老舗薬湯メーカー・健美薬湯とニッコーバンで、『働く人の湯』に向けたオリジナル入浴料を開発
私たち日廣薬品は「働く人を支える」を指針に、絆創膏づくりに日々励んでいる会社です。そして、私たちの商品を必要としてくださる方々に、もっと寄り添っていきたいという想いから、働く人たちを少しでも応援できるような企画に挑戦することを決めました。
その第一弾として、高円寺の老舗銭湯・小杉湯さんとコラボレーションし、『働く人の湯』を開催します。開催期間は、2024年2月23日(金)から25日(日)の3日間です。
★小杉湯社長の平松さんとの対談記事はこちら
高円寺の老舗銭湯・小杉湯とニッコーバンで『働く人の湯』を開催。その背景にある想いとは?|『ニッコーバン』の日廣薬品 公式note
働く人の湯の開催にあたり、「日廣薬品ならではの、仕事の疲れを癒せるようなお風呂を届けたい」と考え、オリジナル入浴料を開発しました。プラチナバンにも配合されているプラチナ成分を使用した肌が整うお風呂です。
※入浴剤:医薬部外品、入浴料:化粧品
この入浴料の開発を担っていただいたのが、1960年創業の老舗薬湯メーカー・健美薬湯さんです。日廣薬品社長の金尾が「入浴料をお願いするなら、ここしかない」と惚れ込み、健美薬湯さんの本社がある名古屋を訪問し、ご一緒させていただくことが決まりました。
そこまで金尾が惚れ込んだ理由とは何だったのか。また、入浴料の開発にあたり、どんなところにこだわったのか。健美薬湯社長の松田宗大さんと日廣薬品社長の金尾元信へのインタビューをお届けします。
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湯の恵みは、人を健やかで美しくする
―はじめに、ニッコーバンのnoteを読んでくださる方々に健美薬湯さんの紹介をしたく、松田さんから会社案内をお願いしてもよろしいですか?
松田さん:
健美薬湯は1960年創業の老舗の薬湯メーカーで、「日本を温める」をコンセプトに、銭湯やスーパー銭湯向けの入浴剤の製造・販売を行っています。
従業員数は約50人で、名古屋に本社を構えています。
創業当時の1960年代は多くの住宅にお風呂がなく、ほとんどの人が銭湯に通っていました。身体をキレイにする場だからこそ、その空間や浸かるお湯はキレイでなければならないと考え、水質管理剤や洗剤をはじめとする浴場用薬品を銭湯に卸すことから始まった会社です。
その後、家庭用浴槽が普及するに従い、銭湯は「日常の中の非日常」を提供する場所として求められるようになりました。家のお風呂の何十倍もある非日常の空間で、身体や心を温める至福の時間を提供する。このニーズに応えるため、入浴剤の研究開発に力を入れるようになり、次第に業務用入浴剤の製造・販売が主軸の事業となりました。
歴史を振り返ると、衛生管理を起源としている会社ですので、品質管理には独自の厳しい基準を設けています。安全で気持ちのいいお風呂の提供はもちろん、そのお風呂を提供する銭湯の衛生面や環境面まで考慮しながら、ものづくりを行う。それが私たちの特徴です。
ーまちの銭湯と共に歩んでこられた健美薬湯さんですが、最近では個人向けの商品にも力を入れていますよね?
