Vol.14 コロナ禍での非対面ニーズ、性年代・金融リテラシー別の変化
2020年8月
(自主調査「金融RADAR特別調査」より)
コロナ禍で、店頭や訪問での対面サービスが大きく制限されているなか、
消費者の「金融サービスの対面・非対面意向」はどのように変化しているのでしょうか。
先日リリースした金融総合定点調査「金融RADAR(※1)」特別調査2020のコロナ発生後の商品の手続きの対面・非対面意向について、調査結果を昨年のデータと合わせてご紹介します。
(回答者:首都圏の20~74歳の男女3, 026人、調査時期2020/6/24~6/29、Web調査)
▼対面・非対面意向の2019年と2020年との比較
投資・生命保険商品の以下のやり取りについて、「インターネットで行いたい」「どちらかといえばインターネットで行いたい」と回答した割合は、
となり、2019年調査結果と比較すると、
どの手続きも店頭でやりとりする意向が弱まり、インターネット上での意向が高まる結果になりました。
各社のデジタル化対応に加えて、新型コロナウィルスの影響で来店を控えたい心理がうかがえます。
▼非対面意向の性年代別分析
さらに、投資商品の購入・申し込み手続きについて、「インターネットで行いたい」「どちらかといえばインターネットで行いたい」と回答した割合を性年代別にみると、
となり、インターネットで購入・申し込みしたい比率は総じて男性が高く、女性が低い傾向にあります。
最もインターネットニーズが低いのは女性20-30代となっており、店頭の比率も他層と比べて高くなっていました。
▼金融リテラシー分析
金融RADARでは金融リテラシーを測る設問を設けています。
性年代別に正答率をみると、女性の正答率は低い傾向にあります。
最も正答率が低い層は20-30代の女性でした。
金融リテラシーが低いほど自分で金融商品について判断ができない不安があり、店頭で直接手続きしたい気持ちになるのではないかと考えられます。
「金融RADAR」特別調査2020は、コロナ禍における金融への意識・行動の変化や近年注目の金融サービスの認知・利用意向を聴取しているほか、金融機関のWebサービスやキャッシュレス決済など、デジタル金融に関するテーマを多く取り上げています。
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▼商品詳細ページ
https://www.nikkei-r.co.jp/service/industry/radar/
※1:金融RADAR®は日経リサーチの登録商標です。
■今週の執筆者■
矢崎 歩(リサーチ部・ソリューション第1部)
主な担当業務:金融機関のCS調査、金融RADAR等自主企画調査
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日経リサーチ 金融ソリューションチーム
finsol@nikkei-r.co.jp
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