おじさんパーカー議論が何故クソなのか(改稿)
妹尾ユウカという方が、
「40代以降の男性がパーカーを着るな」という趣旨の発信をして、
炎上した。
「中年に差し掛かった男性にパーカーを着て欲しくない」
という一個人、もしくは一部の女性にとっての好みの問題と
「全男性が365日24時間、特定の人の好みの服装をしている訳が無い」
という事を、
分けて考える知能が無いのだろうな、と思う。
そもそも、
それほどパーカーがださいのかどうか議論があるだろうし、
他人に服装の好みを押し付ける事にも、倫理的な問題があると思うが、
一旦それを抜きにして、
彼女の言っている事がいかに非合理的か、誰の得にもならないかを考えてみたい。
想像力の欠如
センスが良い人が、かっこよくパーカーを着る、
という一部の例外を除けば、
ある程度年齢が高くなった男性がパーカーを着ている姿が、
比較的、緩い印象、くだけた雰囲気をもたらすという話は、
分からないでもない。
だが、たとえパーカーがおしゃれな服装ではないにしても、
人間が24時間365日かっこよくおしゃれにしている必要がそもそもあるのだろうか。
恋愛に関する場面に限定しても、
清潔感や、落ち着いた雰囲気を出したい時もあれば、
その日のデートの目的によっては、
動きやすさの方が重要だったり、
お互いがリラックスするために、
緩い雰囲気の服装が適している事もあるだろう。
「パーカーを着るな」とかいうアホな意見が出てきてしまうのは、
この人にとって、
自分以外の人間が、自分と同じように、
多種多様な状況の中を生きていて、
それらの状況に合わせて、ジャンルの異なる多種多様な服を着る、
という事を想像するのが難しいからだ。
ある人物について、
自分の目の前にいる時に、
その人物がどうしているか、どうしていて欲しいか、
という部分でしか、物事を判断出来ていないのである。
特に、妹尾ユウカについていうのであれば、
彼女が、おしゃれな事も、そうでない事も、
一緒に共有していくタイプの恋愛の経験に乏しく、
肉体関係をちらつかせ、
おじさんに対する接待ような形で、
高いお店に連れて行ってもらう形式のデートの経験が多い事が、
おかしな認識を持ってしまった理由の一つだろう。
(まぁ流石に、恋愛において圧倒的に女性は有利だから、
若い頃の普通の恋愛経験が全く無いって事はないだろうけど、
実は、そこまで学生時代にモテてなくて、
相対的に、おじさんとの接待的な恋愛をしてきた数の方が多いんだと思う)
彼女にとって、
おじさんというものは、落ち着いた雰囲気の服装をして、
自分を高級でおしゃれな店に連れて行ってくれる存在だから、
そのおじさん達が、彼女の見ていない時に、
恋愛以外の事に取り組んでいたり、
彼女と一緒にいる時とは違う、その時の活動に適した服装をしている事もある、
という少し考えれば当たり前の事が想像出来ないのだ。
妹尾ユウカのゲームについての意見
以前、妹尾ユウカがゲームについての意見を述べている事があった。
やはり今回と似たような感覚の歪みを感じさせるものだったので、
ここで触れておく。
要約すると、
「ゲームをやる男は、モテるための努力が足りていなくて、駄目」なのだそうだ。
ゲームがかっこいい趣味ではないというは、あるかもしれないが、
そもそもモテる事を目指して、女性受けを狙って、
必死になってやっているのであれば、それはもはや趣味ではない。
逆に、自分は、全ての余暇の時間を、
男性受けのために徹底して使えているのだろうか。
彼女や彼女のような事を言う女性達は、
自分の趣味に「それ男性受けしないよ」などと口出しされたら、
何と返すだろうか。
自分は自分で、趣味とは別にモテるための努力もしているし、
現にモテているのだから、
余った時間で何をしていようと、男にとやかく言われる筋合いはない、
という反論は成立すると思う。
そして、それは実際正しい。
では、何故それなのに、
「ゲームをやる男は、モテるための努力が足りていなくて、駄目」というような意見が出てくるのか、
それはやはり想像力の欠如なのだと思う。
世の中に、恋愛やお金以外にも努力の方向があり、
彼女自身がそうであるように、
色々な努力をした上で、
空いた時間で、ゲームも遊んでいるという人がいる事が想像出来ない。
「ゲームをした上で努力している人もいるかもしれない」とか、
「じゃあ、逆にゲームさえしていなければ、それが努力の証拠になるのか?」といった議題を自分の中で立てて、
論理だった結論を導く知能が無いのである。
自分がゲームに興味があまりないからというだけで、
「ゲームをやっている事」が「努力をしていない事」、
「お金が無い事」を、
無根拠に感覚で結び付けているだけなのだ。
自分が話題についていけない、とかそういう理由で、
「男性にゲームをして欲しくない」という願望と、
「ゲームをしている男性は努力していないかどうか」という部分を
ごっちゃにしている、とも言えるし、
もしくは、
意図的にまぜこぜににして、レベルの低い世論誘導をしているとも言える。
たぬかなの真似をしても、たぬかなになれない、劣化真似っこゴミ人間
炎上商法という部分もあるだろうが、
同じように炎上商法で地位を確立した、
「たぬかな」氏が発信している内容は、
不都合で、不愉快な部分はあっても、
あくまで、個人の「願望」ではなく、
比較的現実を的確に表した個人の「所見」だ。
その所見が正しいかはさておき、
話の内容には、馬鹿にされている男性への目線も、
逆にそれを馬鹿にしている女性への目線も内包されていて、面白い。
結果として、彼女は背の低い男性を馬鹿にしながら、
多くの背の低い男性ファンを獲得した。
得てして、
観測が願望に影響されるのは当たり前だが、
だからこそ、
「自分にとって、どうあって欲しいか」と、
「自分はどう感じているか」を切り分ける誠実さは、
大切なのである。
この妹尾ユウカとかいうアホが炎上しているのは、
発言がセンセーショナルだからではなく、
頭が悪くて、頓珍漢で、
自分の「願望」と「所見」をごちゃまぜにしているが故に、
発言内容が現実に即していないからである。