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植物工学研究からタクシー会社へ #社員インタビュー

ご乗車ありがとうございます。日本交通(株)新卒採用担当です。

本記事では、日本交通で働く社員の素顔に迫ったインタビューを掲載しています。今回のインタビュー相手は、19年入社の小林さん。植物工学を専攻していた理系の彼女が、なぜ日本交通というタクシーの会社を選んだのか、必見の内容です。

※この記事はもともと、日本交通新卒採用noteで連載されている「noteで社員訪問」シリーズの一環として取材されました。小林さんは2023年4月15日をもって、新卒採用チームから営業所へと異動になりましたので「社員訪問」ではなく「社員インタビュー」としての掲載に切り替えております。(編集:2023.4.17)

小林友理奈(2019年入社、乗務員経験:1年半)

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出身:静岡県富士宮市
大学:神奈川工科大学
学部:応用バイオ科学部応用バイオ科学科、植物工学研究室
【経歴】
2019年4月 日本交通入社、三鷹営業所に乗務員として配属
2020年10月 新卒採用チームに異動

大学時代のこと

学生時代は白衣を着て植物工学の研究をしていました。植物工学の研究がしたくてこの大学に行ったようなもんです。私の大学は成績順で研究室が選べるようになっていたので、入学してからは植物工学の研究室に入るために勉強をすごく頑張りました。

植物が大好きです。私の地元・静岡県富士宮市は田舎なので、植物に囲まれた生活を送っていました。家に畑があって、季節の作物を育てていて。可愛いんですよ、彼らは。

例えばスーパーフードや栄養価の高い野菜、それって工学の力で簡単に作れるんですよ! 家庭菜園でもできるレベルなんです。研究室では水に必要な肥料(植物ホルモン)を入れて、いろんな肥料を比べて育てていました。本当に楽しかった! 夏休みの自由研究の延長のようでした。

研究室では卒業した先輩の引継ぎで、漢方の生薬である「イノコヅチ」という植物を育てていました。何が面白いかって、彼らは全部クローンなんですよ。でも入れるホルモンによって育つ形が全然違う。そんな彼らが可愛くてしょうがないです。

日本交通を知ったきっかけ

合同説明会で、ある人事の方に出会ったのがきっかけです。自分の興味のある理系の会社は全部見終わったころ、パンプスで足が疲れていたので空いているパイプ椅子めがけて座りに行ったんですけど(笑)、それが日本交通のブースでした。

その時、会社のことを生き生きと話す人事を見て「社会人ってこんな感じなんだ!」と衝撃を受けました。

志望動機

志望動機って、正直あんまりなかったです(笑)。合説で自分が“ドキッ”とした会社はどんなものか知りたかった。その会社を見に行くのに「選考」という手段を使ったという感覚でした。

もちろん一次面接、二次面接、最終面接と選考があって(※選考フローは当時のもの)、志望動機は聞かれたので、その時はタクシー業界がこれから進化していく業界であること、個々に寄り添える移動手段に興味を持って志望しましたと答えました。私は植物が大好きで研究していましたが、人と話すのも好き。そこも自分の強みとして生かしたいです、と話しました。

なぜ日本交通に?

当時内定は3つありました。一つが日本交通、もう一つが食品卸、そして植物工場の会社。すごく迷いました。大学でやってきたことを活かすなら植物工場だけど、ずっとやってきたというだけで選んでしまって本当にいいのか? 

その時「どれを選ぶか」ではなく「どれを捨てるか」を考えたとき、日本交通には“絶対ここを選ばなかったら後悔する”という心のそわそわ感が一番大きかった。

そして純粋に、タクシー乗務員という仕事を新卒でやる面白さを感じたからです。私は人と違うことがしたいと思っていました。皆と同じように足並み揃えてそれっぽいことをするのが一番嫌い。それに新卒でタクシー会社なんて“変”でしょ?  いいネタになるなって(笑)。

親御さんの反応

タクシーの会社に行くと伝えたとき、親には心配されました。「お前は紐の切れた凧だからあっちこっち行っちゃう」と。でも周りからは「友理奈がまた変なこと始めたよ」とからかわれ、それは面白かったです。

もちろん親からしたら「私立の大学行かせたのに、お前そっちの会社行かないんか~い!」と突っ込みたかったと思うけど、それは露骨に表しませんでした。

むしろ父(厳格でザ・昭和のおやじって人です)は「俺が横に座ってるから、ドライブ行こう」と。心配したからこそ、練習する方に持って行ってくれました。運転中に「『わ』ナンバーの車は運転に慣れてないレンタカーだから気をつけろ」と教えてくれたのも父。心配したいところをぐっと飲みこんでくれたんでしょうね。

