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6割の投資家が今年中の最高値更新“あり”!--配信番組でのアンケート調査から

“6度目の正直”で33年10カ月ぶり高値へ


連休明け9日(火)は、日経平均株価の終値が385円76銭(1.2%高)の3万3763円18銭。昨年7月3日に付けた終値ベースの昨年来高値、3万3754円を超え、33年10カ月ぶりの高値圏で取引を終えた。日本の連休をはさんで米国金利が落ち着きを取り戻し、米エヌビディアがおよそ1カ月半ぶりの高値を更新。日本でもハイテク、半導体関連の上昇が目を引いた。ちなみに昨年の秋から暮れにかけて、この昨年7月の高値を取引時間中に越えながら、終値では失速して高値更新とならなかったことが5回繰り返された。ようやくの更新で、“6度目の正直”となったわけだ。
 

史上最高値、89年末の3万8915円は?


さて、こうなると1989年12月29日、日経平均株価の史上最高値3万8915円まであと15%あまり。1988年に日本経済新聞社に入社し証券部で仕事を始めた自分は当時入社2年目。駆け出しというか、“紅顔の美少年”などとも呼ばれていた?あの頃の高値が近づいているとすれば感慨深い。そうした観点から、興味深い投資家アンケートの結果をご紹介したい。
 
1月5日(金)19時から1時間あまり、日経CNBC on-line会員専用コンテンツとして配信した『新春マーケット展望』。ソニ―フィナンシャルグループの尾河真樹さん、大和証券の木野内栄治さん、マネックス証券の広木隆さんという豪華なゲストとつなぎ、ウェビナー形式で配信した。参加者からの積極的な意見、質問をいただいたり、番組の内容、流れをみながら臨機応変にアンケート調査などもできるのが配信番組の面白いところだ。その配信番組の前半、3人それぞれの日経平均株価の予想レンジをお聞きした後に、参加者の相場観をこんな風にたずねてみた。
 
Q「2024年中に日経平均株価の最高値(3万8915円)更新はある?」
 
結果がこのnote冒頭の写真。「ある」がちょうど60%。「ない」が34%。「分からない」が6%――。
 
みなさんは、このアンケート結果そのものの印象はいかがだろうか?
率直に言って僕には驚きだった。思わず直後に「これ、日本経済新聞とか書いてくれないかな!」と口走ったくらい。写真でお分かりのように木野内さんはちょっとびっくり。広木さんと尾河さんの表情はどうだろう。感慨深げ、あるいは半信半疑か……。
 

市場専門家アンケートで高値超えは全体の2割


今年は金融政策のみならず、世界中で政治イベントが予定されているなど、いつにもまして不確定要素が多い。普通に考えてボラティリティの高い(変動の大きい)予想の難しい年だと思う。例えばだが日経ヴェリタス紙が年末恒例の市場アンケート(回答者は68人)で、24年の日経平均株価の予想高値平均は3万6971円。史上最高値を上回ると予想した専門家は全体の2割だ。ちなみに、僕自身の予想では最高値更新は「十分にあり得る」というちょっとずるい答え方。そうした中で視聴者のみなさんの高値更新が6割というのはやはり結構多いと感じたわけだ。失われた20年だか30年だか……。負け癖のついた感もなくはない日本市場だが、様々な環境変化があり、自然体で「株価は上昇するもの」と考える投資家が増えているようにも思う。


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