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お金に対しておおらかになりたい

益田ミリの新刊が出た。好きな作家による、これまた好きな旅の本。
今週は仕事が立て込んでいるから、それを乗り越えたらゆっくり読もうと思ったけれど、無理だった。
その代わり、寝る前の10分が至福のひとときに変わった。
その効用だろうか。なかなかハードな一週間だったけどそこまで消耗せずに済んだ。

新刊のタイトルは『近くも遠くもゆるり旅』
タイトル通り近場から海外までを旅する本なんだけど、旅先で映画を観たり、喫茶店に行ったり。これまでの旅の本と変わらず、観光地ばかりを訪れたり、名産品ばかりを食べる旅ではないところがやっぱりいい。

そして前からうすうす感じていたが、この本を読んで確信した。
ミリさんはお金に対しておおらかだ。

例えば、福島のスパリゾートハワイアンズに行ったときのこと。往復の送迎バスが無料なのに、「旅気分を味わいたいから」と行きは電車のチケットをわざわざ買う。ファイヤーダンスやフラダンスのショーもいい席で見られる有料席。
ただ目的地に着ければいいわけではない。ショーもただ見られればいいわけではない。
きっと「得られる体験>使うお金」なのだろう。

また「来場者がいなくなった深夜の東京ディズニーシーを眺めてみたい」とホテルミラコスタを予約時するときのこと。
「ディズニーの仕組みがまったくわからない」ため、『ホテルの部屋のみ』を予約したかったが気づかず、ショーの鑑賞チケットや並ばないで乗れるアトラクションチケットなどがついた「バケーションパッケージ」を選んでしまう。しかもそのチケット、すべて使い切らないのである。

「もったいない」と思った。
だけど、自分に必要なものだけを選べるように調べる時間のほうがミリさんにとってはもったいないのかも。不等号で表すなら「調べる時間>使うお金」だろうか。
ショーやアトラクションのチケットを使い切らないのも、別の見方をすれば、目的の「深夜のディズニーシーを眺める」時間をしっかり確保できるとも言える。

ミリさんは人気作家だからお金はあるだろうし、こうやって仕事にもなっているのだから、経費で落とせるかもしれないという前提はあるにしても、私はお金にとらわれすぎている。旅でも旅以外でも。
もう少しおおらかになるように意識したいものだ。

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