応援してくれた父は亡くなりました。病院へのお見舞いに白いシャツで行ったんですが「お前それ制服か。かっこいいな」と。本当は制服じゃなかったんですけどね(笑)。

親が応援してくれた……だから今も頑張れてるのはあるかもしれないです。

乗務員時代のこと

私が1年目の11月に、新卒を指導するための新しいプロジェクトが始まりました。翌年入ってくる後輩のため、私たちで地理や営業の指導を担おうというものです。運行管理者の先輩や班長に指導してもらいながら、同期の中で担当を振って教える内容を役割分担しました。私は営業についての指導係。売り上げが上がらなくて悩んだときは小林に訊けと言われていました。

後輩ができると自分の行動を省みるようになりましたね。指導する立場ということは、自分がお手本にならないといけない。例えば自分が休憩時間短くしたり、拘束時間を守らなかったりしていたら、後輩に注意できない。2年目は慣れてきてやんちゃしたかった時期でしたが、気を引き締めるきっかけになりました。

印象に残っていること(ネガティブ)

お客様とのトラブルですね。ある時、無線で呼ばれて待機していましたが、時間通りにお客様が来ない。東京駅の新幹線に乗る方でしたが、道が混んでいてどうしても間に合わない。ラゲッジサービスももたついてイラつかせてしまいました。タクシーの仕事ってリベンジできないじゃないですか。だからこそ、あのときのベストは何だったのかいまだに悩みます。

印象に残っていること(ポジティブ)

お客様と観光したことです。本当は帰宅するだけのお客様でしたが、もっとお話していたいと、いろいろな場所を巡ってくださいました。最後はお花を買ってプレゼントしていただけて。私が人事に異動になるとき、また乗ってくださいました。いい出会いだったなあ……と。

おそらくその方を同じ状況で乗せていても、私が接客に手を抜いてたらこうはなってない。だからタクシーって面白い仕事だと思います。

仕事のやりがい

日本交通に興味を持ってもらうこともやりがいだし、「タクシー業界のイメージ変わりました」と言ってもらえるのもやりがいです。でも一番は「一緒に働きたい」と言ってくれることです。自分の将来を悩んだ末に「働きます」と学生さんが言ってくれる瞬間はよかったって思います。来年の4月に、入社を迎える彼らの背中を見たら泣くでしょうね。

乗務員時代の話になりますが、同乗体験(学生さんを助手席に乗せて営業をするイベント)をやったときに、同乗した学生さんが入社を決めてくれたことがありました。その方は入社理由に同乗体験のエピソードを必ず話してくれる。先日その方が所用で本社まで来た時、私のもとに駆け寄ってきてくれて「あの時同乗してもらった〇〇です!」「実はあの時の体験が忘れられなくてやりたいと思いました」と言ってくれました。

当時の私は人事でもないし、この子を入社させようと気張っていたわけでもない。普段のありのままの自分でしたけど、自分の仕事に対する態度ってしっかり響くんだなと感じました。

この会社は新しいことしか起こらない

私にとってこの会社は新しいことしかないです。学生時代まではモノとしか接してなかった。植物は結果に対して、原因がしっかり分析できます。1週間光を当てたらこれだけ伸びるから翌週はこれくらい成長する、という風に。でも人は植物のようには予想できません。

なんでそうなったのかわからない――そこが新鮮です。私、また新しい領域に飛び込んだんだなと実感します。

この会社は新しいことしか起こらない、それが面白いです。

小林にとって”仕事”とは?

中学校の物理で“仕事”って習うじゃないですか。1キロの石を1キロの力で押しても動くのは0センチ。それは仕事量ゼロ。でも1キロの石を1.1キロの力で押したら0.1センチ動いて、仕事量は1になるんですよ。その感じ。

目の前にある課題に対してそれをただ解決しても物事は動かない。少しでもそれを前に動かしていく感覚。日々そのために筋トレ(勉強)したり石を押したりします。

仕事とは何かに影響を与えること、石を動かすこと。石は何でもいい、今なら学生さんの気持ち、新人教育をしていた時は新人さん、乗務の時はお客様の満足度でした。そんな感じで生きてます。

今それが100%できてるかといえばそうではないから、それができるように日々頭を抱えて行動しています。毎日仕事してるけど少しずつしかしてないなと思います。

学生さんにメッセージ

私と話すと、とことん乗務っていう仕事に新卒で就くヤバさをお伝えします。あえて新卒で乗務員をやってみちゃう面白さを共感されるようにお話ししたいです。

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