松田さん:
そうですね。コロナ禍によって銭湯に行く機会が減ってしまった際に、ご家庭でも銭湯のようなお風呂を味わっていただきたいと考え、ご家庭用向け入浴剤として『JIKKO』という商品を新たに開発しました。
JIKKOのルーツは、銭湯用の生薬配合入浴剤である『温浴素じっこう』です。もともとは創業者である祖父がお客様の声を元に開発したもので、「生薬だけど使いやすく、しっかり効果と香りのあるもの」を目指してつくられました。温まるお風呂の素として、40年以上も全国のお風呂屋さんで愛され続けている本格薬湯です。
ご家庭向けのJIKKOでは、生薬とミネラルにこだわったシンプルな配合をしています。掃除が大変にならないように着色は無くし、生薬の力を最大限引き出し、ずっとポカポカして温かい処方を追求しています。
銭湯でも、ご家庭でも、毎日のお風呂を楽しんでいただき、身も心もあたたまってもらいたい。温の恵みは、人を健やかで美しくするはずです。そうした想いを、社名である健美薬湯やコンセプトである「日本を温める」という言葉に込めています。
どうしても健美薬湯さんにお願いしたかった理由
-ここからは『働く人の湯』に向けたオリジナル入浴料について聞かせてください。どういう経緯で健美薬湯さんと一緒に開発することになったのでしょうか?
金尾:
小杉湯さんで『働く人の湯』を開催することが決まってから、日廣薬品ならではのお風呂を提供したいと考え、オリジナルの入浴料を開発したいと思いました。そこで、入浴料をつくってくれる会社さんを色々と調べるなかで、健美薬湯さんのことを知りました。
健美薬湯さんのWebサイトを見ていると、松田社長の写真が掲載されているじゃないですか。歴史あるモノづくりの会社で、自分と近い年代の方が代表をされている。調べてみると、創業者が祖父で、若くして会社を継いでいる。私も祖父が日廣薬品の創業者で、31歳の時に父から会社を継いだので、すごく親近感が湧きました。
松田社長について更に調べていきますと、経営を継いだ後に、会社全体のリブランディングを決行されたり、新しい事業にどんどんチャレンジされていました。同じく家業を継いだ経営者として、大変刺激を受けました。
入浴料を開発するなら、共感できる会社さんとご一緒したいと考えていましたので、「ここだ!」とすぐに思いました。
そこで、即座に健美薬湯さんのお問い合わせ先に「どうしても松田社長にお会いして、入浴料についてご相談したい」という旨を、ありったけの熱意を込めて送らせていただきました。名古屋まで足を運ばせていただきますので、ぜひ会っていただきたいと。
松田さん:
熱意がすごく伝わる文面で、ビックリしました(笑)。企業様からのお問い合わせ窓口を務めている担当メンバーは他にいるのですが、さすがにこれは自分が対応しないといけないと感じましたね。
いざお会いするなり、ニッコーバンについて情熱的に語られたことも印象的でした。テーブルの上に様々な会社の絆創膏を並べながら、「他の絆創膏と比べて、ニッコーバンは何が違うのか」をものすごい熱量で語ってくださって。
金尾:
健美薬湯さんも、ものづくりへの情熱がすごい会社じゃないですか。自分たちのものづくりへの考えを真っ先にお伝えしたほうが、共感していただけるのではないかと考えたんですよね(笑)。
松田さん:
そうですね。細部まで徹底的にこだわって、ものづくりをしている姿勢は、自分たちと重なるところが大きいと感じました。
また、「働く人を支える」という指針であったり、その裏にある想いを聞かせていただき、そこもすごく共感できました。先ほどもお話ししたように、私たちも入浴剤をつくっていますが、その先にある「日本を温める」という指針を何よりも大切にしています。そういう面でも、お互いに通じるところが多く、是非ご一緒したいと思いました。
完成までに約1年をかけた開発の裏側
-オリジナル入浴料を開発するにあたり、難しかった点やこだわった点などについて、お話を聞かせてください。
松田さん:
オリジナル入浴料の開発にあたり、個性を一番出しやすいのは、色や香りなんですよね。そのため、食品や飲料のように、コラボ先の企業様の商品に色や香りがある場合は、その特徴を切り口に開発を進めていくことが多くあります。
その点、絆創膏はそうした特徴をもっている商品ではありません。お問い合わせをいただいた時点から、「一筋縄にはいかないだろうな」という感覚がありました(笑)。
松田さん:
ただ、金尾さんから話を聞かせてもらうと、「ニッコーバンをアピールしたいのではなく、働く人を支えるお風呂を提供する」ことが最優先であることがわかってきました。であれば、色々とアイディアが考えられると思いました。
このコンセプトに沿って様々な案を検討した結果、プラチナバンに配合されているプラチナ成分を活かした入浴料の案を提案させていただきました。
金尾:
プラチナバンは、粘着剤に抗菌成分としてプラチナ微粒子を配合した絆創膏です。ガーゼが無く肌に密着して保護ができるため、指先のあかぎれやひび割れに悩む方にお試しいただきたい絆創膏です。
そのプラチナ微粒子と同じ成分をお風呂に入れることで、仕事で疲れた肌を整えることが出来るのではないかと考えたのです。それは、自分たちの目指しているものだと感じました。
方向性が決まってからは、何度も試作を健美薬湯さんに作成していただきました。私たちの細かい要望を聞き取ってくださり、何度も調整していただきましたので、本当に頭が下がる思いです。
-細かい調整をしていく上で、こだわったポイントはどんなところですか?
