き場の管理から配車手配、積込みまで幅広い業務を担う出荷管理課。
さいごに、お仕事のやりがいを伺いました。
ーずばり、出荷管理課でやりがいを感じるときは?
積込みがうまくできたら輸送費が浮くことですね!
プラント輸送は基本的に陸路。
例えば北海道まで行くトレーラーを1台削減できたらそれだけで数十万円の輸送費削減になります。
目に見えてコストカットできるのがやりがいに繋がりますね。
おわりに
製品出荷を支える出荷管理課。
レッカーを動かしたり、置き場の管理をしたり、図面どおりか最終チェックしたり……多岐にわたる事前準備のもと、現場に届けられていることがわかりました。
今日も明石市から日本各地へ製品が出発します。
行ってらっしゃい、ご安全に。
(終)
文:SO,PPP
協力:出荷管理課、運転手さん