海外の人が持っていて日本人に足りないものとは

日本は便利だけど、生きづらい。とか、新卒で、そこそこの会社に就職出来なかったら負け組になってしまう……とか、表現は違うにしても、社会からはみ出し者とみなされる事に対しての怖さ、みたいな感情が、私たちの行動を支配しているのを感じる時があります。

日本は、教育水準も高いし便利だし住環境も良くて……何より食べ物が美味しい!人が生きるのに満足を見出せる材料は、揃っているのに生きづらいと感じるのも事実。

私がドイツに住んでいた時に、思った事がありました。

便利な物は少ないし不便なことも多い。だけど、なんだかみんな幸せそう!


ドイツと日本は、よく比較される国ですが、実際に住んで思いました。先進国ではあるものの、売っている物が少ないし、買いたいと思うものはあまりなく……それでも精神的には非常に満たされていたことを思い出します。

物が少ないからこそ、工夫が生まれます。完璧に整った生活をすることより、家族や友人と楽しくお茶をしたり、何歳になっても学びつつけること、新しい事に挑戦する事を美しい、素敵だと思う精神的な土壌があったからです。私にとっては、夢のような国でした。

想像力や、理解力、我慢強さ、好きなことを思いっきり挑戦できるからこそ味わえる充実感や達成感……そういう目に見えないものが、実は私たちの幸福度を決めているのではないでしょうか?

お金がたくさんあっても、分かち合える友達や家族の存在がいなければ、幸せは感じにくいはずです。

日本は、便利すぎる。望もうと望まなくとも次から次に便利な物が目の前にあって、すぐに誰でも買うことができる。だから、工夫の余地が少ない。工夫をする必要がなければ、想像力も掻き立てられないし、想像する事が出来なくなると、人の痛みに鈍感になります。そうすると、傷つけられることを避けて、社会やコミュニティからドロップアウトする人が出てきます。引きこもり……とか。今、中年以上の引きこもりがとても増えているそうです。社会の中で、自分の精神的な居場所を見つけられないからです。精神的な居場所がないままに、日本のように人に厳しい社会に出て働き続けるのは、心が削られるのかもしれません。

目に見えない、非認知能力……想像力、やり抜く力、熱意など、人の行動や精神を支えているスキルが軽視されがちなのです。

そこが、海外の人と日本人を大きく隔てているような気がするのです。

みんな、それぞれの幸せの形を実現するために、自分の熱意に従って生き生きとしていたら、意図しなくてもその雰囲気、波長に刺激されて、みん周りの人も、自分らしく生きることを大切にして、どんどん輪が広がっていきます。そして、何より自分自身が幸せになれるし、自分のいる環境さえも良いものにできる、そんな生き方をしていきたいのです。

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