クリスマスパーティーとキウイフルーツ
キウイフルーツは夏っていう感じがするが、日本の収穫期は秋から冬。自分ではすごいことを知っているなとちょっと自慢なのだが、一般的には常識なのだろうか。
キウイの収穫期を知ったのは大学生のとき。障がいをもつ子どもと交流するボランティアと名の付くサークルに入っていて、その活動の一環でキウイ狩りをしたのだ。10月だった。
国立のキウイ園で、東京にも農園ってあるんだとびっくりしした覚えがある。田舎の出身で、東京といえばどこもビルばかりだと思っていた。
数か月後のクリスマス。そのサークルの仲良しメンバー6人でパーティーをすることになった。個人経営のケーキ屋さんでバイトしていたAと、コージーコーナーでバイトしていたYが、仕事終わりにホールケーキをもらえるらしく、それをみんなで食べようという計画。パン屋でバイトしていたMは「うちはもらえない」とぼやいていた。
その他のメンバーもそれぞれバイトで忙しく、集合は夜9時にN宅。
私はといえば、当時家庭教師のバイトしかしておらず、その日は丸一日空いていた。暇を持て余してスーパーへ買い物に行くと、キウイフルーツが山積みになっているのを発見。これも東京産。
手ぶらでいくのもなんだし、キウイをカットして持っていくことにした。
夜9時N宅に集合し、ホールケーキ2つをみんなで囲む。いちごの生クリームのいわゆるオーソドックスなクリスマスケーキだった。
おいしい、おいしいと勢いよく食べ進めていったものの、途中でペースダウン。ケーキは2つとも、8~10人で分けるような大きいサイズ。当然である。
そこに私がもっていったキウイフルーツが救世主となる。誰かが「キウイと一緒に食べるとまだまだいけるよ」と言い始め、みんな「ほんとだ」と後に続いた。キウイの酸味と水分で変化がうまれたのだ。
キウイは1袋10個くらい入っていて、ちょっと多いかなと思ったけれど、全部カットして持って行った。それがきれいになくなった。もちろんケーキもすべてたいらげた。
それ以来、私の中でキウイフルーツはクリスマスのイメージとなっている。