「ある」ことに注目しろって言われても、難しいとは思いませんこと?
お嬢様のつぶやき☆その46
貴方は「無いものばかりに注目しないで、あるものに注目しよう」なんて意味のことを、見聞きしたことはないかしら?
でも、改めて、「ある」ものに注目するの、って難しくないかしら
無いものや欲しいもの、できないことを言ったり想像するのって簡単だけれども、あるもの、持っているもの、できることを言うのって、案外、難しいわよね
なぜかしらね
もしかすると、子どもの頃に原因があるのかもしれませんわ
貴方は子どもころ「将来、何になりたい?」とか「大きな夢をもて」とか大人に言われませんでした?
わたくしは、事あるごとに言われた記憶がありますわ
学年や学期が変わるたび聞かれて、発表していたような気がします
でも、考えてみれば、それって、今は無いものを発表しているのよね
将来像も夢も、今は無いものですもの
「将来はYouTuberになりたい」って、言っている小学生は、今はYouTuberじゃないから言っているのよね
その発表を聞いて「そうか、あなたはYouTuberになりたいのかー、スゴイねー」って、大人はニコニコ顔で、きっと褒めてくれるわよ
褒めてくれるのだもの、子どもは健気に、今は無いものを一所懸命に考えて発表しますわ
そうして育てられたわたくしたちは、無いものを見つけることに、長けた人になったのだと思いますの
良いか悪いかは別にしてね
その昔、ある作家さん(確かリリーフランキーさん)がテレビ番組で、こんな事を言ってましたわ
「何歳になっても、大人になったらこうなりたい、って思ってる」
って、
テレビ番組に作家として出演して、自分の意見を言える立場になった人でさえも、まだ手に入れていないものを、想像してしまうということよね
もう、わたくしたちは、無いものを見つける権威といっても過言ではありませんわ
それくらい、わたくしたちは、無いものに注目してしまう癖を持っているのよ
いきなり、あるものに注目しろと言われても、できないのは、あたりまえですわ
だから、わたくしから、ひとつ提案がありますわ
簡単な「あるもの」を知ることから始めてみるのよ
まず、今、この記事を読んでる、ってことは、スマホなりパソコンなりを、貴方は持っていますね
この記事の内容が分かるということは、貴方は日本語で書かれた文章を読む能力も持っているってこと
読んでいる場所はどこかしら? 家? カフェ? 仕事場? 河原の河川敷?
自分の所有物じゃなくても、貴方がいるその空間は、今現在は貴方が所有しているものですわ
こうやってね、今、起きてることを「ある」って、視点で見るとね、たくさんの「ある」に気づけるますわ
でね、ここから先が、分かれ道なのだけれど、皆さん、一度や二度、「ある」ものを見つけるとね、すぐに安心して「ある」ものを探すことをやめてしまうの
だって、子どもの頃ように「『あるもの』を見つけられてエライねー」って、定期的に褒めてくれる大人がいませんからね
でもね、それにもめげずに、やめないで、しつこく、いちいち「ある」「ある」「ある」って探しているとね、どんどん見つかるようになるのよ
何故って、わたくしたちの脳みそは、ひとつのことしか考えられないからよ
騙し絵を見ると分かりますわよね
向き合う人と壺が一枚の絵に書かれていると、どちらか一方を交互にしか見ることができないアレですわ
わたくしたちの脳みそは、子どもの頃から、無いものを考えようとしてきましたわ
それがね、しつこく、いちいち「ある」ものを見つけようとするとね、だんだんとね、脳みそが「ある」から目が離せなくなるのですわ
まずは簡単なところから
身近にありすぎて、意識してないところから
「ある」ことを見つける癖をつけることから始めてみてはいかがかしら?