社内で「怖い話」コンテストを開催してみた
兵庫県明石市に本社がある建設機械メーカー、日工株式会社です。
今年の夏は異常に暑く、外出するのも億劫ですよね。
この夏を少しでも涼しく過ごせるよう、先日、グループ内で「怖い話」コンテストを開催してみました。
プラント夜間工事での怖い話や、旅館での怖い話など数多くの力作があつまり、テレワーク中に一人で読んだことを後悔するほど。
そのなかで、「恐ろしすぎる」と社内が凍り付いた受賞作品二作品を公開します。
この先、閲覧注意👻👻
金賞:深夜の訪問者
これは私の父から聞いた話です。
ある夜、父が寝ていると、リビングの物音で目が覚めました。
時計を見ると、ちょうど夜中の2時を指しており、父は、「こんな時間に一体何だろう?」と不思議に思いました。
私が仕事から帰ってきたのかと考え、トイレに行くついでにリビングを見に行くことにしました。
階段を下りると、家は静まり返っていて、リビングの電気はついていません。
不思議に思った父は、「電気ぐらいつけろよ」とつぶやきながら、リビングの電気をつけました。
すると、そこにいたのは我が家の晩ご飯の残りを食べている見知らぬ男でした。
男は、父の視線を感じてゆっくりと顔を上げ、不気味な笑みを浮かべました。
父は恐怖で体が凍りつき、その場から動けなくなりました。
男はしばらく父を見つめた後、何も言わずにさっそうと家から逃げ出していきました。
父はその場に立ち尽くし、何が起きたのか理解できずにいました。
やがて我に返った父は、急いで警察に通報しました。
警察が到着し、家の中を捜索しましたが、お金や貴重品を取られた痕跡は一切ありませんでした。
ただ、目の前に残されていたのは食べかけのまま放置されたおかずだけでした。
その夜以来、父は夜中に物音がすると、あの男が再び現れるのではないかと不安で眠れない日々を過ごすようになりました。
男がどこから現れ、なぜ家に入り、晩ご飯の残りを食べていたのかは、未だに謎のままです。
銀賞:視界の端の黒
これは私の実体験です。
当時、小学3年生だった私は、
ある日、目に異変を感じました。
皆様も一度は体験したことがあるかも知れません。
ふと、視界の端に黒い影のようなものが映り、そちらを見ると何もない。
そのようなことを複数回体験しました。
「あれ、おかしいな」
そう感じたのは、
視界に映る黒い影が段々大きくなっているように思えたからです。
幼いながらに異変を感じた私は、母親に
「目の端になんか黒いのが映るねん」
と相談しました。
母親は私を眼科に連れて行きましたが、
お医者さんには「特に異常は見当たらない」
と言われました。
「じゃあ、気のせいか」
そう思った私は、それからも時々黒い影が映るものの、
慣れてしまい、特に気にすることも無くなり、日常となって行きました。
数日経ち、私は誕生日を迎えました。
当時、我が家ではゲームに対する規制が厳しく、
友達が所持していて楽しそうにしているのを羨ましく感じており、
喉から手が出る程欲しかったのですが、
その誕生日では、両親が「これなら買ってあげる」と、
テレビに向かって玩具のバットを振って遊ぶゲームを買ってもらいました。
私は、大喜びし、毎日毎日、
家族がいるリビングの隣にある”別室で“、”一人で“そのゲームで遊びました。
その時は突然やって来ました。
その頃には全く気になっていなかった“視界の黒”
それが右側にこれまでにない大きさで現れました。
右側どころか、その大きな“黒”は右から中央に移動し、
下側へと下がって行きました。
突然の事だったので、
私は自然と“ソレ”を目で追って、視線を下にさげてしまいました。
すると…
全身真っ黒で、鼻や口がどこにあるのかもわからず、
目だけが灰色の女性が三角座りをして、私を見上げていました。
私は驚き、生まれて初めて、「腰を抜かす」ということを経験しました。
そのまま私は、泣きながら四つん這いになり、
なんとか母親のいるリビングにたどり着き、叫びました。
「黒いッ…!黒い女がおるッ…!」
その後、母親が別室を確認しに行きましたが、
勿論そこに黒い女の姿は無く、
ただ、私の怖がり方が尋常じゃないと感じたのか、母親は大変心配していました。
後日、お祓いに行き、清め塩を家の周囲に巻くことで、
黒い女も、視界の黒も見えなくなりました。
あれは一体なんだったのか、今でもわかりません…。
余談ですが、
和製ホラー映画に「呪怨」があります。
その、第二作「呪怨2」に黒い少女が出てきます。
その、黒い少女が、当時私が見た“黒い女”とほぼ見た目が一致しています。
私はこう思いました。
「あぁ、これ作った人、見えてるな」と。
おわりに
日工グループ怖い話、いかがでしたか?
想像以上におそろしい話が集まり、ぜんぶ公開したかったですが……
みなさんが眠れなくなるとアレなので今回はこのへんにしておきます。
この話を読んだからといって、取り憑かれるといったことはないと思います。
たぶん。
今日も一日、ご安全に。