言葉のあや
差別用語の使用規制。
人々の中にあるレイシズムの種を、言葉もろとも消し去ろうという考え方である。その中でもタチが悪いのはTV局などが行う、自主規制だ。差別的な“響き”を含んだ言葉は、誰が求めたというわけでもないのに世の中から消えていく。風潮という見えない独裁者に脅えて、従い続ける臆病者のやり方である。
ただし、差別用語の自粛や言い換えは、被差別者を守る目的を果たしている部分もあることは事実である。どの言葉が過剰な自主規制で、どの言葉が人道的な自主規制かは、各人が判断すべきではないだろうか。
その用例を以下に列挙する。
インディアン → アメリカ原住民(ネイティブアメリカン)
日雇い → 自由労働者
スチュワーデス → 客室乗務員
床屋 → 理容師
八百屋 → 青果店
興信所 → 調査会社
共稼ぎ → 共働き
肌色 → うす橙色
外人 → 外国人
田舎者 → 都外生活者
オタク → 無利益求道者
デブ → 豊満潤沢体型
チビ → コンパクトボディ
ハゲ → 少毛軍団
ヤンキー → 濡れ子犬救助隊
ギャル → ドスケベハイヒール
やくざ → 激怖男
ババア → 老けっ娘
ガキ → 希望の光