Amazonだけで大冒険!

ある日、僕は父親と喧嘩して、家出をした。

ちょっとやそっとでは帰らないつもりだったので、

Amazonで「お泊りセット」を買って出かけた。


トボトボ歩き、寝床を探していると、古ぼけた空き家があった。

その中に入ると、地下へと続く階段があった。

人の家とは知りながら、興味本位でその階段を降りる。

異様に長い階段だったので途中、「栄養ドリンク」を注文して、更に降りていく。

下まで着くと空き家の地下とは思えない、細かい彫刻が施された大きな扉があった。

僕は直感的に「この扉の向こうには異世界があるに違いない」と思った。

万が一のことを考えて「ガスマスク」を注文した。

扉をあけると、そこは虹色の植物が生い茂り、ピンク色の空に見たこともない動物達が飛び回っていた。

まさしくそこは、異世界であった。

僕は恐怖を感じながらワクワクしていた。

どんなモンスターと出くわすか分からないので、「洋剣」を注文した。

早速、ムラサキ色の巨大なイノシシの化け物があらわれたが、なんだかんだで倒した。

その化け物は名前をパープルといい、

「人間をさらって生贄にしないと王女の命が危ないのです。魔王に命令されてあなたを襲った次第です。」

と事情を説明してくれた。

私はパープルと王女を救いに魔王の城へと向かうことにした。

王女に会うので「ブレスケア」を注文した。


魔王の城へ向かう道中、さまざまの苦難があったが、Amazonのおかげで全て乗り越えた。

そしていよいよ魔王の城にたどり着いた。

魔王はパープルの倍以上の体で鋭い牙と爪をもったゾウの化け物で、

「生贄よ、よく来た。さぁこの灼熱の鍋に飛び込め。」

と、言ってきたので洋剣で斬りかかった。

さすが魔王。その皮膚には傷ひとつ付いていない。

「接着剤」をケースで注文した。

魔王に接着剤をすべてぶちまけると次第に固まり、身動きが取れず、そのまま息絶えた。

姫を見事救出したが、見た目がブタの化け物だったので、ブレスケアは使わず、

王国の平和が無事におとずれた祝いとして、盛大な宴がとり行われた。

なので「パーティグッズ」を注文した。


宴が終わり、王国の案内番である金色のオオワシに連れられて、元の世界へと帰ることが出来た。

何日にも感じられたこの冒険だったが、時計を見ると、

なんと僕が家を出てから、たった10分しか経っていなかった。

この不思議な冒険で成長した僕は家に戻ることにした。

ちゃんと父に謝ろう。

「いつもAmazon使いすぎてゴメンなさい」と。


Amazon公式サイトURL http://www.amazon.co.jp/

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