金尾:
やはり、「肌が整う」という効能に加えて、「湯に入った時の心地のよさ」を追求したいと考えていました。具体的に申しますと、色や香り、そして湯ざわりです。
試作品が届くたびに、本社にコップを並べ、色や香りを見比べたり、試作品を持ち帰り、自宅のお風呂で試しました。そのようにして社員同士で意見を持ち寄り、その内容を健美薬湯さんにフィードバックさせていただきました。このようにして進めていたので、完成するまでに1年くらいの時間がかかりました。
松田さん:
我々としても、日廣薬品の皆さんの熱量に負けないように、ものづくりを進めたつもりです(笑)。『働く人の湯』を成功させたいという想いや、プラチナバンへの思い入れもすごく感じていたので、そこにしっかり寄り添っていきたいと。
そもそも、こうしたコラボ商品の開発は、両社の熱量が掛け合わされないと上手くいかないと感じています。その点、何度も試作を重ねて、改善を繰り返していったことで、お互いに心から納得できるものが完成したと感じています。
『働く人の湯』にふさわしい入浴料が完成
-完成したオリジナル入浴料ですが、プロの松田さんから見て、どのような特徴がある入浴料となっていますでしょうか?
松田さん:
やはり最大の特徴は、プラチナバンにも配合されているプラチナ成分を使用していることですね。プラチナは肌のうるおいやキメを整えて美しくする美容成分として広く知られていますし、仕事で疲れた肌を整えるお風呂として、自信をもってオススメできます。
また、お風呂に入った時の湯ざわりは、かなり特徴があると思います。肌にしっとりとまとわりつくような感覚があり、新鮮さを感じていただけるのではないでしょうか。自分たちとしても、湯ざわりの心地よさにはすごくこだわりました。
-最後に、一緒にものづくりをさせてもらって、日廣薬品への印象はいかがでしたか?
松田さん:
僕の中では、最初に金尾さんとお話しさせてもらった時から、印象は全く変わっていません。日廣薬品さんの工場見学もさせていただきましたが、改めてそのことを感じました。
様々なものが効率化されていくなかで、変えるべきところは変えていきつつも、「自分たちの商品を求めてくださるお客様目線で考えた時に、ここだけは変えてはいけない」という軸をもって、愚直にものづくりをされている。そこは自分たちとも共通している部分だと感じましたし、学ばせていただいた部分でもあります。
金尾:
私たちとしましても、健美薬湯さんから多くの事を学ばせていただきました。「ご一緒させていただいて本当に良かった」と心から感じています。
おかげさまで、『働く人の湯』にふさわしい理想的な入浴料が完成しました。
ニッコーバンやプラチナバンをご愛顧くださっているお客様が、このオリジナル入浴料を使用したお風呂をどのように感じていただけるのか今から楽しみです。仕事の疲れが少しでも癒されたり、肌が整うような感覚を味わっていただけたら嬉しいです。
編集協力:井手桂司
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